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業界ニュース 2019.10.27

バック・トゥ・ザ・フューチャーの劇中車「デロリアン」に魅せられた男のロマン

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手に入れたのは旧車ではなくタイムマシン

 18歳の時に乗り始めたホンダのライフステップバン(VA型)とは、かれこれ26年の付き合い。他にホンダの名車S600も所有する、自他共に認める大の旧車フリークだ。

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 オーナー田村さんの元に、3台目の旧車となる『デロリアン(DMC-12)』が届いたのは、今から4年ほど前のこと。DMC-12乗りの多くがそうであるように田村さんも、子供の頃に見た映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」への憧れからオーナーになった。

「映画を見た当時は、実在するクルマとは知りませんでした。それが、免許を取れる年頃になって実際に存在すると知って、よりいっそう手に入れたい気持ちが強まった感じです」。

 ウエッジシェープなフォルムにガルウイングドア、そしてメタリックなステンレス製のボディ。時代が進んでもなおSFチックなルックスが、所有したい気持ちに拍車をかけた。ただ、念願叶って実際に走らせた感想は、想像していたのとは大違いだったそうだ。すなわち、いたってって普通の乗用車。未来的なルックスとのギャップに拍子抜けしてしまったという。

 とはいえ、DMC-12がバック・トゥ・ザ・フューチャーに登場したタイムマシンのベースになったクルマだったことが原点。田村さんは手に入れたDMC-12に惚れ込んだのである。

「このクルマに、スピードはいらないんですよ。ガルウイングを開けて、シートに収まり、ステアリングを握る。それだけで気分はヒーロー。世界が熱狂した映画の世界に入り込んだ気分になれます」と嬉しそうに話す。

 ステアリングパッドに書かれた文字は、映画の中でDMC-12をベースにタイムマシンを製作したドクを演じた「クリストファー・ロイド」直筆のサイン。昨年(2018年)の暮れに東京で開催された「ハリウッド・コレクターズ・コンベンション」にステアリングを持参し、書いてもらった宝物だ。

 世界的なヒット作となったバック・トゥ・ザ・フューチャーの封切りから35年。DMC-12は田村さんにとって、映画を見てワクワクしたあの時代にいつでもタイムスリップさせてくれる、文字通りのタイムマシンになった。

悩みは目立ち過ぎて滅多に乗れないこと

 スタイリングはもちろん、居住性や操作性も意外なほど良好。付き合うほどに新しい発見があり、魅力が高まるDMC-12。それでも、田村さんには不満に思うことが一つだけある。あまりにも目立ち過ぎて、思うように乗れないことだ。

 クルマに興味のない人まで知っているほどのモデルだけに、駐車場に停めただけで人だかり。小さな子供たちが珍しがって、ステンレスのボディをペタペタと触る。「周りに迷惑をかけてしまうし、そうそう乗って出られないですよ」と田村さん。

 よってお出かけ先は、あまり目立ちすぎない「旧車のイベント」がほとんど。この日の『Ollds Meet 2019』の会場は、久しぶりのツーリングの目的地になった。

 18歳から乗り続けるステップバンは、カスタムイベントで賞をもらうほどの作り込み。しかし旧車イベントでの集客力は、デロリアンDMC-12にはかなわない。

 やっぱりこのクルマはタイムマシン。どんなビンテージモデルでも敵わない夢の乗り物的な存在感が、DMC-12にはあるのだ。

コンディションキープは意外に容易!?

 ちなみにDMC-12がミドシップに搭載するパワーユニットは、プジョー、ルノー、ボルボが共同開発したV型6気筒のPRV型。一般の乗用車にも汎用搭載された、実用性の高いスペックのエンジンで、DMC-12が「きわめて扱いやすいスーパーカー」と言われる所以だ。

 さらに、このクルマのパーツは現在も大半が流通していて、誰もがネットで簡単に入手できるとか。「パーツが欠品してしまう日本の旧車よりも付き合いやすいかも」と話す。

 もちろん、電気系の不具合や、燃料ポンプが動かないといった軽微なトラブルは起こる。しかし、ウイークポイントに注意して、普段のメンテナンスを怠らなければ、入院が必要なほど大事に至ることはまずないそうだ。

 ターボを搭載して高出力化するなど、海外ではチューニングベースとして酷使されることも多い。手に入れる際は、その点に注意すれば、ハズレを引く心配も少ない。「愛知県の方にはこのクルマ専門のショップもあるし、オーナーズクラブに入れば情報の収集にも困りませんよ」と田村さん。世界中に熱狂的なファンがいるデロリアンDMC-12のコンディションキープは、意外にしやすいよう。

 相棒との付き合いは”過去”ではなく、”未来”に向けてますます走っていくことになりそうだ。

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(Auto Messe Web 『Auto Messe Web編集部』)

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