■国内最強の本格プレミアムSUVである2車
人気が続いている各メーカーのSUVですが、日本のSUVも世界中で高い人気を得ています。そのなかでも、トヨタ「ランドクルーザー」とレクサス「LX570」は、日本がほこる2大フラッグシップSUVとして君臨し続けているクルマです。
なぜ、2系統展開? トヨタ王道SUV「ランクル」「プラド」の違いはどこに
両車は頑丈なラダーフレームに大排気量のV型8気筒エンジン。さらには希少となった副変速機とフルタイム4WDの機構をもち、都会にも映えるスタイリングでありながら、起伏の激しい悪路や荒野も難なく走破できてしまうオフロード性能も兼ね備えている「クロカンSUV」でもあります。
そしてこの2台の特徴といえば、同じプラットフォームをもつ兄弟車であることです。フロント、リアのデザインはブランドそれぞれのアイデンティティやキャラクターの違いが明確に表現されていますが、クルマをサイドから見たときには兄弟車の面影を感じることができます。
それでは、この2台の違いはいったいどこにあるのでしょうか。今回は、LX570と比較しやすいように、ランドクルーザーは最上級グレードのZXと仮定して話を進めていきます。
※ ※ ※
トヨタ ランドクルーザーには、装備が簡素なグレード GX(473万9040円)から豪華さを全面に押し出したZX(684万7200円)まで4つのグレードが用意されていますが、レクサス LX570は1グレード(1115万円)展開となっています。
搭載されるエンジンは構造こそ同じV型8気筒自然吸気ですが、ランドクルーザーには4.6リッターから318馬力、460Nmを発生するエンジンが搭載され、 LX570は5.7リッターから377馬力、534Nmを発生するエンジンとなっています。
また、トランスミッションにも差別化が図られています。ランドクルーザーには、6速オートマチックトランスミッション(6 Super ECT)、LX570には8速オートマチックトランスミッション(8 Super ECT)が搭載されています。
車重はランドクルーザーでも2690kgありますが、LX570はそれを上回る2730kgです。しかし、ランドクルーザーよりもパワーのあるエンジンや多段化されたトランスミッションにより、LX570の方がパワフルで滑らかなドライブフィールを体感することができるでしょう。
本格クロカンSUVでもある両車は、副変速機構をもつ「マルチテレインセレクト」という走行モードの切り替えスイッチが付いています。
モードセレクタースイッチで、ROCK/ROCK&DIRT/MOGUL/LOOSE ROCK/MUD&SANDの5つのモードが切り替え可能で、路面の状況に合わせて最適な走行モードを選択可能です。L4モード時にはドライバーがアクセル/ブレーキ操作から解放される「クロールコントロール」も装備されており、この点ではランドクルーザーもLX570も同じです。
また、ドライブモードセレクトスイッチと連動して車高を+60mmから-60mmまで変化させる「4輪アクティブハイトコントロールサスペンション&アダプティブバリアブルサスペンションシステム」も両車に装備されています。悪路での走行性能については、ランドクルーザーもLX570もほぼ同じ性能と考えてよいでしょう。
■インテリアのデザインや質感はまったく別のクルマ
走りの性能を支える部分では、エンジンとトランスミッションに大きな違いがあるランドクルーザーとLX570ですが、ボディ、サスペンション、副変速機についてはほぼ同じものが採用されています。
しかし、フラッグシップSUVとはいえ大衆ブランドのトヨタとプレミアムブランドのレクサスですから、「見た目」と「内装」に関してはかなりの差別化が図られています。
まず外装ですが、ランドクルーザーのフロントは横長の大型グリルとスクエアなヘッドライトでオフローダーらしい力強さが表現されています。対するLX570はレクサスのアイデンティティでもあるスピンドルグリルに、3眼LEDが内蔵された切れ長のヘッドライト。そしてL字型のフォグランプでラグジュアリーさと先進性が表現されています。
また、リアのデザインもランドクルーザーはスクエアなテールランプであるのに対し、LX570はテールゲートの中央付近まで切れ長のテールランプが配置され、静かな迫力を感じられます。
次にインテリア。ランドクルーザーのダッシュボードは、ブルーレイ対応の9型ワイドディスプレイを中心として、シフト周りまでベゼルが続く一体感の強い造形です。ドアにはシルバー塗装のグリップと本革の肘掛けがあり、SUVらしさと高級感がほどよく融合しています。
プレミアムナッパ本革のシートは、ブラック/ニュートラルベージュ/ブラウンから選択可能で、シートヒーターはもちろんシートベンチレーションも装備。寒い日にありがたさを噛みしめるステアリングヒーターに、室内を4分割して温度を設定できるフルオートエアコンも装備されています。
フロント2座はもちろんパワーシート、運転席に乗り込む際にはシートとステアリングが動いて乗り降りをサポートする「パワーイージーアクセスシステム」、サードシートは電動格納式で、上下分割式の上部テールゲートも電動開閉式です。
LX570のインテリアのコンセプトは「THE ART OF INTERIOR」となっています。究極のラグジュアリーとレクサス自らがいうほどの内装は、水平基調でありながら、なだらかな曲線で描かれた本杢目パネル(ウォールナットと縞杢が選択可能)やレザーで覆われたダッシュボード、静かな光を放つクロームのトリムなど、決して華美ではありませんが、どんな人が乗っても「ちょっと普通じゃない」と感じる出来栄えです。
ダッシュボードのセンターにはアナログ式のクロックと12.3インチのワイドディスプレイが配され、LX570ならではのヘッドアップディスプレイとメーター内のマルチインフォメーションディスプレイがそれぞれ連携するようになっています。
そしてシート。素材には柔らかさと高い質感、そして耐久性を兼ね備えたセミアニリン本革を使用し、アイボリー/ブラック/サンフレアブラウン/メローホワイト/ガーネットの5色から選択可能です。ランドクルーザーの最上級グレードであるZXには設定がない、2列シート仕様もLX570には設定されており、ランドクルーザーに装備されているものはLX570には標準装備されています。
※ ※ ※
以上のように、ランドクルーザーとLX570は兄弟車でありながら、目指すコンセプトの違いからかなりの箇所に違いや差別化が見られます。
しかし、ランドクルーザーのZXでも十分すぎるほど高級なクルマなのは間違いありません。ランドクルーザーを超える国内最上クラスの高級感、レクサス販売店ならではのおもてなし、そして何より「レクサスに乗る」というステータス性。そこに約430万円の差を感じるかどうかは、ぜひ両方の販売店に足を運んで、自身の目で確かめてみてはいかがでしょうか。
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
ホンダが「新型SUV」発表! トヨタ「ハリアー」サイズの「“クーペ”ボディ」採用! 斬新デザインがカッコイイ「e:NS2」中国で予約受付開始へ
「ランクル250販売前線」悲喜こもごも?? 意外に多い「辞退客」とは? ディーラーごとに対応は千差万別だった
マツダのETC取り付け位置に唖然……色々あってフツーの場所なったけど戻した方がよくね??
トヨタ新型「カローラ“クロス”」発表! 「レクサス」級にカッコイイ「斬新フェイス」へ刷新! 新型「コンパクトSUV」約494万円から ブラジルに登場
「盗まれた」県が怒りの声明 県道の工事現場から“かなり重い資材”が複数 被害総額300万円超
みんなのコメント
この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?