現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > WRC第10戦ラリー ドイチェランド、トヨタ ヤリスが1-2-3、表彰台を独占する歴史的勝利【モータースポーツ】

ここから本文です

WRC第10戦ラリー ドイチェランド、トヨタ ヤリスが1-2-3、表彰台を独占する歴史的勝利【モータースポーツ】

掲載 更新
WRC第10戦ラリー ドイチェランド、トヨタ ヤリスが1-2-3、表彰台を独占する歴史的勝利【モータースポーツ】

2019年8月22~25日、 WRC(世界ラリー選手権)第10戦ラリー ドイチェランドがドイツ中西部部のザールラント州ボスタルジーをベースに開催され、トヨタのオィット・タナックが前戦ラリー フィンランドに続いて連勝。2位にクリス・ミーク、3位にヤリ-マティ・ラトバラが入り、トヨタがWRC復帰以来初めてとなる1-2-3フィニッシュを達成した。トヨタ ヤリスWRCを駆って出場した日本人ドライバー、勝田貴元も10位で完走している。

オィット・タナックがリードを守り今季5勝目
第4戦ツール・ド・コルス(フランス)以来のターマック(舗装路)戦となるドイツ。3強ドライバーのうち、選手権2番手につけていた王者セバスチャン・オジェ(シトロエン)はハンドリングの不満を抱えてスタートからペースが上がらず、選手権ランキング首位のタナックと選手権ランキング3位のティエリー・ヌービル(ヒュンダイ)が僅差で優勝を争うことになった。

【スクープ】どうなる日本のセダン? 消滅が秒読みのビッグネームたち!

初日の金曜日を終え、首位タナックと2番手ヌービルの差はわずか2.8秒。決着がついたのは、誰もが勝負どころとみていた土曜日午後の軍事演習地ステージだった。戦車道のため路面が荒れていることで有名な41kmのロングステージで、ヌービルが痛恨のパンク。ステージ中のタイヤ交換で1分以上のタイムロスを喫して後退してしまったのだ。夕刻に行われたこのステージの再走では、ミーク、ラトバラと争っていたオジェもパンク。これでトヨタはライバルチームに大差をつけて1-2-3体制を築くことになった。

最終日もペースコントロールをしながら難なく走り切ったタナックは、ラリー ドイチェランド3連勝。シーズン5勝目を挙げ、ヌービルに33点、オジェに40点の差をつけることになった。

1993年のサファリラリー以来となる1-2-3フィニッシュを達成したトヨタは、マニュファクチュララーズ選手権でも、トヨタはヒュンダイに8点差に肉薄して残り4戦を迎える。

初体験のドイツをWRカーで完走、勝田が将来につながる10位入賞
勝田貴元がトヨタ ヤリスWRCを駆って10位で完走したのもビッグニュース。

これまでヤリスWRCで走ったのは距離の短いフィンランド国内選手権の2戦、しかも雪とグラベル(未舗装路)のみ。勝田にとってターマックでWRカーを走らせるのも初めてなら、“クセがすごい”ドイツのラリーにも初出場だった。

すべてが初体験の中、将来に向けて選んだ戦略は、たとえペースは遅くても何がなんでも完走して、WRカーでの実戦経験を積むこと。その目標通り、勝田はスタートから慎重にラリーを進めた。難関の軍事演習地ステージではパンクを喫して大きくタイムロスする局面はあったが、上位とのタイム差を気にすることなく冷静な走りを続け、無事にフィニッシュ。

順位は全ステージ完走したWRカーの中では最下位となる10位だったが、今後の飛躍に向け、これまで知ることなかったターマックでのヤリスWRCの挙動と、それに対応するためのドライビングの引き出しという大きな成果を得ることになった。

次戦WRC第11戦ラリー トルコは、9月12~15日、地中海のリゾート地マルマリスをベースに開催される。そのステージは路面に大きな石が転がる荒れたグラベルで、気温も高く、昨年はクルマに厳しいサバイバルラリーとなったが、トヨタのタナックが優勝し、ラトバラが2位でフィニッシュしている。 2019年シーズンもいよいよ大詰め、クライマックスに向かう。

WRC第10戦ラリー ドイチェランド 結果
優勝 8 O.タナック(トヨタ ヤリス WRC) 3h15m29.8s
2位 5 K.ミーク (トヨタ ヤリス WRC) +20.8s
3位 10 J.ラトラバ(トヨタ ヤリス WRC) +36.0s
4位 11 T.ヌービル(ヒュンダイ i20クーペ WRC)+58.5s
5位 6 D.ソルド(ヒュンダイ i20クーペ WRC)+1m16.6s
6位 89 A.ミケルセン(ヒュンダイ i20クーペ WRC) +1m46.2
7位 1 S.オジエ(シトロエン C3 WRC) +1m56.3s
8位 4 E.ラッピ(シトロエン C3 WRC)+2m02.2s
9位 44 G.グリーンスミス(フォード フィエスタ WRC) +6m22.2s
10位 17 勝田貴元(トヨタ ヤリス WRC) +8m19.2s

WRCドライバーズランキング
1位 O.タナック (トヨタ ヤリス WRC) 205ポイント
2位 T.ヌービル (ヒュンダイ i20クーペ WRC) 172ポイント
3位 S.オジエ(シトロエン C3 WRC) 165ポイント
4位 K.ミーク (トヨタ ヤリス WRC) 80ポイント
5位 A.ミケルセン(ヒュンダイ i20クーペ WRC) 79ポイント

