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業界ニュース 2019.11.2

車のFF・FR表現なぜ消えた? 駆動方式が2WD・4WDのみになった理由とは

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■駆動方式の表現方法が変わった理由とは

 クルマはエンジンが動力を生み出し、その動力をタイヤに伝えて走ります。このエンジンをクルマのどこに積んで、どのタイヤを動かすか、ということを「FF・FR・MR・RR・4WD」といった駆動方式で表しています。

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 ひと昔前までは、自動車メーカーやユーザーは「このクルマはFR車!」というようにカタログや宣伝文句などで用いることが多かったのですが、最近では2WD車・4WD車のどちらかでしか表現しなくなっています。なぜ、駆動方式の表現方法が変わったのでしょうか。

 前述のようにクルマの駆動方式にはいくつかの種類が存在します。たとえば、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)は、前方向にエンジンを搭載・前輪で駆動します。

 FR(フロントエンジン・リアドライブ)は、同じく前方向にエンジンを搭載し、後輪で駆動する方式で、市販されているクルマで2WD車と表記されている場合は、どちらかに該当することがほとんどです。

 また、スポーツカーに採用されることが多い、MR(ミッドシップエンジン・リアドライブ)というクルマの中央にエンジンを搭載し、後輪で駆動する方式や、ポルシェ「911」に代表されるRR(リヤエンジン・リヤドライブ)のクルマの後部にエンジンを搭載して、後輪を駆動する方式もありますが、汎用性が低いことから最近の国産車ではあまり見かけません。

 FF・FRと同じく最近のクルマに増えているのが4WDです。世界的にSUVの人気が上がるとともに4WDの採用例も増えています。

 最近の表記で2WD・4WDが多くなっている理由について、大手自動車メーカーの担当者は次のように説明します。

「それぞれの駆動方式にはメリット・デメリットが存在し、それによってボディサイズやコンセプトに合った駆動方式を採用しています。

 たとえば、最近のクルマにFFが多い理由には、エンジンと駆動関係の部品をすべてフロント部分にまとめられることで、メカニズムをコンパクトにできることが挙げられます。

 また、FRでは後輪で駆動して前輪で舵を取るため、スポーツ走行などにおいては運動性能が上がる傾向にあります。しかし、その分前後に必要な部品などが増え、レイアウトも限られているため最近では一部の大型セダンやスポーツモデルなどにしか採用していません。

 一方で、SUV人気の高まりもあり必然的に4WD車は増えています。最近では、技術も進歩していることから、SUV以外でもミニバンやコンパクトカーなど幅広いモデルに採用されています。

 そのため、以前ほど採用される駆動方式が少なくなったこともあり、最近では2WD・4WDという表記のみが増えているのです」

※ ※ ※

 また、日産の販売店スタッフはユーザーの反応について、次のように話します。

「最近のクルマは、多くがFF車です。そのため、ホームページやカタログ上でも駆動方式は2WD・4WDという表記になっています。お客さまのほとんどは、街中がメインなら2WDで、ウィンタースポーツやアウトドアをやられる人であれば4WDという大きな違いくらいのしか気にしていません。

 しかし、スカイラインのように昔から乗られているようなお客さまなどは、新しいモデルに乗り換えられる際などFRかどうかを気にされる人もいます」

■一言で4WDといっても種類が存在!

 前述のとおり、最近ではSUVモデルの普及によって4WDの採用も増えています。しかし、一言で4WDといってもいくつかの種類が存在します。

 常に4輪を駆動させる方式を「フルタイム4WD」といい、雨や雪道などタイヤが滑りやすい場所などでの悪路走破性が優れていますが、燃費性能は不利になります。トヨタ「ランドクルーザー」やスバル「レヴォーグ」などに採用されています。

 手動で2WD・4WDを切り替えられるのが「パートタイム4WD」です。通常時は2WDで走行し、路面状況に応じてドライバーがレバー操作で4WDに切り替えます。トヨタ「ハイラックス」やスズキ「ジムニー」などに採用されています。

 また、4WD車でもっとも一般的なのが「スタンバイ4WD」というもので、路面状況によってクルマ側が自動的に「2WD⇔4WD」を切り替える仕組みです。

 日産「エクストレイル」やマツダ「CX-5」など多くのSUVモデルに採用され、タイヤが空転した場合や路面状況でスリップする前に予想して4WDに切り替えています。

 また、モーターを使用した電気式4WDも増えており、トヨタ「プリウス」や日産「ノート」はこの仕様です。

 大まかにはスタンバイ4WDと同じになりますが、従来では、エンジン出力を元に駆動させていますが、モーターで補助するこの方式では少し異なります。

 電気式4WDは、エンジンで発電機を動かし発生させた電気を使って、車両後方に独立したモーターの出力で駆動させています。

 そのため、エンジン出力とは関係なく駆動できるため、無駄が無く自在に使えるうえ、出力を後輪に伝えるドライブシャフトが不要なため、後部座席の足元空間を広く確保できるのです。

 スタンバイ4WDを採用する理由について、マツダは次のように話します。

――なぜ、「2WD⇔4WD」を手動切替でなく、自動制御するのでしょうか。

 基本的に、4WDは雨の高速道路や雪の坂道などの場面でも安全に走行できるシステムです。そのため、万が一の「滑る」状況が起きる前にさまざまな制御で、「滑りにくく」させます。

 そのため、人による切替よりも常に自動で制御するほうがあらゆる場面に瞬時に対応できるという考えのもと、スタンバイ方式のマツダの4WD技術「i-ACTIV AWD」を採用しているのです。

 しかし、積雪地や山間などにお住まいの場合、手動で切替ができる方が運転が楽なこともあります。

 また、昔から「4WD技術」に力を入れているメーカーであれば、その技術とノウハウを活かす方がクルマのキャラクターを際立たせるために必要な要素といえます。

※ ※ ※

 クルマの特性によってことなる駆動方式ですが、最近では技術が発展したことによって、ユーザー側が意識して介入するよりも、自動で制御される方が安全なのかもしれません。

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(くるまのニュース くるまのニュース編集部)

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