現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 【FRへの憧憬 10】マセラティ ギブリは、スーパーカー黎明期の最高峰を競い合った

ここから本文です

【FRへの憧憬 10】マセラティ ギブリは、スーパーカー黎明期の最高峰を競い合った

掲載 更新
【FRへの憧憬 10】マセラティ ギブリは、スーパーカー黎明期の最高峰を競い合った

スーパーカーといえばエンジンはミッドシップ…と思われがちだが、コンベンショナルなFR(フロントエンジン リアドライブ)を採用しているモデルも、1960年代から21世紀の現代まで数多く存在する。そこで、FRならではの美しい佇まいも備えたスーパースポーツカーを紹介する連載企画をお届けしよう。

MASERATI Ghibri:マセラティ ギブリ(1966-1973)
前回に紹介したインディに先んじて、マセラティが1966年に発表した2シーターのFRクーペがギブリだ。ギブリという車名は、北アフリカのリビアから地中海に向かって吹き込む熱風に由来するという。このころのマセラティには、ボーラ(アルプス山脈からアドリア海へ吹く冷たい風)やミストラル(フランス南東部に吹く風)といった、風に由来する車名のモデルがある。

【スクープ】どうなる日本のセダン? 消滅が秒読みのビッグネームたち!

スーパーカーの起源は、1966年に登場したランボルギーニ ミウラと言われている(諸説あるが)。そのミウラと同じ年に登場したのがこのギブリであり、そして2年後の1968年には、フェラーリ 365GTB/4「デイトナ」が登場する。この3台は、1960年代後半のスーパーカーブーム黎明期の最高峰を競い合った。

ミッドシップのミウラ、当時としては斬新的なデザインのデイトナに比べると、ギブリのスタイリングはオーソドックスなクーペスタイルだったが、長い歴史を誇る老舗のマセラティらしいジェントルな雰囲気が魅力だった。デザインは、当時カロッツェリア・ギアに在籍していた若きジョルジェット・ジウジアーロの手になるものだ。

1960年代の高級スポーツカーの典型的なスタイルとも言えるロングノーズ ショートテールのファストバックモデルは、全高は1.2mを切る低さながら、全幅は1.8mと当時のモデルとしてはかなり幅広かった。それゆえ、ギブリのスタイリングはジウジアーロの傑作のひとつとの誉れが高い。リトラクタブルヘッドライトも採用していた。

V12エンジンを搭載していたミウラやデイトナに対し、気筒数で劣るV8を搭載したギブリだったが、2シーターながらシートの後方には広大なラゲッジスペースがあり(インディはハッチ式だったが、ギブリにはトランクリッドがある)、超高速クルージングが可能な実用的GTとしての性格も兼ね備えていた。

サスペンション方式はマセラティの伝統で、フロントはダブルウイッシュボーンだがリアはリジッドだった。デビュー当初は330psだった4.7LのV8 DOHCエンジンは、1970年に発表された後期型では4.9Lにキャパシティアップされ、最高出力も335psを発生した。

また1969年にはデイトナ スパイダーに対抗してか、オープンモデルのギブリ スパイダーも発表された。ギブリは1973年の生産中止までに1200台以上が生産された、マセラティのヒット作であった。

マセラティ ギブリ 主要諸元
●全長×全幅×全高:4590×1800×1160mm
●ホイールベース:2550mm
●車重:1530kg
●エンジン形式・排気量:90度V8 DOHC・4719cc
●最高出力:330ps/5500rpm
●最大トルク:40.0kgm/4000rpm
●燃料タンク容量:94L
●トランスミッション:5速MT/3速AT
●タイヤサイズ:205VR15

スーパーカー図鑑のバックナンバー

[ アルバム : マセラティ ギブリ はオリジナルサイトでご覧ください ]

