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「スーパーテストを最高に盛り上げたエンターテイナー」~もう一つの日高ロックス FUNAI RACING参戦記~vol.2

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「スーパーテストを最高に盛り上げたエンターテイナー」~もう一つの日高ロックス FUNAI RACING参戦記~vol.2

真夏の北海道で開かれる過酷なハードエンデューロレース、HIDAKA ROCKS。今年はG-NET戦となってさらに難易度をあげたこの大会に、関東の若手ハードエンデューロチームFUNAI RACINGが参戦。連載第2回となる今回は、ドラゴン使いことタケルくんが予選を振り返ってくれます!

え? なにこのスピード? 聞いてないよ
こんにちは。タケルです。メガネに続き、予選の振り返りを担当します。

ライバル対決! スズキ KATANA / カワサキ Z900RS / ホンダ CB1100RS を乗り比べ!

予選は午前のアイアンロードプロローグと夕方のスーパーテストの2本になります。プロローグは、スタートからフィニッシュまで約5kmの比較的ハイスピードなコースで行われるタイムトライアル。原則としてこの順位が、決勝レースのスタート列を決定する基準になります。

まずはクラスごとに下見走行がありました。下見走行はゼッケン順に列をなして、一斉に走行しました。

軽く流す感じかな~と思って出走すると、案外皆さん飛ばしており、オイオイ下見だからゆるっと走るんじゃないのかよ…と涙目になりながらもなんとかついていきます。後から確認したら90km/hほど出ていたようです。

普段の練習では極端に遅い速度域でしか走ってない我々にとってはとても新鮮な世界でした。



男中田もこの通り。

FUNAI RACING最速を記録したアイアンロード!
とりあえずマシンセッティングですが、プラグを普段の6番から7番に替えて、混合比も濃い目にしました(2ストオイルをフィーリングで燃料タンクに流し込むガバガバセッティング)。

ゼッケン順にスタートしていき、トップライダーたちのスタートはすごい迫力だなあ…とか思っていたら、すぐに自分の番が回ってきてしまいました。

スタート位置に並んでGoProの電源を入れて、合図を待っていざスタート!

まずは最初の1番長いストレートです。ここぞとばかりにギアを3、4…と上げていきアクセルを開けます。

一瞬ですが100km/h以上は出てたでしょうか。あとは情けないブレーキングと、濃過ぎるセッティングのせいかカーブでモワッモワッと被り気味。慣れないことはするもんじゃないですね…。

途中から霧が濃くなり、視界が悪くなります。

崖落ちなんかして死にたくないので、スピードを落として慎重に走ります。それでも一箇所、左カーブでやや膨らんでしまい、滑落したら生きては戻れないだろう崖がフロントタイヤを掠めます。

ちょっと盛りましたね。実際は掠めてはないだろうけど、相当ヒヤッとしたのは本当です。4分半ほど走ったところで、ゴール地点が見えてきます。先に走り終わったライダー達が上から観戦していました。そしてゴール。

ゴールしてから本当に崖落ちした人がいたと知って驚愕…。





リザルトは、ホビークラスも含めて36位/44台…G-NETクラスの最下層。

それでもFUNAI RACINGチーム内では最高順位で、FUNAI最速の称号を手に入れました(笑)。どれだけ遅いんだこのチームは。

スピード系はとにかく苦手な我々ですが、こんな壮大なスケールのコースをアクセル全開で走ることができて、最高に気持ちのいい予選でした。

イノシシかロケットか、2択のスーパーテスト
スーパーテストは、スキー場に設置された特設コースで実施されます。

会場に到着してまずは下見です。

コースレイアウトは、2人が同時に出走し、コーステープで区切られたそれぞれのラインを抜けたのちにラインが合流して、丸太セクション→タイヤセクション→ゴールという設定でした。

このタイヤが全てを物語っていました。

なかなかの高さ、タイヤ手前に絶妙にいやらしく置かれた丸太、そして塞がれていないタイヤの穴…もしかしたらこのタイヤの穴にハマって生涯を過ごすかもしれない。そんな不安が頭をよぎります。

「なるほど、どうあがいたって俺はここで散るんだ」

晴れ晴れとした気分だったのを覚えています。一緒に下見をした男中田がかつてないほどに暗い表情をしていたのが印象的でした。

スーパーテストの順位によってボーナスポイントが貰え、午前のプロローグのリザルトからボーナスポイントを引く形で翌日の本戦のスタート順に反映されます。

そもそもプロローグでクラス最下層のリザルトを残し、ステアケースを綺麗にクリアするような練習もほとんどして来なかった我々にとっては

ただ単に「見世物になる」だけ

のスーパーテストになります。タイヤに激突しイノシシになるか、タイヤから射出されるロケットになるか…。

全員覚悟は出来ていたと思います。

まさかの男中田と直接対決!?
ゼッケン番号順に出走していくため、自分のパートナーはまさかの男中田。同門対決となりました。

スタートは少し出遅れ、2つ目のコーナーでなんとか巻き返して先に丸太に突入しました。丸太で少しもつれて転倒し男中田選手と並びましたが、あとは見世物のタイヤだけだったので、男中田選手に先を譲ります。

一足先にタイヤに突入する男中田選手。

大勢のギャラリーがいる中、後ろから見守ります。男中田の気持ちを盛り上げるためにアクセルを尋常じゃないくらい吹かしてました。

決して煽っていたわけじゃありません。

次は自分の番…果たして激突せずにタイヤを超えることはできるのだろうか。フロントは上がるのだろうか…それとも、射出されてあらぬ方向に飛翔するのか…

ギャラリーから盛り上げる檄が飛んできます。

気合いを入れてタイヤに突入します。

なんとかタイヤの上には乗ることができましたが、うまく抜重することができず、ステップから足が離れて見事に転倒。それでも乗ることができた安心感からとりあえず安堵のガッツポーズをしておきました。

先にクリアした男中田はなぜか停車したままその様子を前から眺めていました(笑)。

そのあとは、2人並んで仲良くゴール。



最高に盛り上がったスーパーテストを動画でシェア!





こうして見ると、男中田のマシンはヘッドライトの光量がすごいですね。モトクロッサーと違ってヘッドライトがあるエンデューロマシン、普段の練習では昼間しか走らないので使うことはほとんどないですが、ビカビカに光るヘッドライトがかっこいいのも、こういったナイトエンデューロならではで良いですね。



ギャラリーが見守る中でのセクションチャレンジ。緊張もするし技術もないしで結果は散々でしたが、普段出ている通常のハードエンデューロのレースとはちょっと違う空気感が実はけっこう好きだったりします。

来年は絶対にトップライダーみたいに華麗に回ってみせるぜ! という気持ちだけはあるので、

来年も是非開催お願いします!

次はいよいよ決勝レース。男中田がお送りします。



vol.3へ!

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