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業界ニュース 2019.10.31

【プレイバック80’s】Kawasaki GPz1100(1983)

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忘れられないバイクはGPz1100。同世代の機種と比較して何か光るものがあるか? と思い起こしてもあまり浮かばない。むしろ、同時に登場した750ターボの方が華があった。このバイクの試乗会はFISCOで、かの750ターボと一緒に行われた。あの頃のFISCOのストレートは路面が荒れていて、200km/hオーバーでも振られずに真っすぐ走れる市販車は1100カタナくらい…と言われていた。

そこをGPz1100は、カタナよりずっと安定して、遥かに速くコーナリングしてみせた。トルクフルでパワーは自由自在。小柄でよく曲がるが、パワー制御が厄介だったターボとほぼ同じか、少し速いタイムで周回できた。このパワーは、当時でさえ時代遅れだった2バルブの空冷直4が生んでいた。制御はdfiという、まだほとんどのバイクが採用していなかったFIだ。リアサスペンションはリンク付きのユニトラック。オンロードモデルでは数えるくらいしか採用していない革命的な懸架方式で、チープなタイヤなのに接地感は最高だった。

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だからコイツを買った、というわけではない。本当の理由は別にあった。中学時代に憧れ、絶対に乗ってやる、と決めたZ2。そんなZ(Z1/Z2)系のエンジンのDNAを受け継ぐ最後の空冷ZがGPz1100だったからだ。高校、大学と乗り続けたZ2のA2や、エンジンを壊して、2機も載せ替えながら乗ったZ2のA5が持つ感触がほんのりと、エンジンの音や唸りに残っていたのだ…。気がつくと、イタリアからコレを個人輸入していた。

力強くて、トルクフルなエンジンが強烈な瞬発力を生んだ。気楽にツーリングもできたが、街中でしょっちゅう、田舎道でもいきなり止まる…。dfiユニットにトラック無線の電波が侵入してフリーズするようだった。アルミ箔で覆ってみたり、銅板で造った箱で覆ってかなりマシになったが、完全な対策はできなかった。電波はコードから侵入するらしく「メインハーネスにアルミ箔を巻くと完璧だ」と近所のカワサキマニアに言われたときに、なんだか「もういいや」という気分になって、売ってしまった。

FIの採用だけでなく、この頃のGPz系はかなり革新的だ。400、750というよく似た兄弟もいた。タンク上の燃料タンクや独立したパイロットランプ類、全体的な外観デザインも凝っていると思う。この後すぐに登場したGPZ900Rよりも個人的には好きだった。いろいろと悩まされたが、今でも好きな1台だ。

KAWASAKI GPz1100(1983)
●エンジン型式:空冷4ストDOHC2バルブ並列4気筒
●総排気量:1089cc
●最高出力:120PS/8750rpm
●最大トルク:10.2kg-m/8000rpm
●車両重量:244kg
●燃料タンク容量:20.4L
●タイヤサイズ(前・後):110/90V18・130/90V17

文/宮崎敬一郎

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(webオートバイ webオートバイ編集部)

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