小さな断片から自動車史の広大な世界を管見するのがこのコーナーである。レトロモビルは一望のもとに自動車史を俯瞰できるほどの規模だが、そこで選んできたものは、やはり自動車史の様々な断片ばかりであった。
レトロのお土産
マセラティの栄光と悲しみの日々を振り返える【GALLERIA AUTO MOBILIA】#026
2月のパリには、これまで20年以上にわたって何度も訪れたが、幸い寒波に襲われることもなく、寒さを感じたことがない。雪に降られたのは今回で2回目だが、そんな時でもマイナス1、2℃程度なので、今年の東京とさほど変わらない。土、日には、アンティックのマーケットが立ち、朝からみんな散策している。
だいたいがレトロモビルの広大な会場は建物の中なので温かい。私にとって2月のパリは寒い思い出がまったくない。それどころか、いつも何かしら熱気を感じてきたものだ。
レトロモビルでは、パナールやサルムソンなどのクラブのブースでは熱心な愛好家たちが気焔をあげているし、個人で製作しているモデラーも白い頬を紅潮させながら自らの作品について情熱的に説明してくれる。オークションでは密かに狙っているクルマをライバルに負けじと競り落とすためにカッカと燃える人たちがいる。このヒストリックカーの世界の冬の社交場は実はとても熱い空間なのだ。
自動車史のすべてが俯瞰できるほどの多種多様なクルマたち。そして、旧いパーツや、おもちゃ、専門書籍についてはまるで宝探しの趣だ。このページで紹介しているが、幾度レトロモービルを訪れても、つい興味を惹かれ購入してしまう。
半世紀以上も昔のバックナンバーだって探すことができ、かつて買い逃した本も見つけることができるのだ。日本では洋書の名著のマーケットはなく値段がつかないが、こちらでは正当なプレミアム価格となっており、絶版古書の高額なことに感心することもままある。
ミニカーについても、日本のマーケットはドメスティックだとつくづく思う。その辺りからも100年以上の自動車文化を持つフランスと、モータリゼーション50年ほどの歴史しかない日本との、大きな隔たりを感じてしまう。
それにしても、ここで実に多くのことを学んできたことを感慨する。通うようになった当初は吉田秀樹画伯にお世話になり、いろんな人を紹介されたものだ。そう、ここにはモノがあるばかりか、人がいる。自動車は単に輸送手段であるばかりか、人が生み出した工芸品であり、時には芸術品である。
20世紀初頭に画家になろうとしてパリにでてきたマルセル・デュシャンは、自動車よりも美しいモノは作れないと悟って、絵筆を捨てて、概念的芸術の創造に向かった例もある。レトロモビルを訪れると、ともすれば忘れがちな自動車の素晴らしさを再認識して、自動車への熱い思いが蘇るのだ。
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