もっとも新車の販売台数が伸び悩むのが「8月」
1年のなかで新車がもっとも売れる時期は3月、というのはよく知られた話。年度末決算セールのクライマックスとなるからだ。次いで事業年度締めでの上半期末となる9月も半期決算セールが展開され、年度末決算セール並みとまではいかないが新車がよく売れる時期となっている。
自販連(日本自動車販売協会連合会)のウェブページに掲載されている統計によると、2018暦年(1月~12月)締めでの軽自動車と登録車を合算した新車販売台数は527万1987台となり、月販平均販売台数は約44万台となっている。そのなかで3月は64万803台で断トツのトップ。次いで9月が48万5365台で2番手につけている。一方年間でもっとも新車が売れなかったのは、36万4214台で8月となり、ほかに4月と5月、12月が40万台を割り込んでいる。
販売台数が伸び悩む月の各々の事情は、4月は断トツで月販販売台数トップとなる3月の翌月ということでの反動や、新年度が始まったばかりであること。5月は上旬がゴールデンウイークということでディーラーの稼働日数が少ない。そして12月は年末ということで、新規受注がなかなか見込めないことや、27日あたりが年内最終の登録申請可能日となってしまうことなどを理由として挙げることができる。そして、年間でもっとも新車が売れない8月もお盆休みがあり、ディーラーも長期休業をとるので、稼働日数不足が新車販売台数の伸び悩む理由として挙げられる。つまり、長期休業などによる稼働日数が新車販売台数増減に関して、密接な関係を持っているともいえるのだ。
そのなかでも、なぜ8月がもっとも販売台数が伸び悩むかといえば、ディーラーの長期休業のタイミングにあるといえるだろう。世間一般的に「お盆休み」といわれる時期にディーラーもまとまって一斉休業をとる。2018年ならば長くて8月11日から19日あたりまでが一般的にお盆休みと言われていた。ディーラーは週末には営業するので、多くは13日から17日の平日に休みを取るところが多かった。
当月内登録可能、つまりナンバープレートを取得するためには、在庫や生産状況に余裕がある車種であっても、月の中旬までに受注して、申請手続きに入らないと間に合わないのだが、8月は丁度そのタイミングに長期休業となり、稼働日数不足だけでなく、肝心なタイミングに稼働していないことが、結果的に年間でもっとも新車が売れない月となってしまっているのである。
お得に買えるのみならず点検や車検もスムースに
地域によっては、オンラインを活用し、新車登録を一括申請する「OSS(ワンストップサービス)」を採用している。このシステムは車両登録業務の迅速化をはかるために導入されたのだが、そこは日本のお役所仕事らしく、いままでの紙ベースでの申請に比べ、余計に時間がかかってしまうとのこと。過去には、月末に車庫証明など登録申請に必要な書類をかきあつめて、運輸支局でドッキングさせて大量に申請する、「月末集中登録」なども頻繁に行われたが、いまでは昔ほど柔軟に動くこともできないようなので、月の中旬に身動きがとれないのはかなりきついようである。
そのほかにも、世間には夏休みムードが蔓延しているので、消費者の購買意欲がなかなか高まらないなど、メンタルな部分もある。また一部では「8月は値引きが渋くなるから売れない」との噂も存在するようだが、それはあくまで都市伝説であり、購買意欲の減退とディーラーの稼働日数不足が、販売台数の少ない原因の大きな部分を構成しているのである。
車両本体値引き(車両本体価格からの値引き)は、いまどきは値引き拡大余力がそれほどないので、年間を通じて値引き額が大きく乱高下することはない。そのため8月でも、ディーラーがお盆休み直前のタイミングで契約に持ち込むつもりで商談を進めれば、「休み前にノルマ達成のメドをつけたい」とするセールスマンやディーラーの心理をつくことになるので、用品値引きや下取り査定額の上乗せなどの周辺値引きによる支援で、値引き総額の拡大も十分に引き出すことが可能。
お盆休み直前にフラッと新車ディーラーを訪れ、「新車欲しいなあ」光線を発しておけば、お盆休み明けには「特大Aホット客(商談客のランキングのなかで、短期間での受注可能確率がもっとも高いお客のこと)」扱いとなり、短期間でほぼ言い値に近い(常識的な範囲で)好条件を引き出すことも可能。8月は新車購入ではネガティブに捉えられがちなのだが、逆にねらい目でもあるのだ。
また納車後のことを考えても、3月に新車購入すれば、同じタイミングで購入したひとがかなり多いので、定期点検や車検を受ける時に整備工場への入庫が殺到し、予約が取りにくいといった話もよく聞くが、8月ならばそんな心配も無用となる。近々新車購入を検討しているひとは、是非試しに8月にディーラーを訪れてもらいたい。
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