現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 【懐かしの東京モーターショー 16】1997年、スズキのオープン2シータースポーツ「C2」が注目を浴びる

ここから本文です

【懐かしの東京モーターショー 16】1997年、スズキのオープン2シータースポーツ「C2」が注目を浴びる

掲載 更新
【懐かしの東京モーターショー 16】1997年、スズキのオープン2シータースポーツ「C2」が注目を浴びる

1954年、東京モーターショーの前身である「全日本自動車ショウ」が開催されてから、2019年で65年が過ぎた。そんな東京モーターショーの歩みを、当時のニューモデルやコンセプトカーなど、エポックメイキングなモデルを軸に紹介する。今回は1997年の第32回ショーを振り返ってみたい。

乗用車と商用車をまとめて展示。エコへの注目度も高まる
1997年の第32回ショーは、これまで別展示だった乗用車と商用車をまとめてメーカー別展示としたことや、展示規制の緩和で2階建てブースが多く見られたのが特徴だ。展示車両は、発売間近のトヨタ プリウスを筆頭に、日産 スタイリッシュ6、三菱 エムキャット、ホンダ J-VX、スバル エルテンなど、各社からハイブリッドのコンセプトカーが出品され、エコへの注目度が高まっているのが実感できた。一方で、トヨタ MR-S、マツダ ロードスター、スズキ C2などコンパクトスポーツも健在で、それぞれ走りの楽しさを訴求した。

判明した! ヴィッツ改めヤリスのアウトライン

■スズキ C2(タイトル写真)
カプチーノの基本思想を継承し、より進化させた小型オープン2シータースポーツ。驚くのは新開発のパワーユニットで、1644ccの90度V8 DOHCツインターボ(!)と超弩級なのだ。最高出力は250ps/7000rpmを発生。これを全長3650×全幅1650×全高1220mm、ホイールベース2230mmというコンパクトなボディのフロントに搭載するため、エンジン設計にはオールアルミ化のほか、中空カムシャフトやダイレクトチェーンドライブ採用など、スズキが培ってきた小型・軽量化技術を結集したという。

250psのパワーは6速MTまたは5速ATを介して後輪を駆動するが、これを確実に路面に伝えるため、足まわりは4輪ダブルウイッシュボーンと205/50R16タイヤが組み合わされている。コクピットはドライビングに集中できる環境にするため運転席と助手席をセパレート。プッシュ式スタータースイッチやタコメーターを中心に配したシンプルなメーターパネルなどで、スポーツカーを操る高揚感を掻き立てる演出が取り入れられている。回転収納式ルーフは重量増を嫌い手動式を採用するが、ワンピースにして操作性を高めた点にカプチーノからの進化が見える。

■トヨタ MR-S
「トヨタスポーツ800の再来」と銘打って展示されたコンセプトモデルのMR-Sは、ハンドリングがピーキー過ぎるSW20型MR2の後継モデルとして開発された。MR2と同じ手法でミッドシップ化されるが、エンジンはハイパワーを追わず、1.8L自然吸気の1ZZ-FE型(140ps)を選択している。一方で、ボディサイズは2代目マツダ ロードスターとほぼ同じながら、185mm長いホイールベースと前65mm/後30mmも広いワイドトレッドを与えることで横滑り限界速度を高めた。

加えて、前後ストラットサスペンションのセッティングを後車軸寄り重量配分に対応したものにすることで、ミッドシップらしい旋回性能と安定性の両立を図っている。トランスミッションは新開発の5速スポーツシーケンシャルを搭載。クラッチ操作が不要なだけでなく、ステアリングのボタンでシフト操作(表がダウン/裏がアップ)ができたことから、トヨタは「気分はF1ドライバー」と謳った。このコンセプトモデルは細部の手直しを受けて1999年10月に発売される。発売当初は5速MTのみだったが、2000年には待望のシーケンシャルMTが追加設定されることになる。

■日産 ハイパーミニ
「21世紀のクルマ社会で期待される新しい基準、楽しさを創造する」プロジェクトから生まれた、ピュアEVコミューター。乗用車の利用実態調査で約9割が、1日の総走行距離70km未満、乗員1~2名という結果に基づき車両サイズを可能な限り小型化。全長2500×全幅1475×全高1550mmという背の高いボディの四隅にタイヤを配置したプロポーションの中に、ゆったりとした2名分の空間と十分なラゲッジスペースを確保している。市街地での機動性を高めるためホイールベースを1790mmに抑え、最小回転半径3.5mを実現していた。

電源は高密度のリチウムイオンバッテリーをフロア下に搭載。後車軸上にマウントした小型パワーユニット(20kWの同期モーターとコントローラーを一体化)で後輪を駆動する。性能は最高速度100km/h、1回の充電での航続距離は130km(10・15モード)と公称した。室内はインパネ中央に速度、電池残量など車両状態を表示する大型液晶をセット。運転席左後方にオフセット搭載される助手席はウオークスルーのほか、クッションの折りたたみやシート自体の脱着も可能にしてさまざまな用途に対応するなど、コミューターとしての利便性を高める工夫が盛り込まれている。この後、1999年に量産型を発表。2000年に発売開始して、型式認定を得て市販された日本初の電気自動車となった。

