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「超」熟成Honda CRFシリーズ、20MYこそ至極である4つの理由

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「超」熟成Honda CRFシリーズ、20MYこそ至極である4つの理由

  

20年の全日本モトクロスは、Team HRCにおいて市販車とファクトリーマシンの距離が非常に近くなった。開幕戦で姿を現した成田亮・山本鯨の両マシンは、ほぼスタンダードで先行開発のトルクコントロールが搭載。残り1戦を前に、CRFが再度チャンピオンを決めそうだが、ここでそのDNAが受け継がれた250/450の20モデルを深掘りしてみたい。

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細部にわたって煮詰められたCRF250R
2020モデルのCRF250Rは、そう多くの変更点がリリースに記載されていなかったが、実際には多くの熟成が図られている。その目標は

・コーナー立ち上がり加速の向上
・荒れたコーナーにおける安定性
・冷却系&クラッチのタフネス向上

であった。フレームの細部、エンジンはギヤに至るまで見直しがかけられている。部品単位で軽量化を進め、300gのスリムアップを実現したという。

まずは、カムプロフィールと、エキゾーストパイプの見直しだ。レゾネーターが右管についていた旧モデルだが、これをとりはずし、管径も31.9~35mmのテーパー形状だったものを、28.6~38.1mmと大幅にそのテーパー角を増加。管長に関しては右側を12.5mm、左側を45.5mm長く設計し、低中速と高速域のトルクを向上させている。

燃焼室の形状も、ピストンとヘッドを新設計することで燃焼効率を向上。加えて、エアクリーナエレメントも形状を変えて、10%表面積を大きくとった。

この2~3年、注目されているのは2速の使い勝手。FI時代へ突入し、エンジンの伸び感を得てから、特に多用される2~3速付近が長く使えることを、ライダー達は重視しはじめている。CRF250Rは、2速のギヤ比を調整、エンジン自体のアップデートに合わせてさらにワイドに使えるようになった。

0.5世代上の車体構成
車体は、19CRF450Rのアップデートを踏襲し、フレームも入れ替えられた。

キック軸を廃した設計になったこともあり、フレームをさらにマスへつめた設計へ。これによって剛性を最適化しているとのこと。さらには、スイングアームの断面形状も変更されており、安定感を向上させている。バッテリー搭載位置も下がっていることで、低重心化へ。



サスペンションは、セッティングを前後ともに見直した。特にリアサスペンションの伸び側減衰特性を抑え、ギャップに対しての挙動を安定させている。

AMAなどでも見られる改善策を盛り込んだ補機類
ラジエターコアは、30mm長いものに。ガイコホンダでも取り入れられているモディファイで、 より過酷な状況下でも安定したフィーリングを狙う。

クラッチはスプリングの変更で、容量を18%増加させたとのことだ。

CRF450Rは、初のトルクコントロールを搭載する
そして、この20モデル最大のトピックはトルクコントロールを搭載していることだ。オフロードレーサーとしては、KTM/ハスクバーナがこの分野では先行しているものの、HSTC「ホンダセレクタブルトルクコントロール」は土の上で言うと、CRF1000Lでも磨き上げてきたデバイス。

狙いとしては、クイックタターン時や、スリッピーな路面における後輪のスリップを低減させ、加速時に車体を安定させることである。



用意されているモードは3つ。介入△neというのは、エンジンの回転数勾配、つまりエンジン回転数が急激に上がる度数のことだ。これが各モードの規定値を超えた時に、HSTCが介入し、駆動力を抑える。

前述した全日本MX開幕での取材において、Team HRCはこのHSTCを実戦投入して検証を進めていることがわかっている。どこまでそのメリットが発揮されているのかは定かではないが、下記ホンダの発行している現場レポートでも、各人にあわせた設定がされているという記述があり、おそらく今年の好調にも貢献しているのでは無いだろうか。

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