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業界ニュース 2019.9.8

クルマ業界に起きた異変 10年前のリーマンショックが国産メーカーに与えた影響の実態とは

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■「リーマンショック」が与えた自動車業界への大きすぎる影響とは

 2009年、世界の経済界を揺るがす大きな動きがありました。2008年9月に米国で起きた「リーマンショック」の影響で、2009年4月に米大手自動車クライスラーが、同年6月にゼネラルモーターズ(GM)が破産法を申請しました。

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 また、フォードモーターは破産を免れたものの、傘下にあったプレミアムブランドのジャガーやランドローバー、ボルボ、アストンマーティンなどを手放すことになったのです。

 こういったなかで、日本の自動車メーカーは当時どのような状況だったのでしょうか。

 この頃は、中国の自動車販売台数が急伸した時期でもあり、前年比46%アップの1364万台を記録。1042万台のアメリカを抜いて、自動車新車販売世界一に躍り出ます。

 そんななか、日本の自動車界にも変調が波及します。リーマンショック後の世界販売が想定以上に減少したため、堅調な経営で知られるトヨタが、2009年3月期決算で営業赤字に転落します。

 通期で営業黒字を確保するホンダも2009年1月から3月期は大幅な赤字となり、日産も2008年の営業黒字からゴーン体制として初の赤字に転落、自動車不況が浮き彫りとなりました。

 赤字転落を発表したトヨタでは、14年ぶりの創業家出身となる豊田章男氏が、2009年6月に社長へ就任します。豊田氏は社長就任会見の場で、厳しい状況下から業績の立て直しについて「どん底からのスタート」と語っていました。

 リーマンショックによる不況は、トヨタが当時おこなっていたモータースポーツ活動にも影響を与えました。2009年11月に、F1世界選手権から撤退すると発表したのです。

 同年10月の日本GP時には、2012年まで継続する方針を示していましたが、赤字転落からの立て直し、コスト削減を考慮すると、年間数百億円かかるF1参戦の継続は困難と判断したとされています。

 トヨタは2002年から8年にわたってF1に参戦し、8年間で表彰台13回、入賞87回という成績を残しました。

 ちなみに、リーマンショック直後の2008年12月には、ホンダがF1から撤退することを発表したほか、スバルとスズキがWRC(世界ラリー選手権)からの撤退を発表しています。

■2009年は歴史に名を残すクルマが多かった? どんな車種が登場したのか

 一方、この時期に登場した新型車のなかには、先進的なモデルが数多くありました。

 豊田氏の社長就任会見の前月にあたる2009年5月、トヨタは主力ハイブリッド車「プリウス」をフルモデルチェンジして、3代目となる新型を発表しました。

 3代目プリウスは新たに開発したハイブリッドシステム「リダクション機構付THS-II」を搭載し、当時として世界トップとなる燃費性能38.0km/L、1kmあたりのCO2排出量換算値は61g/kmを実現します。

 登場以降、3代目プリウスの人気は沸騰し、国内新車販売でトップに立ちます。2009年暦年新車販売でも、軽自動車のスズキ「ワゴンR」(20万1528台)を僅差でかわす20万8876台を販売して、首位を獲得しました。

 2009年10月にトヨタが発表した新型プリウスの納期見込みでは、同年10月21日以降の受注分について、翌年(2010年)5月以降の工場出荷となるとしていました。発注して納車まで半年待ちの人気モデルとなったのです。

 この2009年には、ホンダもハイブリッド専用車の2ドアクーペであった「インサイト」を、4ドアハッチバックに趣旨替えして同年2月に復活させたほか、レクサスでは初のハイブリッド専用車として「HS250h」が同年7月に登場しています。

 また、三菱は2009年6月、軽自動車「i(アイ)」をベースに電気自動車(EV)である「i-MiEV(アイミーブ)」を発売しました。リチウムイオン電池を駆動用に搭載し、最高出力64馬力/最大トルク180Nmのモーターで後輪を駆動します。10・15モードの航続距離は160kmとされました。

 エコカー減税も開始され、環境性能の高さが商売に繋がる時代になったのです。

※ ※ ※

 リーマンショックは、2009年10月24日から開催された「東京モーターショー」にも大きな影響を与えました。米ビッグスリーの不参加はいうまでもありません。加えて英国やイタリアメーカーの多くが出展を取りやめ、ドイツのフォルクスワーゲンも不参加となりました。

 しかし、国内自動車メーカーは注目度の高いモデルを出展していて、とくに期待が高まったのは、ワールドプレミアとなったトヨタ「FT-86 Concept」でした。

 スバルと共同開発したこのモデルは、クルマ本来の運転する楽しさを提案する小型FRスポーツのコンセプトモデルで、スバルが開発した2リッター水平対向4気筒NAエンジンと、空力に優れた軽量ボディを持つクルマでした。

 また、日産は銀座から横浜へ本社を移転した新グローバル本社竣工式に合わせて、電気自動車の「リーフ」を発表、2009年の東京モーターショーで一般公開しています。

 2009年に自動車業界を襲った困難に対し、国内メーカーは意地ともいえる底力を見せたのです。2019年現在も人気車種となっている「プリウス」をはじめ、その時の自動車メーカーの奮闘は、いまへと続いているといえます。

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(くるまのニュース Peacock Blue K.K.)

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みんなのコメント

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  • jey*****|2019/09/08 20:04

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    リーマンショックは直ぐにV字回復させた企業が多くてあまりイメージに残っていません。異変というような大変化はなかったと思います。
    バブル崩壊後と民主党政権時代の方が酷かった。

    バブル後はスポーツカーが激減してミニバンのように走りより積載効率ばかりの車になりました。
    民主党時代に所得が伸び悩み、軽自動車がやたら増えた。ような気がします。
  • tmh*****|2019/09/08 17:27

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    この時期、トヨタはEVをLiバッテリーの醜い塊として開発を放棄し、化石燃料、曹達・製鉄の副産物、水電解から水素できると信じFCVを喜んで作っていたな。今はリチウムセルの全固体化が起死回生の一手として大学に嗾けているが、付き合う研究室は京大の旧・・・研の残党と東北大のコバンザメぐらいか。何だか、悲しいなぁ。これじゃ、良くてVW、悪くて現代の傘下だな。

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