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普遍的な魅力を備えた全時代的スタンダート『ROYAL ENFIELD INT650』(2019年)

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普遍的な魅力を備えた全時代的スタンダート『ROYAL ENFIELD INT650』(2019年)

650ツインは人間にジャストサイズ
こちらのINT650は、前記事のGT650と基本を同じに、大型アップハンドルを装着したトラディショナル・ロードスターだ。

ステップ位置はGTより前下寄りにあり、燃料タンクもティアドロップタイプで、一層、かつてのバイクの普遍的な趣を楽しめるものとなっている。

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このINTはロイヤル・エンフィールド初の並列2気筒というわけでなく、60年の692ccツインのインターセプターをイメージリーダーとしている。

だが、日本と米国ではホンダのインターセプターの商標が登録されており、この2国での車名はINT650となる(他の地域ではインターセプターのネーミングが冠せられる)。

さて、積極的に身体を動かしてコーナリング性能を引き出しやすいのはGTのほうだが、こちらのINTがただ優雅に走るだけのバイクというわけではない。

50 km/hを6速でのんびり走れるトルクと粘りがあり、そのとき回転数は2000rpm強。そのままトルクはリニアに上昇し、2500rpmで最大値の80%に達するトルクフルぶりだ。

しかも、トルクは7000rpm過ぎまでフラットな領域に被われていて、ワイドレンジに性能を引き出すことができる。

最高出力は47PSだが、一般道では十分な動力性能で、120~130km/hでの快適なクルージングも可能である。

快速コミューターと言っていい車輛性格なのだ。

タイでの試乗時、昼間の気温は35度。ちょっとした渋滞でもエンジンは安定していて、熱間での始動性も申し分ない。

しかも、空冷(燃焼室にオイルを噴射しているので空油冷だが)で、ユーロ4にも適合させているのだから、さすがという気もしてくる。

ハンドル切れ角はGTと同じく、片側37度もあり、田舎道でのUターンにも困らない。とにかく使える印象だ。

ハンドリングは基本的にGTと同じで、コーナリングでやや立ちが強めで、キビキビとした感じはない。だが、これも変にスポーティさを引けらかさないと考えれば納得できる。

とは言え、トラディショナルツインのモデルでさえ大型化している現在、これだけ等身大で身近な存在として楽めて、使えるレトロ調バイクは、このバイク以外にあまりないだろう。

SPECIFICATION
全長×全幅×全高2119×788×1120mm
ホイールベース1398mm
シート高805mm
車両重量213kg(90%装備)
エンジン形式空冷4ストOHC270°クランク2気筒
総排気量648cc
ボア×ストローク78mm×67.8mm
圧縮比9.5
最高出力47PS/7250rpm
最大トルク5.3kg-m/5250rpm
燃料供給方式インジェクション
燃料タンク容量12.5L
キャスター角/トレールNA/NA
変速機形式6速リターン
ブレーキ形式 前・後ディスク・ディスク
タイヤサイズ 前・後100/90-18・130/70-18

RIDING POSITION 身長:162cm 体重:63kg
上体はかなりのアップライトで、いわゆる“殿様乗り”を思わせるが、体重移動の自由度も高く、実に自然。

GTと差異のない足着き性は抜群とは言えないが、低重心感があって扱いやすく足着きの不安はない。

COLOR VARIATION
ラヴィッシングレッド
83万9000円

グリッターアンドダスト
86万9000円

オレンジクラッシュ
82万9000円

DETAILS
空油冷式648ccツインはイギリスのハリスパフォーマンス製ダブルクレードルフレームに搭載される。

パイプワークはノートンのフェザーベッド由来だ。

燃料タンクは伝統的なティアドロップタイプで、体重移動の自由度も高い。

クラシカルなデザインでニーグリップしやすい。タンク容量は、12.5リットルである。

かつてのバイクと異なり、スタイリング重視でマフラー後方がやや跳ね上がっているため、タンデムステップは今日的にやや高い位置に設けられる。

2眼式メーターはGTと共通。レトロ調であっても、見やすいようにメーターに角度が付けられているのは現実的で、見た目にも自然である。

[ アルバムはオリジナルサイトでご覧ください ]

TEXT:和歌山 利宏

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