ロボットスーツより簡便なモデルが続々登場
東京ビッグサイトで9月25日(水)~27日(金)の3日間開催された「第46回 国際福祉機器展 H.C.R.2019」。14か国と1地域からの約500社の出展を集めたアジア最大規模の福祉機器展で、好天に恵まれたこともあり3日間の来場者は10万5675名を記録した。
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近年、脊椎損傷者の為に開発された歩行支援ロボットが登場し、これら福祉機器の展示会でも見かけるようになっている。ところが、今回のH.C.R.展では、それとは異なった視点での歩行支援ロボットが出展されていた。
展示されていたのは、脊髄損傷で車いす生活を余儀なくされている方向けではなく、高齢者や歩行リハビリを行っている方をターゲットとした歩行アシストモデルだ。
外骨格構造のロボットスーツ「FREE Walk」を製造する台湾FREE Bionics(フリーバイオニクス)社のブースには「KneeBO」なる膝関節用ロボットが登場していた。これは下肢筋力トレーニングロボットで、半身不随の方のリハビリに使えるように、と開発された。このモデルは片下肢にのみ対応ということで、腰に巻くメインユニットと、そこから伸びるモーターユニットの一対となっている。
外骨格構造のロボットスーツと比べると、非常に軽量でコンパクトになっており、装着も容易でどこでも使えるということを謳っている。
信州大学発のベンチャー企業であるアシストモーションという会社も同様に「非外骨格型構造」と名付けた歩行アシストモデル、ロボテックウェア「CuraraWR」を出展。プロトタイプということで、製品化に先駆けて台数限定の有償モニター貸し出しをしていた。
こちらは、前述のKneeBOと違い両足に装着するタイプだが、大腿部のフレームと膝のフレームが別々になっていて外骨格スーツのように自立はしない。そのため関節間の動きを制限することなく、関節と膝関節にモーターの力を直接伝えることができるという。装着はベルトを巻くだけという簡単でシンプルなもので装着者が歩き出すとアシストをスタートする。
「歩く」に注目した機器が続々登場してきている印象だ。こういったロボット機器がより手軽に数多く普及して、多くの人の「歩く」という人間の重要な機能をサポートしてくれる日も近いだろう。
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