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業界ニュース 2019.6.26

高速道路の無料化は実現する? 東名高速が誕生50年でも無料にならない理由とは

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■高速道路の無料化はいつ?

 日本の大動脈といえる、東名高速道路は、2019年で誕生から50周年を迎えました。日々、利用する高速道路は通行区間に応じて料金が徴収される仕組みです。

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 しかし、日本における道路行政の基本方針は、「道路の通行費は無料」です。それは自動車専用道でも同じですが、実際には、多くの自動車専用道が有料化されています。なぜ、無料化されないのでしょうか。

 それは「有料道路は、借金をして作ったから。借金を返却するために料金を徴収している」というのが理由となり、根底にあるのは、1956年(昭和31年)に施行された道路整備特別措置法です。

 戦後から、ようやく10年という当時の日本は貧しく、増加する自動車をさばくための自動車専用道を建設するお金がありませんでした。

 そこで、「借金をして道を作り、利用者の料金で返済する」という仕組みを作ったのです。それを道路整備特別措置法といい、「借金を返し終えれば、基本方針のとおりに、無料で道路を公開します」というが「償還主義」です。

 ちなみに、すべて税金でできた自動車専用道路は、借金がありませんから通行料は無料です。新直轄方式と呼ばれる方法でできた自動車専用道は、税金でできているため、無料になっています。

 この償還主義の元、1950年代以降に数多くの有料の自動車専用道ができました。東名高速道路をはじめとする全国ネットワークの高速道路や首都高と阪神高速などの都市高速道路、そして、一般有料道路です。

 一般有料道路は、古いところでは東京と横浜を結ぶ第三京浜や西湘バイパス、京滋バイパス、第二神明などが挙げられ、新しいものといえば、アクアラインや圏央道、京葉道路などが一般有料道路に該当します。

 高速道路、都市高速道路、一般有料道路は、それぞれに建設や運営・管理・メンテナンスにかかった総費用を通行料金でまかない、すべて支払いが終わった時点で、無料公開することになりました。当時の収支は、それぞれの道路毎だったため、無料公開される時期はバラバラでした。

 しかし、田中角栄政権下の1972年(昭和47年)に全国料金プール制が導入されます。これは全国ネットワークの高速道路は、まとめて計算され、まとめて償還するという制度です。

 これにより、採算の難しかった地方への高速道路の延長も可能になり、全国ネットワークが拡大します。一方で、古い高速道路の無料公開は先延ばしになることに。ただし、この時点でも、都市高速道路と一般有料道路は別計算です。

 その後、2005年(平成17年)には、高速道路を建設・管理していた日本道路公団(通称:JH)が民営化されます。このタイミングで、一般有料道路の一部は「全国路線網」という名称で、全国ネットワークの高速道路とまとめられることになります。

 統合された一般有料道路は、京葉道路、千葉東金、アクアライン、西湘バイパス、第三京浜、京滋バイパス、第二神明など、高速道路と連結する一般有料道路は、ほとんどが含まれていたのです。

 これらの一般有料道路の会計は全国料金プール制に統合され、無料で公開される償還時期も、全国ネットワークと同じになることで、古くに建設された一般有料道路の無料化は、事実上の公開先延ばしとなりました。

■高速道路の無料化は、さまざまな問題を引き起こす可能性も

 2009年から2011年にかけて民主党政権下では、高速道路無料化に向けた社会実験がおこなわれました。週末に限り、ETCを装着したクルマは、高速料金が1000円になるというものです。

 割引した分は、税金で埋め合わせするという方法で実施されましたが、結果的には予想以上の交通量となり、渋滞悪化の原因になることが判明。最終的には、2011年に発生した東日本大震災にあわせて、実験が終了してからは、政治側の高速道路無料化の話は、下火になってしまいました。

 また、全国に張り巡らされている高速道路や有料道路の老朽化が問題になっています。これらを維持・補修するためには、膨大なお金が必要です。そのため、通行料金を無料化すると財源が不足することから、道路を維持できません。

 そうしたなかで、日本の高速道路が無料で公開されるのは、現在のところ2065年です。ただし、今後、新たに道路を建設するなど、大規模補修が追加されれば、当然、その追加の費用を返却するために無料公開の時期は先延ばしされることでしょう。

 実際に、2005年の日本道路公団営化の時点では、無料公開の予定は2050年でした。しかし、その後、15年の先延ばしされています。

 2019年の現時点でも、無料公開は46年も先。果たして、高速道路が無料公開されるのは、何年先になるのかは、本当のところ、誰もわからないというのが真実なのではないでしょうか。

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(くるまのニュース 鈴木ケンイチ)

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