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脱いだらすごい! 手榴弾でも自動小銃でも落とせないBMW X5

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脱いだらすごい! 手榴弾でも自動小銃でも落とせないBMW X5

■手榴弾でも自動小銃でももってこい! 見た目は普通でも頼りになるX5

 BMWは、40年以上にわたって特別な保護を必要とする政府機関、公務員、個人向けのセキュリティ車両の開発と製造をおこなってきました。これまで7シリーズとX5にセキュリティカーがラインナップされていましたが、X5が第4世代へとモデルチェンジしたため、セキュリティカーも最新のX5ベースの「X5プロテクションVR6」に生まれ変わりました。
 
 外観上は標準のX5との大きな相違は見られませんが、どのような装備で乗員の安全を守るのでしょうか。

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 まず「X5プロテクションVR6」の「VR6」とは、VPAMという国際的な公式テスト基準に従ったレジスタンスクラスVR6の要件を満たしていることに由来しています。各種の火器、鈍器、または爆発物を使用した攻撃から効果的に乗員を保護する装備が施されています。

 ベースとなるX5は、「X5プロテクションVR6」に装備される装甲や防御ガラスなど、すでに量産モデルの開発時から想定されていました。そのため、後付け感がまったくなく、X5のボディに完璧にフィットしています。
 
 「X5プロテクションVR6」の開発は、X5の開発と同時におこなわれたので、ボディ接合部などクルマの構造上ダメージを受けやすい部分があらかじめ保護・補強されています。
 
 量産モデルのX5のドライビング・ダイナミクスや快適性、先進技術なども当然そのまま踏襲されます。また、通常ラインナップのX5とほとんど変わらない見た目であるので、セキュリティ車両に求められる匿名性(目立たない外観)という条件もクリアしています。

 キャビンはドア、サイドフレーム、ルーフ、隔壁などが装甲パネルにより覆われ、フロアはアルミニウム製のシールド、荷室は装甲ラゲッジコンパートメントで仕切られ、安全が保たれています。
 
 フロントガラス、左右のドアガラス、ラゲッジコンパートメントのガラスは、厚さ33mmのポリカーボネートによるコーティングが施されたセキュリティガラスが採用されています。
 
 こうした防弾装備により、世界でもっとも使用されているといわれているAK-47自動小銃の銃弾から乗員を保護することが可能です。また、4mという至近距離で最大15kgのトリニトロトルエン(TNT)爆弾が爆発しても大丈夫なように、ボディサイドは設計されています。爆発後もすべての窓はしっかりと密閉しているため、二次攻撃に対しても安全を担保します。
 
 フロアは、防御手榴弾であるDM51手榴弾による攻撃にも耐えることができます。さらに殺傷能力の高いHG85手榴弾の攻撃でも大丈夫な強靭な複合素材を組み合わせた強化アンダーボディもオプションとして選ぶこともできます。
 
 さらに特別なオプションとしては、ドローンからの攻撃から守るために、特殊スチールと複合素材で補強されたルーフを選択することもできます。
 
 標準装備としては、セルフシール燃料タンクがあります。燃料が漏れるのを防ぐために特殊な被膜で燃料タンクを覆い、攻撃を受けた場合は燃料タンクは自動的に閉じられるようになっています。
 
 またタイヤはサイドウォールが強化されたランフラットタイヤとなり、完全に空気圧がなくなった場合でも走行が可能です。
 
 ほかにセキュリティーカーらしい装備としては、緊急の場合にドアや窓を開けることなく外部とコミュニケーションをとるために、インターホンとアラームシステムがあります。
 
 ルーフライナーに取り付けられたハンズフリーマイクで話しかけると、外部スピーカーでキャビンからの声が届くというものです。逆に車外からの音声はサイドミラー一体型のマイクで拾い、車内のスピーカーから音声が流れてくるという仕組みです。
 
 緊急時には、通常モデルだとシフトレバー前のカップホルダーのある位置に取り付けられたスイッチパネルのボタンを押すことで、ドアが自動的にロックされ、窓も閉じられます。
 
 また追加オプションとして、ラジエーターグリルのLEDフロントフラッシャー、リアフラッシャー、シグナルトーンシステムを含むルーフマウントライトビーコン、デジタルラジオ用の追加受信機を備えたルーフアンテナなどがあります。
 
 セキュリティカーとして重要な走行性能も抜かりはありません。搭載されるエンジンは4.4リッターV型8気筒エンジンで、最高出力は530馬力、最大トルクは750Nmで、0-100km/h加速は5.9秒です。
 
 サスペンションはフロントがダブルウィッシュボーン、リアが5アームのリアアクスルを採用し、専用にチューニングが施され、最大限のコントロール性能と正確なステアリング性能が実現されています。
 
 じつは、比類ない走りのパフォーマンスこそが、セキュリティカーとしての究極の安全機能なのです。

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