■カッコよくて使い勝手もいいSUVステーションワゴン
日本のみならず、世界的に人気沸騰中なクルマというとSUVがあります。数年前から各メーカーとも続々と新型SUVを市場に投入しているほどです。
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一方で、日本の新車市場から数を減らしているのがステーションワゴンです。
セダンと同等なドライビングプレジャーがありながらも、人も荷物もたくさん載せられて、なおかつ近年のモデルはスタイリッシュですから、もっと人気が出ても不思議ではありません。
そこで、人気のSUVスタイルをまとったステーションワゴンという、いいとこ取りの国内モデル3車種を紹介します。
●フォルクスワーゲン「ゴルフ オールトラック」
歴代のフォルクスワーゲン「ゴルフ」は、世界中のメーカーがベンチマークとするほど、コンパクトカーとして秀逸なクルマです。
ゴルフにはいくつかの派生モデルが存在しますが、ワゴンモデルは1991年に発売された3代目から設定され、最新の7代目にも「ゴルフ ヴァリアント」としてラインナップされています。
このゴルフ ヴァリアントをベースにクロスオーバータイプのSUVに仕立てたのが、「ゴルフ オールトラック」です。
車体はSUVの定石ともいえる樹脂の素材色となるフェンダーアーチや前後バンパー、サイドステップが装着され、最低地上高がゴルフ ヴァリアントに対して25mm高くなる165mmに設定されています。
エンジンは180馬力を発揮する1.8リッター直列4気筒ターボを搭載。トランスミッションは6速DSGが組み合わされ、駆動方式は4WDの「4モーション」のみです。
また、全グレードで衝突被害軽減ブレーキやアダプティブクルーズコントロール、レーンキープアシストなどの先進安全装備も標準装備されています。
ゴルフ オールトラックの価格は369万9000円(消費税込、以下同様)からです。
●スバル「レガシィ アウトバック」
1989年に初代が発売されたスバル「レガシィ」は、高性能な4WDのセダンとワゴンで、スキーブームやアウトドアブームを背景として、一躍大人気となりました。
1993年発売の2代目「レガシィ」には、派生車として「ツーリングワゴン」をベースに車高をアップしてRVテイストを盛り込んだ「レガシィ グランドワゴン(後に『ランカスター』に改名)」が登場します。
レガシィランカスターは北米では「アウトバック」という車名で販売され、2003年には国内モデルも「レガシィ アウトバック」で統一されました。
現行モデルのレガシィ アウトバックは2014年に発売。この時に車種整理がおこなわれ「レガシィ ツーリングワゴン」が廃止となり、ステーションワゴンはレガシィ アウトバックのみとなりました。
ボディは最低地上高が高められ、フロントフェイスもセダンとはテイストが異なり、SUVの雰囲気をかもし出しています。
エンジンは2.5リッター水平対向4気筒の自然吸気で175馬力を発揮。トランスミッションはCVTが組み合われ、駆動方式はスバルが提唱する「シンメトリカルAWD」です。
全グレードにスバル独自の先進安全技術「アイサイト」を装備し、価格は329万4000円からとなっています。
●ボルボ「V40 クロスカントリー」
ひと昔前のボルボのクルマというと、少々ゴツいイメージでしたが、現在のラインナップはスタイリッシュに変貌しました。
2012年に登場したショートワゴンの2代目「V40」にはSUVテイストの「V40 Cross Country(クロスカントリー)」がラインナップされ、2015年にはディーゼルエンジン搭載車が追加されました。
ボルボはステーションワゴンをベースとしたクロスカントーシリーズを展開していますが、V40 クロスカントリーはその末弟にあたります。
外観はバンパーからサイドステップに至るまでプロテクター状のパーツが追加され、SUVテイストになり、やはり最低地上高も高くなっています。
搭載されるエンジンとトランスミッションは、152馬力の1.5リッター直列4気筒ガソリンターボに6速AT、190馬力の2リッター直列4気筒ディーゼルターボに8速AT、246馬力の2リッター直列4気筒ガソリンターボに8速ATという組み合わせになっており、さまざまなニーズに対応しています。
駆動方式はFFと、2リッターガソリンターボのT5シリーズのみ4WDとなっています。
また、世界でもトップクラスの性能を誇るボルボ独自の先進安全装備を、全グレードで標準装備しています。
V40 クロスカントリーの価格は354万円からです。
※ ※ ※
冒頭にもあるとおりSUV人気が続いていますが、子育てがひと段落してミニバンからの乗り換えたという人も多いといいます。
日本においてステーションワゴンは、SUVに押されて数を減らしていますが、ステーションワゴンの生き残る道としては、今回紹介した3車種のようにSUVに寄せてみるというのもアリではないでしょうか。
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