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「フラットなトルクで押し切る圧倒的な加速性能」三菱が出したRVRの“ファイナルアンサー”【ManiaxCars】

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「フラットなトルクで押し切る圧倒的な加速性能」三菱が出したRVRの“ファイナルアンサー”【ManiaxCars】

登場が20年早かったハイパワーSUVのパイオニア!

RV色を強めつつスポーティな走りに磨きをかける

「S15シルビアに900馬力の2JZとエアシフターを搭載」車検もパスできる異色のゼロヨンスペシャル!

搭載エンジンによってGDI RVRとRVRスポーツギアの二本立てとなった2代目は1997年11月に登場。前者には4G93型1.8L直4直噴DOHC(140ps)が、後者には4G64型2.4L直4直噴DOHC(165ps)と4G63型2L直4DOHCターボ(250ps)の2種類が用意された。

2代目RVRは同じ4G63でも、クランクシャフトが正回転となったIV以降のランエボに準じたエンジンを搭載。スペースの都合からか、初代RVRとは異なりトップマウント式インタークーラーが採用される。スペックは最高出力こそ250psで初代と同じだけど、最大トルクは3.5kgmものアップとなる35.0kgmに達し、それぞれの発生回転数が500rpm引き下げられるなど、実用域での速さを向上させている。取材車両は4G63ターボを載せるスポーツギアのトップグレードX3で、ミッションはINVECS-II4速ATの他、シリーズ唯一の5速MTもラインアップ。

ボディサイズは初代ハイパースポーツギアRとほぼ変わらず、全長が40mm拡大される一方で全高は20mm低められた。そのスタイリングは洗練されたものとなり、オーバーライダーとスキッドプレートが組み込まれたフロントバンパーの採用など、新しい時代のRVを表現していた。また、室内はデッドスペースを極力排除することで、初代に対して室内長/幅/高をともに拡大しているのもトピックだ。

左右ウォークスルーを実現するインパネシフトの採用もあって、とくにセンターコンソールはコンパクトにまとまった印象。上から純正ナビのモニター、エアコン吹き出し口、2DIN分のオーディオスペース、エアコン操作パネルが配置される。メーターはスピード&タコメーターの脇に水温計と燃料計が並ぶ。

ナビゲーションシステムは通信異常で不動状態。モニターにはディーラーで点検を受けろという旨のメッセージがむなしく映し出されていた。20年以上前に発売されたクルマだけに仕方ない部分ではあるけど、今となってはディーラーでの修理も不可能だと思われる。

サポート部とヘッドレストを黒、それ以外はグレーの柄地としたシート。運転席には前後別々に座面の高さを調整できるリフターが付く。

後席は初代と同じくロングスライド機能を持ち、背もたれは50:50分割でのリクライニングと前倒しが可能。ダブルフォールディングによるラゲッジスペースの拡大も、もちろんできる。また、左右アームレスト部はフタ付きの小物入れとなっている。

タイヤ外径が大きくなったことで、よりRV色を強めたスポーツギアX3だけど、さすが4G63ターボを積むだけのことはあってオンロードでのパワフルな走りは健在だ。いや、むしろ35.0kgmまで高められた最大トルクをわずか2500rpmで発生するエンジン特性によって、まず実用域での扱いやすさが向上している。街乗りでは早めのシフトアップでも余裕で流れをリードできるし、100km/hから5速ホールドのまま加速するようなシーンでも、初代ハイパースポーツギアRより明らかにピックアップがいい。

また1速からのフル加速では、もちろんエンジン回転の上昇とともに高まるパワー感もあるけど、それ以上にフラットなトルクで押し切られる感覚が圧倒的に強い。全域トルクフルということはシフトアップ時の加速感にも切れ目が出にくいわけで、体感的にはともかく、実質的には相当に速くなっていることは間違いない。

4G63ターボを載せたランエボ以外のモデルは、このスポーツギアX3を最後に途絶えた。当時、シャリオも含めて販売実績は悪くなかったはずなんだけど、それでもちょっと時期が早かったんじゃないかという思いはある。なぜなら今、どのメーカーでもSUVが人気になっているからだ。

ボディ色はパルマ―レッドとサテライトシルバーの2トーン。標準のタイヤサイズは215/70R16と初代よりも大径化が図られ、SUV色を強めている。リヤゲートはスペアタイヤキャリアを横開きしてからでないと開閉できないため、後方に十分なスペースがない狭い場所などでは使い勝手がよろしくない。

250psのエンジンに5速MTが組み合わされたフルタイム4WD。文字にするだけでなぜかワクワクするのは、それだけスポーツギアX3が魅力的だったということだ。スペックだけを見れば、今どきコイツを上回るSUVなんてゴマンとある。けど、ここまでソソられるクルマがあるかと尋ねられれば、答えはノーだ。

■SPECIFICATIONS

車両型式:N73WG

全長×全幅×全高:4480×1740×1720mm

ホイールベース:2550mm

トレッド(F/R):1500/1465mm

車両重量:1550kg

エンジン型式:4G63

エンジン形式:直4DOHC+ターボ

ボア×ストローク:φ85.0×88.0mm

排気量:1997cc 圧縮比:9.0:1

最高出力:250ps/5500rpm

最大トルク:35.0kgm/2500rpm

トランスミッション:5速MT

サスペンション形式(F/R):ストラット/セミトレーリングアーム

ブレーキ(F/R):ベンチレーテッドディスク/ディスク

タイヤサイズ:FR215/70R16

TEXT&PHOTO:廣嶋健太郎(Kentaro HIROSHIMA)

●取材協力:SKT 東京都あきる野市横沢欠ノ上43-1 TEL:042-519-9826

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