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SUVなのにオープンカーやセダンがあった!? 激レアな派生車5選

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SUVなのにオープンカーやセダンがあった!? 激レアな派生車5選

■SUVベースのセダンに、中途半端なRV車!?

 近年、軽自動車ではスーパーハイトワゴン、登録車ではSUVとミニバンが売れるクルマとして、だれもが認めるところです。

ビックリするほど売れていない軽自動車5選

 かつては、各メーカーとも、1車種に対してバラエティに富んだボディタイプのバリエーションを展開していたことがあります。

 時代の流れで、いまでは派生車も少なくなりましたが、これまでにはユニークなモデルも存在していました。

 そこで、これまで販売された派生車のなかから、珍しいモデル5車種をピックアップして紹介します。

●スズキ「SX4 セダン」

 現在、スズキのラインナップには「SX4 S-CROSS(エスクロス)」というクロスオーバーSUVがありますが、その前身は「SX4」というコンパクトSUVでした。

 このSX4をベースに派生車として2007年に発売されたのが「SX4セダン」です。

 SUVをベースにセダン化した例は非常に珍しく、SX4の特徴を活かしながら、セダンならではデザインに仕立てられていました。

 高い居住性と515リッターの大容量トランクルームの採用により、実用性を高めたコンパクトセダンとして、海外にも輸出されるグローバルカーの使命も担っていました。

 エンジンは1.5リッター直列4気筒で、トランスミッションは4速ATのみ。駆動方式はSX4という名を冠していながらもFFの2WDだったので、ベース車とは完全に異なるコンセプトのクルマとして販売されます。

 2014年まで販売されましたが次世代のSX4 S-CROSSではセダンが設定されず、1代だけで消滅してしまいました。中古車市場でも滅多に見られない、非常にレアな1台です。

●三菱「ギャラン スポーツ」

 三菱が誇るべき名車「ギャラン」はすでに消滅してしまいましたが、その名はいまも語り継がれています。

 ギャランにも派生車が存在していましたが、なかでもユニークなモデルが1994年に発売された「ギャラン スポーツ」です。

 ボディは5ドアハッチバックで、小型のバンパーガードとルーフレールを装着したSUVテイストに仕立てられていました。

 発売当時、「GT」と「RV」を融合した「GTRV」をキャッチコピーとしていたように、エンジンは240馬力を誇る2リッターV型6気筒ツインターボ(自然吸気仕様もあり)に、フルタイム4WDシステムを組み合わされ、大型のリアウイングを装着しており、走りは本格的なものとなっていました。

 RVブームに乗って企画されたモデルですが、中途半端なコンセプトだったことは否めません。

 かつて、日本では5ドアハッチバックは売れないというジンクスがありましたが、残念ながらそのジンクスを裏付けるかたちになりました。

●日産「マーチBOX」

 日産「マーチ」は1982年に初代が発売され、日産の新世代コンパクトカーとしてヒット。1992年に2代目が登場するとグローバルカーとして、欧州でもヒットします。

 この2代目マーチに1999年11月から2001年4月まで、「マーチBOX」というステーションワゴンの派生車が設定されていました。

 ホイールベースは通常のマーチと変わらず、ステーションワゴンに仕上げるために荷室部分を後方に24mm延長し、さらに全高も25mm高くすることで快適な居住空間を確保するとともに、ゆとりある荷室空間を実現。

 また、リアシートを格納したときに、荷室との段差を無くすため、座面を立たせるダブルフォールディングシート機構を独自に採用していました。

 なお、3代目以降のモデルでは「ノート」の登場もあり、マーチBOXのようなステーションワゴンは設定されませんでした。

■オープンカーベースのクーペと、SUVベースのオープンカー!?

●マツダ「ロードスタークーペ」

 日本を代表するオープンスポーツカーであるマツダ「ロードスター」にも、ユニークな派生車がありました。

 1998年に発売された2代目「ロードスター」をベースとした「ロードスタークーペ」が2003年にデビューしました。

 マツダは、初代「ロードスター」誕生以来、クーペモデルの検討をおこなっていて、2代目にして実現することになります。

 生産はマツダの関連会社「マツダE&T」が担当し、量産ラインで生産されるノーマルのシャシや、流用できる部品を抜き取って搬入して、組み立てられました。

 実際の生産では、ノーマルのロードスターに屋根やリアフェンダーなど、新規に製作されたボディパネルの多くが人の手で溶接されたといいます。

 大部分の工程が手作りだったため、作業者の育成が課題でしたが、マツダの熟練技能者の技術支援を受けて製造に至ったそうです。

 ボディパネルが増えることで懸念された重量増も約10kgに抑えることができ、「ロードスター」のコンセプトである「人馬一体」も守られました。

 なお、こうした手法でクーペを作ることは海外では珍しくなく、かつてのイギリス車や、最近のクルマではポルシェ「ボクスター」をベースに「ケイマン」を作ったという事例があります。

●日産「ムラーノ クロスカブリオレ」

 日本では2015年に販売が終了した日産のクロスオーバーSUV「ムラーノ」ですが、北米ではいまも継続して販売されています。

 日本で最後まで販売していた2代目をベースにした派生車が、北米のみで販売した「ムラーノ クロスカブリオレ」です。

 ムラーノ クロスカブリオレの構造としては、ベースに対して屋根を取り去り電動の幌を装着。さらに4ドアだったボディパネルを作り直して2ドア化し、ハッチバックをトランクに作り変えているなど、大規模に手が入れられています。

 当時としてはジープ以外では非常に珍しい、開放感あふれるオープンSUVに仕立てられていました。

 北米専用モデルでしたが、並行輸入のかたちで少量が日本に入ってきました。また、日産本社ギャラリーに展示していたこともあったので、実車を見たという人もいると思います。

 北米では2014年に現行の3代目ムラーノが発売されると、ムラーノ クロスカブリオレの生産を終了しました。
 
 なお、ランドローバーが同様のモデルとして「レンジローバー イヴォーク」をベースに作っていたので、日本でも正規輸入されて販売していました。

※ ※ ※

 近年は今回紹介ユニークな派生車のなかでも、マーチBOX、ロードスタークーペ、ムラーノ クロスカブリオレは、ボディパネルを作り変えるという大規模な変更がおこなわれているので、開発費は少額ではないはずです。

 昔よりもさらにコストにシビアとなったいまでは、こういったクルマの販売は、なかなか実現は難しいのではないでしょうか。

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