■かつてはセダンベースの高級2ドアクーペがあった!?
2ドアクーペというボディタイプはスポーティな印象を持ち、美しいデザインのモデルも多数存在します。
いまも語り継がれる伝説級モデル! 美しすぎるクーペモデル5選
近年、国産メーカーではミニバンやSUVが売れ筋となり、2ドアクーペのラインナップが減少。数少ない2ドアクーペも高額なモデルばかりになってしまいました。
しかし、かつては国産メーカーも多くの2ドアクーペを販売しており、いまでは考えられないような車種にも2ドアクーペがありました。
そこで、これまで販売されてきた国産車のなかから、珍しい2ドアクーペを5車種ピックアップして紹介します。
●トヨタ「クラウン」
歴代のトヨタ「クラウン」はほぼ日本専売モデルとして独自の進化を遂げてきて、いまは高級セダンというイメージしかありませんが、かつては2ドアクーペをラインナップしていました。
1967年に発売された3代目から、1979年に発売された6代目までクーペがあり、厳密にいうと2ドアハードトップという、サイドウインドウに枠がなく、ボディサイドに柱がない(ピラーレス)モデルでした。
当時はさまざまなニーズに応えるべく、クラウンでもトラックやバン、ステーションワゴンなどが用意されていました。
後席に人を乗せる機会が少なく、かつフラッグシップモデルでもスポーティなボディタイプを望む声もあったようで、2ドアクーペも必要だったということです。
7代目クラウンが発売された1983年には、すでに初代「ソアラ」が発売されていましたので、2ドアクーペはソアラにバトンタッチする形でラインナップからなくなってしまいました。
●日産「セドリック/グロリア」
トヨタ「クラウン」に対して長年のライバルだったのが日産「セドリック/グロリア」です。なお、この2車はすでに生産を終え、後継の「フーガ」に統合されています。
1971年に発売された3代目と1975年に発売の4代目に、クラウンと同様な2ドアクーペ(ハードトップ)がラインナップされていました。
2代目は1966年の日産とプリンスの合併に伴って、セドリックとグロリアでボディの統合がおこなわれた初のモデルで、当時のデザイントレンドだった「コークボトルライン」をほどよく取り入れた上品なスタイリングは好評を博します。
1979年のフルモデルチェンジで、セドリック/グロリアの2ドアクーペは廃止となり、2ドアのスペシャルティカーは1980年発売の「レパード」へ引き継がれました。
●ホンダ「レジェンドクーペ」
1986年にホンダが北米で高級車ブランド「アキュラ」を展開するにあたって、ホンダ初となる大型高級車「レジェンド」が開発されました。
日本での発売は1985年で、当初は4ドアセダンのみでしたが、1987年に2ドアクーペがラインナップに加わっています。
全体のデザインは4ドアセダンのイメージを踏襲しながらも、フロントとリアはクーペ独自のデザインに変更されていました。なお、4ドアセダンには5ナンバー車もありましたが、2ドアクーペは全グレードとも3ナンバー車でした。
1990年に2代目へフルモデルチェンジしましたが、2代目にも2ドアクーペが設定され、流麗で伸びやかなデザインは「美しいクーペ」として評判になります。
この代をもってレジェンドの2ドアクーペは廃止になりますが、北米ではアキュラ「CL」が、日本では「アコードクーペ」が後継となりました。
●スバル「インプレッサ リトナ」
「スバル1000」から始まった水平対向エンジンと「スバル1300バン」に搭載された初の4WDシステムは、小型車「レオーネ」で一気に普及し、スバルブランドを国内外で広めることになりました。
そのレオーネの後継車として1992年に「インプレッサ」が発売されます。当初は4ドアセダンとステーションワゴンのボディタイプで展開。セダンには高性能版の「WRX」が設定され、後に国内外のラリーを席巻することになります。
新たなラインナップとして、1995年に輸出用だった2ドアクーペをベースとした「インプレッサ リトナ」が発売されます。しかし、セダンとステーションワゴンのイメージが定着していたインプレッサにおいて、話題にはなりませんでした。
1997年から世界ラリー選手権を走るクルマが「WRカー」に移行すると、スバルはリトナをベースにラリーカーを仕立て、3年連続の マニュファクチャラーズ(メーカー)チャンピオンを獲得。
このWRカーをイメージした2ドアクーペ「インプレッサ 22B STIバージョン」は1998年に400台限定で発売され、いまではプレミア価格で取引されるほどの人気車となっています。
●マツダ「ロードスタークーペ」
マツダ「ロードスター」はマツダが提唱する「人馬一体」というコンセプトを具現化したオープン・ライトウェイトスポーツです。
1989年に初代が発売されると世界中で人気となり、1998年にはキープコンセプトとした2代目が登場します。
2代目が発売されてから5年後の2003年に、特殊な製造方法のクーペモデル「ロードスタークーペ」がデビューしました。
マツダでは初代誕生以来、幾度かクーペモデルの検討をおこなっていたそうですが、2代目にして実現することになったわけです。
製造はマツダの関連会社「マツダE&T」が担当。ノーマルのロードスターのシャシに屋根やリアフェンダーなど、新規に製作されたボディパネルが溶接され、その工程のほとんどが手作業によりおこなわれたといいます。
これには若手作業者の育成が課題になりましたが、マツダの熟練技能者の技術支援を受けて製造に至りました。
ボディパネルが増えることで懸念された重量増も約10kgほどに抑えることができ、前述のコンセプトである「人馬一体」もロードスタークーペで守られました。
※ ※ ※
2ドアクーペは4ドアセダンやミニバンと比べると、使い勝手が劣るのは間違いない事実です。いまでは2ドアクーペというと趣味車がほとんどで、リアシートがしっかりしたモデルはほとんどありません。
しかし、かつてはホンダ「シビック」やトヨタ「カローラ」といった大衆車でも2ドア車が普通に存在していました。
そのころは、4人、5人家族でも2ドア車で出かけるのは珍しくなく、むしろ当たり前の世の中でしたが、もはや遠い昔の話となってしまいました。
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