■トヨタ勢の販売好調の理由とは
最近の新車販売市場では、トヨタ「プリウス」「アクア」と日産「ノート」の三つ巴の戦いが続いていました。2019年4月期の新車販売台数ランキング(登録車)では、「プリウス」が2017年12月から実に16ヶ月ぶりの首位奪還となったのです。
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もうひとつの注目は、フルモデルチェンジが噂され、モデル末期といわれるトヨタ「ヴィッツ」がノートを抜いて3位にランクイン。なぜ2019年に入ってから首位を維持した「ノート」より、モデル末期の「ヴィッツ」が売れたのでしょうか。
2019年4月の販売台数では、「プリウス」は唯一の1万台超えを記録。2位「アクア」3位「ヴィッツ」など軒並み7千台を記録しています。
その結果、16ヶ月ぶりの首位に輝いた「プリウス」ですが、2018年12月にマイナーチェンジを実施しています。
マイナーチェンジでは、「歌舞伎顔」とも揶揄され不評だったフロントデザインなどの変更や、先進安全機能の全車標準装備。
「プリウス」のマイナーチェンジについて、トヨタ広報部は「デザイン面では、従来モデルオーナーからも“抵抗があった”という声が確かにありました。
クルマを選ぶ段階でも“デザインが残念”という声が多かったようで、デザインを変えなければということで変更して、プリウスの良いところを見てもらうためにも、『好んで頂けるデザイン』にしています」と説明しています。
一方で、3位の「ヴィッツ」は、「プリウス」や「アクア」がトヨタの販売系列すべてで取り扱われているのに対して、ネッツ店でのみ販売されるというハンデを持っています。さらに、現行型は2010年12月にフルモデルチェンジとなり、幾度となく改良されてきたロングライフモデルです。
トヨタ車の販売事情について、トヨタの販売店スタッフは次のように説明しています。
「プリウスが久しぶりに販売台数で上位にきたのにはいくつか理由があります。とくに大きな要素としては、2018年のマイナーチェンジでの、デザイン変更と『トヨタセーフティセンス』を全車標準したことです。ユーザーにとって、デザインはクルマを選ぶ上での重要なポイント。さらに、近年注目される安全装備も充実したことで販売台数が伸びているといえます。
上記をふまえて、4月の販売台数が伸びたもうひとつの理由は、法人のお客様が会社の決算期が変わったことで、社用車などを新調するなど切り替わりのタイミングだったことが大きいです。
また、ヴィッツは取り回しなどの操作性が良く、営業車に向いていることからアクアよりも法人所有率が高いことなどが、販売ランキングの上位に食い込んできた要素ではないでしょうか」
※ ※ ※
このように、トヨタ車は一般ユーザーのほかに法人顧客を多く抱えている点も強いようです。今回、マイナーチェンジを実施した「プリウス」でも、エントリーグレードの「E」では安全装備を採用したため重量増となり、カタログ燃費が前モデルの40.8km/Lから39.0km/Lと下がっているのです。
しかし、法人所有の場合は基本的にエントリーグレードを購入することが多く、多少の燃費値より安全機能が充実したほうが、メリットが大きいといいます。
■2018年王者・日産「ノート」の落ち込んだ理由とは
2018年の乗用車で一番売れた日産「ノート」。2019年の1月から3月までも首位を維持していました。前述のトヨタ勢が法人向け販売で好調だったとしても、いきなり4位まで落ち込んだのにはどんな理由があるのでしょうか。
日産「ノート」が好調だった理由は、電動パワートレインの「e-POWER」にあります。100%モーター駆動で、力強くスムーズな走行性能と優れた静粛性を特徴とした日産のハイブリッドシステムです。
さらにアクセルペダルの踏み加減を調整するだけで発進、加速、減速、停止までをコントロールできる「e-Pedal」も高い評価を受けています。「e-Pedal」という名称をテレビやラジオなどで広告することにより、『ノート=次世代のクルマ』というイメージ付けに成功しているのもポイント。
実際に「e-Pedal」を体感したユーザーは、『従来のアクセルとブレーキの操作がわずらわしく思えるほど』と新感覚のペダル操作方法に驚きを隠せないといいます。
「ノート」の販売状況について、販売店のスタッフは次のように話します。
「ノートの販売台数が落ち込んだ理由はクルマ自体が理由ではありません。実際に、ユーザーのノートに対する評価は依然と高く、試乗を希望される人もおります。
ただ、4月の販売台数に関しては、2月や3月の決算期のおけるセールなどで販売台数を稼いだ反動がきているのではないかと思います」 ※ ※ ※
トヨタ、日産ともに4月は法人顧客代替や3月の決算などによる反動が販売台数に影響しているようです。
ほかの自動車メーカーも同様の現象が予想されますが、国内市場で売れているクルマはその影響も計り知れないといえます。
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