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業界ニュース 2019.8.18

フォルクスワーゲン【動画】 パイクスピーク・ヒルクライムを制した電気駆動レーシングカー「I.D. R パイクスピーク」

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フォルクスワーゲンは2017年10月に、完全な電気駆動レーシングカーでパイクスピーク・ヒルクライムに出場することを発表していた。そして2018年6月に開催される第96回パイクスピーク国際ヒルクライムまでの8ヶ月間で、フォルクスワーゲン・モータースポーツは「I.D. R パイクスピーク」を開発することになった。


短期間でのマシン開発

純粋な電動駆動レーシングカーを誕生させるにあたり、複雑なエアロダイナミック・コンセプトやレーシングカーならではのシャシーの開発に加え、これまでで最も複雑なパワートレーンの開発が最大のチャレンジとなった。


車載のリチウムイオン・バッテリーで駆動されるスーパースポーツカー「I.D. Rパイクスピーク」は2個のモーターで最高出力500kW(680ps)、最大トルク650Nm、車両重量1100kg 以下というスペックで企画された。


2018 年6 月24 日にアメリカのコロラドスプリングズで開催される国際的に有名なヒルクライム・レース「パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム」に挑むスペシャルマシン「I.D. Rパイクスピーク」は「I.D.」という車名が付けられていることからもわかるように、フォルクスワーゲンの電動車のシリーズの一環として開発され、「R」はフォルクスワーゲンの高性能モデル「Rシリーズ」に属するモデルであることを示している。

そのためもあって、開発の目標はパイクスピーク・ヒルクライムの絶対的な覇者になることだが、電気自動車としてエネルギー容量と重量の理想的なバランスを見つけることだったという。そのため通常のレーシングカーのように、最大限のパフォーマンス、最大限のパワーを追求するというコンセプトにはなっていない。しかしそれでも動力性能、0-100km/h加速タイムはわずか2.25秒で、フォーミュラE、F-1を上回るという。

このクルマの開発にあたっては、短期間の厳しいスケジュールの中で、グループ内の協力が行なわれ、例えばブラウンシュヴァイクのバッテリー工場からサポートを受け、ウォルフスブルグの技術開発部門とモータースポーツ部門が協力して開発作業を行なっている。


開発テスト(動画)



このマシンは、生産車の電気自動車と同じようにリチウムイオン・バッテリーを使用する。しかし生産車とは違ってバッテリーセルにはとても高い電力の出力密度が求められ、その出力密度は、高電圧を発生する際のシステムで最も重要な要素なのだ。市販の電気自動車とは異なり、モータースポーツでの技術目標は最大航続距離ではなく、パイクスピークの頂上を目指す上り坂で可能な限り大きなトルクを発生させることだ。

リチウムイオン・バッテリーは、コックピットの周囲に配置され、フロント、リヤアクスルに搭載されている2基の高出力モーターに電力を供給。ブレーキは完全なブレーキ by ワイヤーで制御され、減速回生により走行に必要なエネルギーの最大20%を賄う。


モータースポーツチームは、ウォルフスブルグ本社にある技術開発のeモビリティチームのサポートを得ながら開発を進め、今回の開発で得た知見は量産モデルにも生かされるとしている。例えば、バッテリー開発は、フォルクスワーゲンが量産モデルのために定めている社内試験の基準を満たしているという。

圧倒的な性能を実証

パイクスピーク・ヒルクライム用のマシンは、どのようにテストを実施するのかは、参戦する際の大きな課題の一つとなっている。レースが開催されるコロラドスプリングズのヒルクライムコース(19.99km)でのテストは厳しく制限されており、テスト走行は特定のセクションに限られているからだ。

このため、多くのテストは実際のパイクスピークのコースではなく、南フランスの山地にあるサーキットで行なわれた。

「I.D. R パイクスピーク」のステアリングを握って電気自動車による記録の更新に挑戦するのは、世界有数のドライバーであり、2017年のパイクスピークでも優勝しているロマン・デュマ選手だ。39 歳の彼は、パイクスピークで3 回優勝しているだけでなく、ポルシェ・ワークスのドライバーとしてル・マン24 時間レースでも2 回優勝している。

公式練習時のフロントに取り付けたカメラ映像(動画)



パイクスピーク・ヒルクライムはスタート地点が標高2862m、山頂のゴール地点との標高差は1440m、コースには156 のコーナーがある100%アスファルト舗装路でたった1 回のタイムトライアルという厳しい条件の競技である。新記録を達成するには、最高のテクノロジーとドライバーの果敢な走りに加え、気象条件も重要な要素となる。ゴール地点となっている標高4302m のパイクスピークの頂上では、6 月末でも気温が氷点下になることも珍しくなく、またコースの途中で雨が降ることさえあるのだ。

決勝走行の映像(動画)



2018年6月24日、フォルクスワーゲンはパイクスピーク・ヒルクライムの歴史に新たなページを加えた。ロマン・デュマ選手は「I.D. R パイクスピーク」で、7分57秒148というコースレコードをたたき出した。これは、この競技の記録を塗り換え、内燃機関搭載車のタイムを破る記録だった。今回記録したタイムは2013年のこれまでの最速記録を16秒も上回り、同レース初の8分以下のタイムを実現している。



アメリカのロッキー山脈で勝利を挙げた3週間後、ロマン・デュマ選手は再びに「I.D. R パイクスピーク」乗り込み、今度はイギリスで7月12日~15日に開催された「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」で新記録を残した。

2018年で25周年を迎えた「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」には、20万人以上ものファンが集まり、ロマン・デュマ選手は大観衆の中、43.86秒とこれまでのEVの記録を3.5秒も更新した。

もちろん「I.D. R パイクスピーク」は海抜の高いパイクスピーク・ヒルクライムのために専用開発されたマシンだが、イギリスのグッドウッドでも圧倒的なパフォーマンスを証明し、「I.D. R パイクスピーク」の高性能を実証したのである。

パイクスピーク国際ヒルクライム 公式サイト
フォルクスワーゲン・モータースポーツ 公式サイト

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(Auto Prove Auto Prove 編集部)

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