現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > かつてターボ車の代名詞だった「ターボラグ」が今のクルマから消えたワケ

ここから本文です

かつてターボ車の代名詞だった「ターボラグ」が今のクルマから消えたワケ

掲載 更新
かつてターボ車の代名詞だった「ターボラグ」が今のクルマから消えたワケ

 ダウンサイジングターボなどの技術によりラグが減少

 ターボチャージャーは、エンジンの排気ガスの力でタービンを回し、コンプレッサーで圧縮した空気をシリンダーに送り込むシステムなので、ターボがしっかり過給圧を発揮するためにはある程度のエンジン回転数が必要になる。したがって、低回転からアクセルを踏んで、ターボが効きだす回転数になるまでは若干のラグがあり、これが一般的にターボラグと言われている。

走り屋たちが恐怖した! 手に汗握るジャジャ馬スポーツカー4選

 しかし、最新のクルマではほとんどこのタイムラグを感じることがなくなってきた。というのも、最近のターボ車は、ダウンサイジングターボを中心に、少ない排気エネルギーでも効率よく回転する、レスポンスのいい小径タービンを採用しているというのが大きい。

 こうしたターボに直噴技術や、可変バルブタイミング機構、可変バルブリフトなどを組み合わせることで、エンジンの最大トルクを1500回転ぐらいで発生している。アイドリングだって800~900回転ぐらいなので、走行中ならちょっとアクセルを踏んだだけで1500回転ぐらいにはなる。

 GRスープラからもターボラグは感じられない!

 これは燃費重視のダウンサイジングターボだけでなく、最新のGRスープラにもいえること。GRスープラの3リッター直6ターボは、1600~4500回転まで51.0kg-mという最大トルクをキープし続けている。

 最大トルクが1500回転、1600回転といわれても、体感的には2000回転ぐらいからターボが効いてきたと実感できるケースが多いが、NAエンジンだって2000回転未満のレスポンスは大したことがないので、「ラグ」とまでは言い難いレベル。

 しかも、AT車ならどんどん多段化が進んでいるので、加速しようとアクセルを踏み込んだ途端にシフトダウンするので、ターボが効きだす回転数になるまで時間はかからない。

 また、ホンダなどは、電動ウェイストゲート付きターボチャージャーをシビックやN-BOXなどに採用。低負荷時には、ウェイストゲートを開いてタービンをあまり回さないようにして、ポンピングロスを減らし、燃費を向上。と同時にウェイストゲートを制御の細かい電動化にすることで過給レスポンスを高めている。

 反対に、スイフトスポーツのように、「ノーマルクローズ制御」といって、あえて低負荷時でもウェイストゲートを閉じっぱなしにすることで(ひと昔前のターボは、過給圧が上がりすぎるのを防ぐために高負荷領域だけウェイストゲートが開いた)、レスポンスを優先させている例もある。

 このように、ターボチャージャーというシステムの仕組み上、ターボラグがゼロになることはありえないのだが、ターボ周辺の技術の進歩によって、いまのターボ車は扱いやすく、燃費とパワーを両立させ、トータルとしてみたときに、ターボラグはあまり気にならないほど僅少なレベルになってきたというわけだ。

