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業界ニュース 2019.10.25

「自動運転」新技術! 自走機能だけじゃない、カーシェアやインフラでの活用を目指す

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進化を遂げる自動運転周辺の技術

「自動運転車」でよく耳にする技術は、車載センサーやカメラが周辺道路の情報を収集、AIがそれらで安全性などを判断し自律走行する、といった感じ。だが、いま開発が進められている自動運転技術は、そういったクルマ自体の機能だけではない。

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「エレクトロニクス展示会 CEATEC2019」(10月15日~10月18日・幕張メッセ)に展示された自動運転関連技術の中で、カーシェアリングにまつわるものや、インフラを利用した安全技術など、「クルマが自ら走る」機能以外の新技術を紹介しよう。

自動運転シェアリングカーの利用をスムーズに

 複数の人たちが特定のクルマを共有するサービスとして話題のカーシェアリング。その利用するクルマ(シェアリングカー)が、もし自動運転車になったら? そんな発想のもとに様々な技術やサービスを展示したのが「アルプスアルパイン」だ。

 同社が今回提案したのは、「シームレス・スマートモビリティ・ソリューション」。これは、カーシェアリングの利用を前提に、乗車前から降車後まで、移動をさらに快適で楽しくするというコンセプトがもとになっている。

 例えば、スマートフォンを活用し、専用アプリによるカーシェアの予約や利用車両のロック解除・施錠などを行なうサービスを提案。シェアリングカーの駐車場にあるゲートや、クルマ自体のロックには独自の技術を採用。仮想通貨などに使われていることで知られる「ブロックチェーン」技術を活用しているのだ。

 事実上改ざんが不可能と言われ、高いセキュリティ性を持つこの技術を使うことにより、利便性だけでなく高い信頼性も両立している。

 ドライブ前には、乗り手の好みのドライブプランを把握して自動提案する「レコメンドエンジン」も採用。目的地はもちろん、途中で立ち寄るレストランなどの候補をAIがおすすめし、事前にナビゲーションシステムへルート設定することが可能。共有するクルマながら、利用する個々人の好みに応じた自動運転ドライブが楽しめる。

手放し運転中の読書にも対応

 実際に、クルマを走らせる時には「ドライバーモニタリング」システムにより、例えば自動運転中にスマートフォンを操作したり読書をする時は、自動的に適切な光量の車内灯がつくなどの機能を搭載。

 また、車内には、独自の高感度静電検出技術を使ったスイッチも採用。なかでも「静電スティルススイッチ」は注目で、ドアなどのパネル内にエアコンや車内灯などのスイッチを内蔵することで、車内にあるスイッチ類の出っ張りを極力減らし、シンプルで快適なリビングのような車内を演出している。

 降車後も、例えばシェアリングカーの駐車場から自宅までのルートをメーターパネルに表示できる「降車サポート」も提案。まさに、ドライブの前から後まで、トータルで様々な機能やサービスを提案していた。

野外カメラで自動運転車の死角をなくす

 一方、沖電気工業では、インフラからの情報を自動運転車に送ることで、交差点の死角などにいる他のクルマや歩行者などを検知し、安全な走行を実現する技術を公開。ブース内に概要が分かる模型を展示した。

 これは、クルマとインフラを通信でつなぐ「V2I(Vehicle to Infrastructure)・路車間通信」と呼ばれるシステムのこと。

 これは、2019年2月に兵庫県神戸市内の公道で行なわれた自動運転車の実証実験で使用(日本総合研究所が主催し、同社や関西電力などが参画する「まちなか自動移動サービス事業構想コンソーシアム」実施)。

 仕組みは、道路にある電柱などに設置した通信機能を持つ野外カメラからの情報を管理センターに送り、その情報をAIが解析。交差点の死角にいる他のクルマや歩行者などが急に飛び出してきそうな場合にはクルマに警告を送り、衝突などの危険がある場合は緊急停止させるというものだ。

 これにより、自動運転車は搭載するカメラやセンサーだけでは認知不可能な情報を取得でき、より安全な自律走行が可能になるという。

1秒の誤差が生む危険性

 開発担当者によると、この技術の課題は「通信の誤差」。今回の実験では、通信規格に携帯電話などで使われるLTEを使用、カメラからの情報をAIが解析しクルマに届くまで「約1秒かかった」という。

 速度にもよるが、1秒でクルマはかなりの距離を走る。例えば、時速30キロで約8.3メートル、時速40キロでは11メートル以上進むため、とっさの際には「緊急停止が間に合わない」というケースもありえる。

 担当者の話では、この誤差を解消するには「野外カメラから直接クルマに情報を送るのが一番」だという。

 ただし、そのためには、前提としてクルマ自体に情報を解析するAIを搭載する必要があるが、現状ではかなり大型のコンピュータが不可欠。ただでさえ、現在のクルマには様々な制御システムが導入されており、搭載スペースに余裕はなく、大型コンピュータの搭載はあまり現実的ではない。そこで、同社が提案するのがETC2.0の活用だ。

ETC2.0を活用するアイデア

 ご存知の通り、ETC2.0は高速道路の料金収受だけでなく、道路上に設置された通信アンテナと車載のETC2.0対応車載器やカーナビが双方向通信を行ない、ドライバーは目的地の渋滞情報などを知ることができるシステム。

 ETC2.0用の通信アンテナ事業も行っている同社の担当者によると、アンテナは一般的には高速道路のみに設置されていると考えがちだが、実は一部の一般道にも交通情報の収集といった目的で設置されているそうだ。

 担当者の話では、それら一般道の通信アンテナとAI機能を持つ管理センターをつなげることができれば、「路上の情報をETC2.0対応車載器に送ることで、事故に繋がるような警告をより早くクルマに伝えることができるかもしれない」という。

 つまり、これはETC2.0の通信アンテナをクルマとAI管理センターの中継基地にすれば、より迅速で正確な路上情報の送受信が可能になるということだ。実際に運用する際は、より大容量の通信データを送信できる、次世代通信規格「5G」の普及も必須となるだろう。

 こういったシステムや技術は、沖電気工業のような一企業だけでなく、国や自治体、自動車メーカーなどが複雑に絡み、また法規の問題もあるため、なかなかすぐに進むことは難しい。だが、自動運転車のドライバーだけでなく、歩行者など多くの人たちの安全に大きく影響することだけに、慎重かつ確実な方法での導入や運用が望まれる。

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(Auto Messe Web 『Auto Messe Web編集部』)

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