モータージャーナリストサトータケシが淡路島へ──神戸からドライブがてらお寿司を食べに
ワイルドなエンジンとしなやかなアシで、一路、淡路を目指す 明石海峡大橋を渡って淡路島へ。海が見える風景とエンジン音がなんとも心地良い。関東に住む自分が関西の人を羨ましく思うのは、クルマで気軽に島へ渡れることだ。島旅はいい。ほんのわずかな距離の移動でも、海を渡ると空気が違う。遠くへ来たぜ、という気になる。だから神戸を起点にアストンマーティン ヴァンテージに試乗すると決まった時には、島を目指そうと決めた。四国も考えたけれど、ラッキーなことに予約の難しい淡路島の寿司屋の席が空いていた!
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神戸ポートタワーをバックに。その下にV8エンジンを積んでいるとは思えないほどエンジンフードが低い。ドライバーが車両の中心に位置することがわかるが、これが運転席を軸にクルッと回るような、コーナリングの感覚につながる。メルセデス・ベンツとの技術提携によって、ヴァンテージはAMG製の4l V8ツインターボを積む。このエンジンは、ちょっとワルなところがいい。技術的にはモーターのように滑らかに回すこともできるはずなのに、あえて少しだけバラついた"風味”を残し、野性味を演出している。そしてアクセルペダルを踏み込めば、電光石火のレスポンスとヌケのよい排気音でハートを鷲づかみにする。
どこか懐かしい淡路島の田園風景。一方、乗り心地は優等生。猫科の野生動物のようにアシを動かして、道路の凸凹をしなやかにトレースする。コーナーでは4本のアシが伸び縮みして路面を捉えつつ、短いホイールベースを利してクルッと向きを変える。ワイルドなエンジンと洗練されたアシ、クルマ好きにとってはたまらない組み合わせだ。
晴れ晴れとした気持ちで絶景の明石海峡大橋を渡ればそこは淡路島。田園風景に心がなごみ、時間の進み方が少しゆっくりになったような錯覚を覚える。そして名店「淡路島 亙」では、ここでも素材の野性味と繊細な技の組み合わせ! 海を渡るって、やっぱり最高っすよ。
ASTON MARTIN VANTAGE 基本骨格を含めてゼロから開発されたピュアスポーツ。前後50:50の重量配分やドライバーがマシンのほぼ中心に座るレイアウトなど、走ることを第一義に考えられており、モータースポーツでも目を見張る活躍を見せる。SPEC : 全長×全幅×全高:4465×1942×1273mm ホイールベース:2704mm 車両重量:1530kg 乗車定員:2名 ¥19,800,000~淡路島のとっておきお寿司情報!
ここで寿司を食べるだけの目的で島にやってくる人も多いのが、今年で開業13年目となる「淡路島 亙」。各地で修業をした後に地元で店を開いたご主人の坂本亙生(のぶお)さんは、瀬戸内の素材の良さを活かすことを前提に、そこに丁寧な技を利かせる"お魚中心主義”。どれも旨くて、まいりました!
兵庫県淡路市志筑1871-15
TEL:0799-62-4040
営業時間:11:30~13:30、17:00~20:30
お休み:火曜
※完全予約制(店内での写真撮影不可)
アストンマーティン ヴァンテージで淡路島へ
サトータケシ
新しく誕生したアストンマーティン ヴァンテージをテストドライヴ。神戸から明石海峡大橋を渡って淡路島へ!
Words 大谷達也 Tatsuya Otani、サトータケシ Takeshi Sato Hiromitsu Yasui
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