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コンパクトでもメルセデスはメルセデス──新型メルセデス・ベンツAクラス試乗記

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コンパクトでもメルセデスはメルセデス──新型メルセデス・ベンツAクラス試乗記

メルセデス・ベンツの新型Aクラスは、Sクラスと遜色ない安全運転支援システムや、音声でエアコンやナビゲーションが操作出来る「MBUX(メルセデス・ベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)」など、数多くの特徴を有する。走行性能も期待以上で、ちょっと停滞ぎみだったドイツのハッチバック市場に新鮮な風を吹き込んでくれるモデルだった。

新型Aクラスのボディサイズは全長が4420mm、全幅が1800mmである。フォルクスワーゲンの「ゴルフ」と比較すると、全長は135mm長く、全幅は同一である。

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今回試乗したグレードは、1.3リッター直列4気筒ターボエンジンを搭載する「A180」だ。ルノーとの共同開発(設計も製造もダイムラー)のパワープラントに、前輪駆動システムを組み合わせたモデルである。

1.3リッター直列4気筒ターボエンジンは最高出力100kW(136ps)と最大トルク200Nmを発生する。先代モデルに搭載されていた1.6リッター直列4気筒ターボエンジンに対し、出力は14ps向上している。東京から葉山を往復した試乗では、2500rpmから上でモリモリとトルクを出すエンジン・キャラクターを堪能できて、この排気量でも十分! と感じた。

新型のエクステリアは、これまでのAクラスに比べると、だいぶフツウになったと思う。とはいえ、CLSなど新世代メルセデスのデザインアイデンティティを継承するフロントマスクなどは強い印象を残す。

実用性は大きく向上した。室内はおとな4名が楽に座っていられるし、ラゲッジルームの容量も拡大している。さらに、ラゲッジルームの開口部は、縦方向にも横方向にも延びており、サイズの大きい荷物の積み卸しが楽になっている。

インテリア・デザインは、「ジェットタービン型」と名づけられたエアコンのアウトレットが並ぶのが斬新だ。若々しい雰囲気が強い。また、64色から選べるアンビエントライトによって、さらに若々しさを強調したり、逆におとなっぽい雰囲気を演出できたりするのは面白い。そのうえ、使い勝手に優れるタッチパッド式のインフォテインメント用コントローラーや、豊富な小物入れなど実用性にも気を配っている。

ダッシュボードは、7インチのメーター・パネルと連続するように10.25インチのインフォテインメント用液晶パネルがならぶ。ふたつの液晶パネルがならぶ光景は、新世代メルセデスではすっかりおなじみのデザインだ。

エンジンは想像以上にパワフルだ。走り出しでモタモタする感じはないし、追い越し時などの中間加速も悪くない。ターボチャージャーは中回転域から上でしっかり効く設定のようで、実際、意識して3000rpmあたりを維持しながら走ると、力強さをしっかり感じた。

エンジンは、まわすとちょっと音が気になった。また、走行中はタイヤノイズもそれなりにある。ただし、どちらかというと、運転を楽しむことを身上としたクルマだから、このあたりのノイズは問題ない。なお、足まわりはしっかりしているし、かつステアリングの剛性感は高いから、コーナリングも安定している。

ステアリング・ホイールにはいやなバイブレーションはないし、切り込んでいったときの車体の姿勢変化は安定している。ロールは過大ではない。誰でも安心して、ある程度のスピードドライビングを楽しめそうだ。

試乗では、16インチ・タイヤと18インチ・タイヤ装着モデルをそれぞれ試したが、乗り心地の面で大きな違いはなかった。シートのホールド性もよく、振動も伝わららないので、東京~湘南の往復ドライブでも、疲労感はほぼゼロだった。むしろ、適度に活発なエンジンのおかげで、気分がリフレッシュした。

「ハイ、メルセデス」という呼びかけでシステムが起動し、会話によってエアコンやオーディオなど各種操作が出来るMBUX(メルセデス・ベンツ・ユーザーエクスペリエンス)もせっかくなので試した(全車でオプション設定)。

「エアコンをオン」とか「エアコンをオフ」とか「暑い」とか「寒い」と言葉を発すると、クルマがそれに対応し、エアコンをつけたりけしたり、また設定温度を変更したりする。ナビゲーションも起動するものの、一部の施設ジャンルでは反応しなかった。

また、窓の開閉やダイナミックセレクト(ドライブモード)の切り替えといったように、安全や走行性能にかかわる操作は、音声ではコントロールできない(似たようなシステムを搭載したBMWも出来ない)。

ちなみに、学習機能はないという。短時間の試乗では、大きなメリットをあまり感じなかったが、乗員が使い方をしっかり学習すると、便利に使えそうだ。いっぽう、ナビゲーションシステムの文字入力については、システムが学習し、検索能力を高めるという。

一部オプションになるものの、安全運転支援システムは「Sクラスと同等」(メルセデス・ベンツ日本の広報担当者)という。こういった安全装備が豊富なのも新型Aクラスの特徴だ。価格はベーシックな「A180」が322万円で、安全装備や快適装備をより備えた「A180スタイル」が362万円。なお、専用デザインの18インチタイヤなどを装着した「AMGライン」も選べる。

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