こんな記事も読まれています

ヤマハ「XSR900」もマルボロ(っぽい)カラーに! ブラックも新色でXSR900 GPと同時発売
ヤマハ「XSR900」もマルボロ(っぽい)カラーに! ブラックも新色でXSR900 GPと同時発売
WEBヤングマシン
【新車価格情報】国産車 デビュー&改良情報(ダイジェスト)※2024年4月20日時点
【新車価格情報】国産車 デビュー&改良情報(ダイジェスト)※2024年4月20日時点
カー・アンド・ドライバー
ホンダが「新型SUV」発表!  トヨタ「ハリアー」サイズの「“クーペ”ボディ」採用! 斬新デザインがカッコイイ「e:NS2」中国で予約受付開始へ
ホンダが「新型SUV」発表! トヨタ「ハリアー」サイズの「“クーペ”ボディ」採用! 斬新デザインがカッコイイ「e:NS2」中国で予約受付開始へ
くるまのニュース
ホンダの“原付二種”スポーツネイキッド「CB125R」に2024年モデル登場! 新設計メーターは視認性抜群!! 新色のブルーがさわやかです
ホンダの“原付二種”スポーツネイキッド「CB125R」に2024年モデル登場! 新設計メーターは視認性抜群!! 新色のブルーがさわやかです
VAGUE
「マジでカッコいい!」トヨタの大型SUV「新型フォーランナー」に高評価の声! 超タフな「次期型ハイラックスサーフ」のデザインに寄せられた反響とは
「マジでカッコいい!」トヨタの大型SUV「新型フォーランナー」に高評価の声! 超タフな「次期型ハイラックスサーフ」のデザインに寄せられた反響とは
くるまのニュース
サーキットはもちろん、日常のアシとしても魅力的! 「ヒョンデ・IONIC 5 N」試乗インプレッション
サーキットはもちろん、日常のアシとしても魅力的! 「ヒョンデ・IONIC 5 N」試乗インプレッション
月刊自家用車WEB
スズキ「バーグマンストリート125EX」【1分で読める 国内メーカーのバイク紹介 2024年現行モデル】
スズキ「バーグマンストリート125EX」【1分で読める 国内メーカーのバイク紹介 2024年現行モデル】
webオートバイ
どうせ乗るなら、悪路に強くてカッコいい車がいい! アウトドアカーの代名詞的な三菱 デリカD:5がベースのキャンパー
どうせ乗るなら、悪路に強くてカッコいい車がいい! アウトドアカーの代名詞的な三菱 デリカD:5がベースのキャンパー
月刊自家用車WEB
マツダのETC取り付け位置に唖然……色々あってフツーの場所なったけど戻した方がよくね??
マツダのETC取り付け位置に唖然……色々あってフツーの場所なったけど戻した方がよくね??
ベストカーWeb
なんで今でもこんなカッコいいの……サンルーフの開き方なんて痺れるぜ!!  やっぱ2代目ハリアーこそ至高!!  内装のデキ伊達じゃなかったのよ!
なんで今でもこんなカッコいいの……サンルーフの開き方なんて痺れるぜ!!  やっぱ2代目ハリアーこそ至高!!  内装のデキ伊達じゃなかったのよ!
ベストカーWeb
コンパクトなのに積載性ハンパなし!? [新型WR-V]はキャンプにもピッタリ! ホンダが提供する新たなライフスタイルとは?
コンパクトなのに積載性ハンパなし!? [新型WR-V]はキャンプにもピッタリ! ホンダが提供する新たなライフスタイルとは?
ベストカーWeb
2024年3月 中古車相場 値上り・値下りランキング ランクル70、高値傾向に
2024年3月 中古車相場 値上り・値下りランキング ランクル70、高値傾向に
グーネット
【2024年3月 中古車見積ランキング】プリウス(50系)がトップに返り咲き
【2024年3月 中古車見積ランキング】プリウス(50系)がトップに返り咲き
グーネット
GTワールドチャレンジ・アジアがセパンで開幕。8台参加の日本勢はDステーションが総合6位入賞
GTワールドチャレンジ・アジアがセパンで開幕。8台参加の日本勢はDステーションが総合6位入賞
AUTOSPORT web
キャンプにオススメ!野外での“トイレ事情”を解決する「キャンパートイレ」発売
キャンプにオススメ!野外での“トイレ事情”を解決する「キャンパートイレ」発売
グーネット
三菱 コンパクトSUV「ASX」改良モデル発表 “ダイナミックシールド”強調した新デザイン
三菱 コンパクトSUV「ASX」改良モデル発表 “ダイナミックシールド”強調した新デザイン
グーネット
「ランクル250販売前線」悲喜こもごも?? 意外に多い「辞退客」とは? ディーラーごとに対応は千差万別だった
「ランクル250販売前線」悲喜こもごも?? 意外に多い「辞退客」とは? ディーラーごとに対応は千差万別だった
ベストカーWeb
テスラ「モデル3」 最高速262キロ!専用デザインの新グレード「パフォーマンス」追加
テスラ「モデル3」 最高速262キロ!専用デザインの新グレード「パフォーマンス」追加
グーネット

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

193.7235.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

19.9219.9万円

中古車を検索
シビックの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

193.7235.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

19.9219.9万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村