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ロシアでジムカーナ!「ジムカーナキャンプ2019 in Каза́нь(カザン)」に参加してきました!(Part2・大会編)

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ロシアでジムカーナ!「ジムカーナキャンプ2019 in Каза́нь(カザン)」に参加してきました!(Part2・大会編)

前回までのお話…

お揃いの「TEAM JAPAN」ユニフォームを着て…
キャンプ最終日の4日目、いよいよ大会が行なわれます。ここでロシアでのジムカーナのクラス分けを紹介すると、A~C2級までは基準タイム比(C2・115%まで)も日本と同じです。日本だとその下からノービスですが、ロシアではC3(120%まで)、D1(130%まで)、D2(140%まで)、D3(150%まで)、D4(160%まで)と細かく分かれ、その下にノービスが位置します。割合でいえばC2未満が全体の約9割ですが、C3~D4まで細かくクラス分けすることで技量の向上がすぐにリザルト(昇格)に反映されるという仕組みで、非シード選手のモチベーションアップになっているようです。

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あとマシンは外車が多いのかなと思いきや、その大半は日本車でした。特に人気があるのがホンダVTR250やCBR600、ヤマハMT07やカワサキEr6-f、そしてスズキGSX-R750などで、日本のジムカーナでも実績のある車種がやはり多いようです。大会では辻家さんはGSX-R1000、伊藤さんはZ650、私、吉竹はVTR250をお借りして走ることに。

なお、この大会のコースはオートバイ杯の競技運営も担当するJAGEで、コース設定も担当している安達代表に作成してもらったものでした。主催者のパーベルさんによると「自分たちのコースは、どうしても色々なセクションを欲張って盛り込み過ぎ、複雑になり過ぎてしまう」とのこと。「その点、日本のコースはとてもバランスが良い。この大会では、ぜひロシアのみんなにもMr. アダチのコースを楽しんでもらいたい」という、たっての希望が実現したのです。

スタート前には、サプライズでベラルーシの選手からお揃いの「TEAM JAPAN」ユニフォームをプレゼントされました! これに袖を通すと集中力が高まり、アドレナリンが吹き出します。

日本選手の第1ライダーは、伊藤さんです。途中で惜しくも転倒をしてしまいましたが、持ち味の豪快且つしなやかなライディング、そしてクイックな回転は健在で、走りを見守るロシアの選手たちの目を釘付けに!

次に走ったのは、私・吉竹。私のライディングは、まだまだ辻家さん&伊藤さんの足元にも及びませんが、それでも「日本選手団の一員として恥じない走りがしたい」と思い、無我夢中で走りました。暫定リザルトでC2タイム(115%)が出せたので、まずまず爪痕は残せた…でしょうか。

圧巻だったのは辻家さん。借り物のマシンだというのに、股下で暴れるじゃじゃ馬を乗りこなすロデオのように、流れるタイヤを抑えつけながら、次々とセクションをクリアしていきます。ゴールの瞬間には、全選手から割れんばかりの拍手が鳴り響きました。リザルトは、堂々の3位!

なお、大会で優勝タイムを出したのはパーベルさん。約半年前からキャンプの準備をし、4日間にわたって早朝から深夜までスタッフとして走り回り、そのうえインストラクターもこなしながら、さらに選手としてアタック。それで最速タイムを叩き出すスーパーガイには脱帽するしかありません。

私たちが走り終わってしばらくすると、晴天続きだった空から大きな雨粒が降ってきて、あっという間にゲリラ豪雨となり一時中断。スケートリンクのようにツルツルになった路面を見て、恐怖に震え上がる私。しかし、しばらくして再開されると、鏡のようなコースにノービス選手たちが果敢にアタックしていきます。そんな走りを見ていて、私はロシアのライダーにライディングを教えているつもりで、実際は、私も学んでいたのだと気づきました。ジムカーナに対する情熱、ライディングに向き合う素直さ、他の選手へのリスペクト、困難でもチャレンジする心の強さ、その全てを教えてもらったような気がします。

大会も半ば、私たちの帰国フライトの時間が迫ってきた頃、パーベルさんが大会を一時ストップして、私たちをコース中央へ呼び寄せました。何とそこにはポディウムがあり、私達3人への「ありがとうセレモニー」が用意されていたのです。ジムカーナキャンプの参加修了証と感謝状、そして民族衣装の帽子をいただいた後、コース全体が120名の選手からの「スパシーバ(=ありがとう)」コールの大合唱に包まれました。あの温かく優しい至福の時間は一生忘れないでしょう。
大会後、空港まで私たちを送ってくれた主催者の方から掛けられた言葉も、とても心に沁みました。「僕たちは、たとえ国籍が違っていても、どこに住んでいても、バイクで繋がった家族、大きなワンファミリーだよ。家族だから助け合える、家族だから喜びを分かち合える。日本とロシア、離れていても、これからもお互い頑張ろうね!」(吉竹智美)

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