WRCマニュファクチャラーズランキング
1位 ヒュンダイ 289ポイント
2位 トヨタ 281ポイント
3位 シトロエン 216ポイント
4位 M スポーツ フォード 168ポイント

[ アルバム : 2019WRC第10戦ラリー ドイチェランド はオリジナルサイトでご覧ください ]

こんな記事も読まれています

ニッサン・フォーミュラE、伝統のモナコへ。連続する好成績に「チームの士気は高い」と監督も期待
ニッサン・フォーミュラE、伝統のモナコへ。連続する好成績に「チームの士気は高い」と監督も期待
AUTOSPORT web
変なあだ名のクルマと言わないで! あだ名は[愛されキャラ]の証なんです
変なあだ名のクルマと言わないで! あだ名は[愛されキャラ]の証なんです
ベストカーWeb
メルセデスの「SL」の始祖は「300SL」だった。ル・マン24時間でも優勝したアイコンはなぜ生まれ、どのように発展したのでしょうか?
メルセデスの「SL」の始祖は「300SL」だった。ル・マン24時間でも優勝したアイコンはなぜ生まれ、どのように発展したのでしょうか?
Auto Messe Web
「4EVER Untamed」のキャッチを掲げた第6世代の新型トヨタ・4ランナーが米国デビュー
「4EVER Untamed」のキャッチを掲げた第6世代の新型トヨタ・4ランナーが米国デビュー
カー・アンド・ドライバー
フォルクスワーゲン「ポロGTI」誕生25周年!記念モデルを227台限定で発売
フォルクスワーゲン「ポロGTI」誕生25周年!記念モデルを227台限定で発売
グーネット
ヒョンデ 新型高性能EV「アイオニック5N」発売!50台限定の特別仕様⾞も設定
ヒョンデ 新型高性能EV「アイオニック5N」発売!50台限定の特別仕様⾞も設定
グーネット
日産 コネクテッドサービス「ニッサンコネクト」が進化!アプリから操作できる機能が倍増
日産 コネクテッドサービス「ニッサンコネクト」が進化!アプリから操作できる機能が倍増
グーネット
メルセデス・ベンツ 「GLCクーペ」PHEVモデル登場!電気モーターのみで118キロ走行可
メルセデス・ベンツ 「GLCクーペ」PHEVモデル登場!電気モーターのみで118キロ走行可
グーネット
マツダ、新型電動車セダン「MAZDA EZ-6」とSUVコンセプト「MAZDA 創 ARATA」を北京モーターショーで初公開
マツダ、新型電動車セダン「MAZDA EZ-6」とSUVコンセプト「MAZDA 創 ARATA」を北京モーターショーで初公開
月刊自家用車WEB
加藤陽平TD、転倒後も「表彰台にはチャレンジできるなと思っていた」。新加入ダン・リンフットの印象も/EWCル・マン24時間
加藤陽平TD、転倒後も「表彰台にはチャレンジできるなと思っていた」。新加入ダン・リンフットの印象も/EWCル・マン24時間
AUTOSPORT web
ダッシュボードは大改善 フォルクスワーゲンID.5 GTXへ試乗 「7」と同モーターで339ps
ダッシュボードは大改善 フォルクスワーゲンID.5 GTXへ試乗 「7」と同モーターで339ps
AUTOCAR JAPAN
「ミウラ」「カウンタック」「ストラトス」はガンディーニの作でした! オートモビルカウンシル2024で「追悼展示」が急遽開催
「ミウラ」「カウンタック」「ストラトス」はガンディーニの作でした! オートモビルカウンシル2024で「追悼展示」が急遽開催
Auto Messe Web
クルマの買取もグーネットアプリにおまかせ!相場価格がわかる新サービス、3つの便利なポイント
クルマの買取もグーネットアプリにおまかせ!相場価格がわかる新サービス、3つの便利なポイント
グーネット
「お金なさすぎて家賃払えなくて…」大阪出身“売れっ子芸人”が高級SUV「Gクラス」を納車! 東京で“人生初”の車購入「盛山さんがベンツ購入って感慨深い」「夢あるなー」と反響
「お金なさすぎて家賃払えなくて…」大阪出身“売れっ子芸人”が高級SUV「Gクラス」を納車! 東京で“人生初”の車購入「盛山さんがベンツ購入って感慨深い」「夢あるなー」と反響
くるまのニュース
キドニー・グリルからキンクまで 「BMWらしいデザイン」とは何か 8つの特徴を紹介
キドニー・グリルからキンクまで 「BMWらしいデザイン」とは何か 8つの特徴を紹介
AUTOCAR JAPAN
マツダ、北京モーターショーで新型電動車2機種を初披露。2024年中に1車種を発売
マツダ、北京モーターショーで新型電動車2機種を初披露。2024年中に1車種を発売
driver@web
3/4サイズの「セブン」は50ccの原付きカー! ワンオフで製作してナンバー取得済み。左足アクセル仕様の理由とは【マイクロカー図鑑】
3/4サイズの「セブン」は50ccの原付きカー! ワンオフで製作してナンバー取得済み。左足アクセル仕様の理由とは【マイクロカー図鑑】
Auto Messe Web
「しっとり」と「猛烈」の共存 BMW i5 M60 xドライブ 電動の旗艦が見せた幅広い守備範囲に脱帽
「しっとり」と「猛烈」の共存 BMW i5 M60 xドライブ 電動の旗艦が見せた幅広い守備範囲に脱帽
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

150.1235.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

93.5274.8万円

中古車を検索
ヤリスの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

150.1235.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

93.5274.8万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村