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【クラウンの軌跡 05】5代目は新ボディタイプの4ドアHTを設定し、さらに高級感を追求

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【クラウンの軌跡 05】5代目は新ボディタイプの4ドアHTを設定し、さらに高級感を追求

日本を代表する乗用車といえば、まずトヨタ クラウンの名が思い浮かぶのではないだろうか。初代が登場してから、2020年の1月で65年になる。そこで、初代から現行型まで歴代のクラウンの軌跡を振りかえってみよう。今回は1974年に登場した、MS80/90系クラウンを解説する。

4ドアHTの投入で販売台数を伸ばし、排ガス対策に邁進
■MS80/90系(1974年10月~)
一歩先を行く斬新なデザインの4代目クラウンは、思わぬ苦戦を強いられた。そこで予定を早めて、1974年(昭和49年)10月に新型クラウンを送り込んでいる。第5世代のクラウンに与えられた型式はMS80/90系だ。

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エクステリアはボクシーなシルエットで、ボディサイドに流行のホップアップラインを採用している。5代目クラウンの最大のニュースは、エレガントな大人のムードを漂わせる4ドアピラードハードトップ(HT)を設定したことだ。ピラーレスHTは転覆時の安全性に問題がある、とアメリカのレポートは指摘した。この意見をトヨタは重視してセンターピラーを残したのだ。これにサッシュレスのドアを組み合わせている。

5代目クラウンの開発が始まった時期は、排出ガス規制が厳しくなってきた頃であり、いち早くその対策を講じた。大柄な触媒付きマフラーを通すためにフロアの形状を変え、フレームのフロント側サイドレールの間隔も広げている。

搭載される直列6気筒エンジンは、1988ccのM型SOHCと2563ccの4M型SOHCを受け継いだが、排出ガス対策を施すことを考え、シングルキャブ仕様だけとした。SUツインキャブに代わり、次世代のホープとして注目を集めたのは、電子制御燃料噴射装置のEFIだ。EFI装着のM‐E型エンジンは最高出力135ps/最大トルク17.5kgmを発生した。

サスペンションは先代を踏襲し、これを煮詰めている。高速安定性や乗り心地は向上し、後席の快適性もワンランク引き上げられた。大きく進歩したのはブレーキだ。トップグレードのロイヤルサルーンには4輪ディスクブレーキを採用している。スーパーサルーン以上のグレードは、耐フェード性に優れた4ポット式のベンチレーテッドディスクブレーキを前輪に配した。また、速度によって適切な操舵力が得られる、新設計の速度感応式パワーステアリングも採用している。

5代目クラウンは発売されるや順調に販売台数を伸ばし、月間1万台を超える販売記録も達成した。1975年からは排出ガス対策に意欲を燃やしている。5月にトヨタ触媒方式のTTC‐Cで昭和50年排出ガス規制をクリア。翌1976年6月には、より厳しい昭和51年排出ガス規制を乗り切った。

1977年には昭和53年排出ガス規制にも適合させている。まずM型エンジンがクリアし、11月にはディーゼルエンジン搭載車も達成した。この時期、世界で初めてオーバードライブ付き4速ATも実用化している。ディーゼルエンジン用の4速ATも世界初の試みだった。4M‐U型エンジンは1978年2月に昭和53年排出ガス規制を乗り切っている。

また、電子制御スキッドコントロールのESCを改良し、オートロックリトラクター式のシートベルトやOKモニターも採用した。複眼の思想で安全性と環境性能を高め、走りの実力も高めたのが5代目クラウンだ。

クラウンの軌跡バックナンバー

クラウン 4ドアHT 2600ロイヤルサルーン(1978年)主要諸元
●全長×全幅×全高:4765×1695×1420mm
●ホイールベース:2690mm
●重量:1500kg
●エンジン型式・種類:4M-EU型・直6 SOHC
●排気量:2563cc
●最高出力:140ps/5400rpm
●最大トルク:21.5kgm/3600rpm
●トランスミッション:3速フロアAT
●タイヤサイズ:185SR14
●価格:329万円

[ アルバム : 5代目クラウン はオリジナルサイトでご覧ください ]

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