■ダイハツ FR-X
当時としても珍しかったFRレイアウトを採用した2+2の軽自動車。まさに、世界最小クラスのFRライトウエイトスポーツだ。ただしエンジンは850ccに排気量をアップして、インタークーラーとターボを装着。100psと12kgmのパワースペックを発生していた。車重もわずか750kgと軽量で、発売されれば人気を呼んでいたかもしれない・・・。

懐かしの東京モーターショーバックナンバー

[ アルバム : 1997年の東京モーターショー はオリジナルサイトでご覧ください ]

こんな記事も読まれています

どうせ乗るなら、悪路に強くてカッコいい車がいい! アウトドアカーの代名詞的な三菱 デリカD:5がベースのキャンパー
どうせ乗るなら、悪路に強くてカッコいい車がいい! アウトドアカーの代名詞的な三菱 デリカD:5がベースのキャンパー
月刊自家用車WEB
マツダのETC取り付け位置に唖然……色々あってフツーの場所なったけど戻した方がよくね??
マツダのETC取り付け位置に唖然……色々あってフツーの場所なったけど戻した方がよくね??
ベストカーWeb
なんで今でもこんなカッコいいの……サンルーフの開き方なんて痺れるぜ!!  やっぱ2代目ハリアーこそ至高!!  内装のデキ伊達じゃなかったのよ!
なんで今でもこんなカッコいいの……サンルーフの開き方なんて痺れるぜ!!  やっぱ2代目ハリアーこそ至高!!  内装のデキ伊達じゃなかったのよ!
ベストカーWeb
コンパクトなのに積載性ハンパなし!? [新型WR-V]はキャンプにもピッタリ! ホンダが提供する新たなライフスタイルとは?
コンパクトなのに積載性ハンパなし!? [新型WR-V]はキャンプにもピッタリ! ホンダが提供する新たなライフスタイルとは?
ベストカーWeb
2024年3月 中古車相場 値上り・値下りランキング ランクル70、高値傾向に
2024年3月 中古車相場 値上り・値下りランキング ランクル70、高値傾向に
グーネット
【2024年3月 中古車見積ランキング】プリウス(50系)がトップに返り咲き
【2024年3月 中古車見積ランキング】プリウス(50系)がトップに返り咲き
グーネット
GTワールドチャレンジ・アジアがセパンで開幕。8台参加の日本勢はDステーションが総合6位入賞
GTワールドチャレンジ・アジアがセパンで開幕。8台参加の日本勢はDステーションが総合6位入賞
AUTOSPORT web
キャンプにオススメ!野外での“トイレ事情”を解決する「キャンパートイレ」発売
キャンプにオススメ!野外での“トイレ事情”を解決する「キャンパートイレ」発売
グーネット
三菱 コンパクトSUV「ASX」改良モデル発表 “ダイナミックシールド”強調した新デザイン
三菱 コンパクトSUV「ASX」改良モデル発表 “ダイナミックシールド”強調した新デザイン
グーネット
「ランクル250販売前線」悲喜こもごも?? 意外に多い「辞退客」とは? ディーラーごとに対応は千差万別だった
「ランクル250販売前線」悲喜こもごも?? 意外に多い「辞退客」とは? ディーラーごとに対応は千差万別だった
ベストカーWeb
テスラ「モデル3」 最高速262キロ!専用デザインの新グレード「パフォーマンス」追加
テスラ「モデル3」 最高速262キロ!専用デザインの新グレード「パフォーマンス」追加
グーネット
ヒョンデ、高性能EV「IONIC 5 N」の国内仕様車の概要を発表 4月25日から期間限定モデル「First Edition」の購入予約受付を開始
ヒョンデ、高性能EV「IONIC 5 N」の国内仕様車の概要を発表 4月25日から期間限定モデル「First Edition」の購入予約受付を開始
月刊自家用車WEB
「サーキット以外の場所でやることにも意味があったと思う」盛り上がりを見せた岩佐歩夢発案のSFキャラバンが成功裏に終了
「サーキット以外の場所でやることにも意味があったと思う」盛り上がりを見せた岩佐歩夢発案のSFキャラバンが成功裏に終了
AUTOSPORT web
新型スイフトスポーツも新型ワゴンRも24年夏に登場予定か!? スズキは計5台の新型を投入で戦力アップなるか
新型スイフトスポーツも新型ワゴンRも24年夏に登場予定か!? スズキは計5台の新型を投入で戦力アップなるか
ベストカーWeb
「SLS AMG」の偉大さをメカニズムから検証。速さだけでないメルセデスの安全思想も注ぎ込まれた最高傑作の1台でした
「SLS AMG」の偉大さをメカニズムから検証。速さだけでないメルセデスの安全思想も注ぎ込まれた最高傑作の1台でした
Auto Messe Web
スーパーカーオーナーさん、いらっしゃい──新型ヒョンデ アイオニック5 N試乗記
スーパーカーオーナーさん、いらっしゃい──新型ヒョンデ アイオニック5 N試乗記
GQ JAPAN
愛犬家は要チェック!?ルノー「カングー」最長1年間貸与!モニターキャンペーン実施
愛犬家は要チェック!?ルノー「カングー」最長1年間貸与!モニターキャンペーン実施
グーネット
軽からミニバンまで!車中泊にぴったりの厚さ8cmマット、新デザイン登場 ベアーズロック
軽からミニバンまで!車中泊にぴったりの厚さ8cmマット、新デザイン登場 ベアーズロック
グーネット

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

199.0236.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

20.042.9万円

中古車を検索
C2の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

199.0236.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

20.042.9万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村