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インプレッサWRX STIの系譜<その12・最終回>WRX STI(2014年)

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インプレッサWRX STIの系譜<その12・最終回>WRX STI(2014年)

ランサーエボリューションとともに、WRC競走用ベースマシンにして公道最速を目指した究極のロードカー、スバル・インプレッサWRX STIの系譜を紹介してきた。最終回はインプレッサの名が外れた、現行型のWRX STIだ。(ホリデーオート2019年5月号より)

インプレッサの名を外して独立した、世界最速レベルのAWDスポーツカー
「WRX STI(VAB型:2014年8月発表)」

インプレッサWRX STIの系譜 “鷹の目”と言われた第二世代の最終型

インプレッサのトップモデルとして長年に渡り君臨してきたWRX STIだったが、2014年8月に登場したVAB型はインプレッサの名が外れ「WRX STI」として独立した車種となった。またボディ形状は5ドアハッチバックは廃止され、4ドアセダンのみとなった。

エンジンは最高出力308ps、最大トルク43.0kgmを発生するEJ20型を搭載。これに6速MTが組み合わされる。

足回りにはWRX STI専用の倒立式フロントストラットサスペンションを踏襲し、サスペンションのジオメトリーの最適化と剛性アップも施された。また、ボディはねじり剛性を40%以上、曲げ剛性は30%以上も強化されている。

一方、4輪制御技術はインプレッサWRX STIの時代から使われ熟成が重ねられたマルチモードDCCD(ドライバーズ・コントロール・センターデフ)、マルチモードVDC(ビークル・ダイナミクス・コントロール)といった装備に加えて、アクティブトルクベクタリングも採用した。

これらの先進メカと前述の各部の剛性アップなどによってステアリング操作に対する反応が向上し、コーナリングの限界性能も高められた。

なお、インプレッサWRX STIに設定されてきたAT仕様の「Aーライン」は廃止され、代わりにWRX S4がデビューした。ただし、こちらのメカニズムはWRX STIとは大きく異なる。

エンジンは直噴ターボのFA20型(300ps/40.8kgm)、トランスミッションはCVTとなっているなど、WRX STIよりもレヴォーグに近いメカ構成となっている。

WRX STI タイプS(2014年)主要諸元
●全長×全幅×全高:4595×1795×1475mm
●ホイールベース:2650mm
●重量:1490kg
●エンジン型式・種類:EJ20型・水平対向4 DOHCターボ
●排気量:1994cc
●最高出力:308ps(227kW)/6400rpm
●最大トルク:422Nm(43.0)kgm/4400rpm
●トランスミッション:6速MT
●タイヤサイズ:245/40R18
●価格:379万800円

[ アルバム : WRX STI はオリジナルサイトでご覧ください ]

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