こんな記事も読まれています

トヨタ、北京モーターショー2024で、バッテリーEVの新型モデル「bZ3C」「bZ3X」を世界初公開
トヨタ、北京モーターショー2024で、バッテリーEVの新型モデル「bZ3C」「bZ3X」を世界初公開
月刊自家用車WEB
三菱ふそうが「ジャパントラックショー2024」に出展! 新型モデル「スーパーグレート」特別仕様車や新型「eCanter」キャリアカー展示
三菱ふそうが「ジャパントラックショー2024」に出展! 新型モデル「スーパーグレート」特別仕様車や新型「eCanter」キャリアカー展示
くるまのニュース
【バイク版ナビ】「MOTTO GO」プレリリース版が公開!カーナビの名門パイオニアが7月提供予定サービスを先取り体験だ!  
【バイク版ナビ】「MOTTO GO」プレリリース版が公開!カーナビの名門パイオニアが7月提供予定サービスを先取り体験だ!  
モーサイ
「ご当地ほりにし」国内2県で新たな地域限定ラベルが登場!
「ご当地ほりにし」国内2県で新たな地域限定ラベルが登場!
バイクブロス
フィアット500に、1.2Lエンジンを搭載する新グレード「1.2 Dolcevita」を設定
フィアット500に、1.2Lエンジンを搭載する新グレード「1.2 Dolcevita」を設定
月刊自家用車WEB
「アップガレージ青森三沢店」が5/12にプレオープン!
「アップガレージ青森三沢店」が5/12にプレオープン!
バイクブロス
トーヨータイヤ、EV専用を含む小型トラック向けに2種類の新製品
トーヨータイヤ、EV専用を含む小型トラック向けに2種類の新製品
日刊自動車新聞
トヨタ新型「カローラ“クロス”」発表! 「レクサス」級にカッコイイ「斬新フェイス」へ刷新! 新型「コンパクトSUV」約494万円から ブラジルに登場
トヨタ新型「カローラ“クロス”」発表! 「レクサス」級にカッコイイ「斬新フェイス」へ刷新! 新型「コンパクトSUV」約494万円から ブラジルに登場
くるまのニュース
ついに登場 メルセデス・ベンツ新型「Gクラス」世界初公開! 初の電気駆動Gクラス「G580」は“その場で旋回”できる機能を搭載!?
ついに登場 メルセデス・ベンツ新型「Gクラス」世界初公開! 初の電気駆動Gクラス「G580」は“その場で旋回”できる機能を搭載!?
VAGUE
ラウル・フェルナンデス、ヘレステストで最新型アプリリアMotoGPマシン初ライド。直前のスペインGPでは昨年型使用
ラウル・フェルナンデス、ヘレステストで最新型アプリリアMotoGPマシン初ライド。直前のスペインGPでは昨年型使用
motorsport.com 日本版
香りや消臭力を3段階で調整可能!P&Gが車内用の「ファブリーズ」を12年ぶりに改良
香りや消臭力を3段階で調整可能!P&Gが車内用の「ファブリーズ」を12年ぶりに改良
@DIME
海洋マイクロプラスチックを回収するスズキの船外機
海洋マイクロプラスチックを回収するスズキの船外機
バイクのニュース
ランボルギーニPHEV第二弾はウルス!「SE」が見せつけるスーパーSUVとしての格
ランボルギーニPHEV第二弾はウルス!「SE」が見せつけるスーパーSUVとしての格
Webモーターマガジン
三菱 デリカミニ【1分で読める国産車解説/2024年最新版】
三菱 デリカミニ【1分で読める国産車解説/2024年最新版】
Webモーターマガジン
ミラーとタイヤとホイールをとことん突き詰めたら600kmオーバー! アウディEV史上最長の航続距離を実現するパッケージが登場
ミラーとタイヤとホイールをとことん突き詰めたら600kmオーバー! アウディEV史上最長の航続距離を実現するパッケージが登場
THE EV TIMES
富士スピードウェイ、WEC富士のポスター付き観戦券を4月25日から先行発売
富士スピードウェイ、WEC富士のポスター付き観戦券を4月25日から先行発売
AUTOSPORT web
2500円!? 「高速SAで寝れる」のサイコー! 車内よりも楽!? 宿泊も可能な“多賀”の新ルームとは
2500円!? 「高速SAで寝れる」のサイコー! 車内よりも楽!? 宿泊も可能な“多賀”の新ルームとは
くるまのニュース
【ゴールデンウィーク渋滞予測2024】混雑を避けて移動したい! 道路別・渋滞予測まとめ
【ゴールデンウィーク渋滞予測2024】混雑を避けて移動したい! 道路別・渋滞予測まとめ
くるくら

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1572.02048.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

214.01618.0万円

中古車を検索
ギブリの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1572.02048.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

214.01618.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村