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業界ニュース 2019.10.20

高級SUVに匹敵!? スズキ「ジムニー」オーナーが解説する「ジムニーシエラ」の長所とは?

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■人気のスズキ「ジムニー」と「ジムニーシエラ」の違いとは

「あっ、これはいい!」2018年の初め、新型「ジムニー」海外仕様(ジムニーシエラ)の動画が、YouTubeで流れました。欧州での公道テストをスズキの許可なく撮影したスパイビデオです。この走る様子を見て、筆者(桃田健史)はジムニーにひとめ惚れしてしまいました。

    やはり出てきた「ジムニートラック」! スズキが「ジムニーシエラ」ピックアップ仕様を出展!

 日本メディアも海外メディアも「まるで、メルセデス・ベンツ『Gクラス』のミニチュア版」と、新型ジムニーのデザインを称しましたが、けっしてネガティブなコメントはなく、「このサイズ感としては、絶妙なデザインバランス」と絶賛した内容でした。

 ジムニーオーナーのみならず、クルマ好きやクルマをファッションとしてとらえる人たちなど、さまざまな方面でジムニーの前評判が高まりました。

 2018年6月、ティザーサイト開設で先行予約が始まるやいなや、筆者はスズキディーラーに飛び込み、予約書にサインしました。

 このとき「軽自動車の『ジムニー』か、それとも登録車の『ジムニーシエラ』にするか」と、かなり迷ったのですが、ジムニー個人所有歴ゼロの初心者の身としては「まずは、王道で」と、ジムニーを選択。

 グレードは最上級「XC」で4速AT仕様。本当は5速MTが欲しかったのですが、家族も運転することがあるので、ATを選択しました。外装色は新色のキネティックイエロー・ブラック2トーンルーフです。

 2018年7月5日、東京・渋谷区内で開催された新型ジムニーの発表記者会見に参加。並行して同日の朝、先行予約しておいたスズキディーラーが発注システムから本社営業に発注。

 会見場では、スズキの鈴木俊宏社長に直接「ひとめ惚れでした。つい先ほど、オーダーを入れました」と、ジムニーオーナーへ仲間入りしたことを報告しました。

 早期オーダーが奏功し、ほどなくして納車。それから1年以上が過ぎ、走行距離は約1万5000kmです。その間、燃料系でのリコールがあっただけで、クルマとしてはノートラブルです。

 いまでも、街中では注目されることが多く、スーパーやコンビニの駐車場では二度見されることが少なくありません。

 そんななか、やはりジムニーシエラがまだ気になっていました。2018年夏に、富士山麓でおこなわれたメディア向け試乗会では、ジムニーとジムニーシエラの乗り比べをしているのですが、よくよく考えてみると、これまでシエラをじっくり乗ったことがありせんでした。

 そこで、ジムニーシエラ(グレード:JC、ボディカラー:ジャングルグリーン)を3日間借りて、都内や関東周辺各所を走ってみました。

■やっぱりジムニーとは別物? ジムニーシエラの特徴とは

 結論からいえば「ジムニーシエラは、ジムニーとはまったく別物」という感想です。

 技術的には、2車の共通点は多いです。ラダー(梯子型)フレームやボディ、そして内装デザインは基本的に同じ。外観デザインはオーバーフェンダーの有り無しによるバンパー周りの意匠の違いとタイヤ・ホイールのサイズ違い。もっとも大きな違いは、エンジンで、ジムニーは軽規格なので排気量が660ccとなっているのに対して、ジムニーシエラは1.5リッターです。

 実際、2車の開発責任者・米澤宏之氏には何度かインタビューしていますが「エンジンとタイヤ以外は、基本的にほとんど一緒」といいます。

 ところが、1年以上ジムニーを所有してから改めてジムニーシエラに乗ると、「これは、全然別のクルマだな」と思ったのです。

 まずは、見た目です。とにかく「とても大きく」感じます。オーバーフェンダーの有り無しで、車格がいっきに上がる感じです。また、乗降するときにサイドステップへ目がいくので、なんだか乗降位置が「かなり高い」と錯覚するほどです。

 外観を見てから運転席に座ると、頭に残像があるため、がっしりとした形状の大きなクルマに乗っているような気持ちが強くなります。フロントガラス越しにはオーバーフェンダーは直接見えないのに、です。

直感的には200万円ではなく、500万円級のクルマに乗っている気分です。そう思えるほど、ジムニーシエラは登録車として唯一無二な存在です。

 走り出すと、ジムニーに比べて「ズシ~ン」と動くイメージ。ボディ形状の大きさと1.5リッターエンジンによる重量増が、シエラの車格を上げています。

 アクセルを踏み込むと、1.5リッターエンジンの低回転域からのトルクを感じます。トルクが太い、というほどでもありませんが、ジムニーの660ccターボに比べてトルクの立ち上がりが明らかに早く感じます。

 こうしたドッシリかつ、ガッシリな乗り出し感ですが、ハンドリングはけっして重いという印象ではありません。どちらかというと、ジムニーの方が路面からのクルマへの入力に対してパワステの切り出しがガッシリしています。

 そのうえで、コーナーでの動きのトレース性は、ジムニーに軍配が上がると思います。これは、車重差とタイヤの違いによるものです。ジムニーシエラは縦方向の動きはジムニーに比べて緩やかですが、タイヤ幅がある分、路面からの微振動を拾います。
 
 舞台を高速道路に移すと、トレース性に加えて、直進安定性についてもジムニー優位の印象です。

 ただし、当然ですがエンジンへの負担は排気量の差でシエラの方に余裕があります。時速100kmでジムニーシエラは約3000rpm、ジムニーは約3750rpm。シエラは2000rpmから3000rpm強が常用域ですが、ジムニーは3000rpmから4500rpmまで上がります。

 ただし、ジムニーで4500rpm程度回していても、車内で音や振動が気になるレベルではありません。

 こんな感じで3日間、気が付けば約300kmもシエラで走ってしまいました。さて、困りました。「やっぱりシエラもいい、どうしよう……」
 
 発売から1年3か月、自動車雑誌や自動車情報サイトではシエラの納期が2年近いといった記事を目にしますが、実際には、モデルや外装色などによって納期にはかなり幅があるようです。

 ジムニーか、それともジムニーシエラか。迷っている人がいたら「2車は別物」と再認識したうえで、どちらにするかじっくりと考えてほしいと思います。

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(くるまのニュース 桃田健史)

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