トヨタがいよいよビンテージモデルのオーナーサポートに本腰を入れ始めた。2019年5月17日に都内で開催された新型トヨタ・スープラの発表会の場で、過去のスポーツカーの純正パーツの制作&販売を行うことをアナウンスしたのだ。対象となるのは、今のところ70(日本における初代)と80(同じく二代目)スープラとされている。
近年、欧州のプレミアムブランドは軒並みビンテージカーのレストアビジネスを活発化している。メルセデス・ベンツは古くからクラシックモデル専用のレストア工場を持っていたし、フェラーリのクラシケやランボルギーニのポロストリコも大盛況だ。
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日本では、初代NSXのリフレッシュプランを始めたホンダが先駆者だろうか? 最近ではドリームCB750フォアの純正パーツ再販も行っている。2017年には日産がNISMOヘリテージパーツというプロジェクトを立ち上げ、R32、R33、R34のGT-R用の純正パーツを再販している。
そう考えると、トヨタが動き出すのは遅かったとも言えるが、ともあれ始めてくれたのは朗報である。
今回、新型スープラの発表会には歴代のスープラが展示され、それらのオーナーもゲストとして招待されていた。
壇上でスピーチを行っていたGAZOOレーシングの友山プレジデントが、突如この「GRヘリテージ・パーツ」の発足を発表すると、オーナー席からは歓声と拍手が湧き起こった。
友山氏自身も80スープラのオーナーで、「新型スープラはすばらしいクルマだが、私はこの80スープラを一生手放すつもりはない」と断言している。
ヘリテージを大切にすることが、ひいては現行モデルの価値の向上につながることをブランドのトップの人間が理解しているのは喜ばしいことだ。
まだ具体的にどのパーツが再販されるのかは発表されていないが、70および80スープラのオーナーは、引き続きアンテナを張っておいた方がいいだろう。
そしてセリカやAE86レビン/トレノなど、対応車種が増えてくれれば言うことなしである。
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