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業界ニュース 2019.4.19

派生モデルも存在した「ルパン三世が愛した旧フィアット500って?」 

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非力でも必要にして十分なパフォーマンス

 個人的な趣味趣向を押し付けるわけじゃあございませんが、クルマは可愛いに限ります。この”可愛い”にはいろいろな解釈があると思いますが、物理的にはコンパクトなクルマ。真面目ぶって言うなら軽量コンパクトは永遠の正義で、より少ないエネルギーでより納得できるパフォーマンスを享受できる。これは私が学生時代に乗り倒したホンダZもそうだったし、最近愛用しているスバルのR1も然り。1人乗りが多いので、これで充分じゃないかと思うのです。

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 もう一つは文字通りルックス。最近のクルマのデザインときたら、鋭角的なラインはもう眼に痛いばかり。元2輪トップライダーの友人が言うにはクルマのデザインを、例えば動物をイメージしたものにすると事故が減ると思う、とのこと。

 だからと言ってパンダルックなクルマには乗りたいかと言えば……、と思う方もいるでしょう。そんな見地からすれば、FIAT500などはベストな1台かも。現行モデルもそうですが、先ごろ行なわれたオートモビルカウンシルでは何台かの旧いFIAT500に目がとまりました。中でも気になったのは一風変わったトポリーノとチンクェチェントです。

FIAT 500C Topolino Belvedere

 Garage伊太利屋のブースに展示されていたダークグリーンの1台、初代500のトポリーノです。イタリア語で500はチンクェチェントと発音することから、世間的には2代目(アニメのルパン三世に登場したモデル)を指すことが多い。しかし初代モデルは、その可愛らしさからトポリーノ(イタリア語でハツカネズミの意)と呼ばれていました。現行モデルとなる3代目は1957年に登場した2代目モデル誕生から50年後となる2007年3月にデビューし、今なお多くの人に親しまれています。

 トポリーノは戦前の1936年に登場した2座のコンパクトカー。映画『ローマの休日』でオードリー・ヘプバーン演じるアン王女が、新聞記者とベスパに2人乗りして街中を走りまわるシーンがありますが、これを撮影しているカメラマンが乗っていたクルマとしても有名です。

 1936年に登場したのは通称“500A”で、戦後の1946年に登場した“500B”を経て49年には“500C”へと移行しています。実はFIATの名エンジニアで、横置きエンジンによる前輪駆動方式を考案したダンテ・ジアコーザが、初めて設計・開発の全権を任されたモデルが“500C”でした。

 さらに51年にはワゴンモデルのベルヴェデーレ(Belvedere)が登場。写真では立派に見えてサイズ感が分かり難いですが、全長×全幅は3310×1273mmと非常にコンパクト。それでも、4人乗車にはこれで充分。

 569ccエンジンのパワーは16馬力にしか過ぎませんがボディは670kgと超軽量。これも普段使いでは我慢できる範囲にあります。何よりも、今見ても充分すぎるほどに魅力的なボディデザインが最大の魅力。“あれ、欲しい”病に要注意!

FIAT-Giannini 500TV

 さらに気になったFIATは、Word Vintage Carsのブースにあった濃紺のチンクェチェント。アニメ『ルパン三世』に登場し、その可愛らしいシルエットで人気を博すようになったエピソードがあります。このチンクェチェントが一風変わっているのは、ただのFIAT製ではなく、有名なチューナーであるジャンニーニ(Giannini)が仕立てたコンプリートカーだから。 FIATのチューナーとしてはアバルト(Abarth)が有名ですが、トリノで誕生し、やがてFIATに吸収されてしまったアバルトと異なり、ローマに本拠を構えるジャンニーニは、今もFIATとの友好な関係を保ちつつ、独立したチューナーとして活動を続けています。

 この500TVは、ドアが一般的な前ヒンジということから65年のマイナーチェンジ以降の500Fをベースに当時のFIAのGr.2規定に合わせて製作されたマシンと思われます。パワーも498ccながら、ジャンニーニの手により35馬力(ノーマル18馬力) まで高められたホットハッチに仕上げられているのです。

FIAT-Autobianchi Nuova 500 Giardiniera

 さらにGarage伊太利屋のブースにあったオレンジが眩しいチンクェチェントも一風変わった気になる1台。これもブース内で隣り合っていたベルヴェデーレと同様にFIAT500のワゴンで名前はジャルディニエラ(Giardiniera)。

 こちらのベースになった2代目チンクェチェントはリアエンジンですから、単純にキャビンの後部にカーゴスペースを確保するわけにはいきません。そこでダンテ・ジアコーザが考え出したのが、エンジンを右に90度回転させて搭載する手法。こうすることによって実質的なエンジン高を抑え、床面を引き下げることが可能になったわけです。

 全長が3.2m弱、全幅も1.3m余りと、1975年以前の軽自動車を一回り大きくした程度のコンパクトなボディ。それでも4人乗りで、しかもステーションワゴンというコンパクトカーを誕生させたのだから、そのパッケージングデザインの巧みさは、流石ジアコーザ、というべきでしょう。

 1961年に登場したジャルディニエラは68年までFIATで生産が続けられました。そして69年以降はFIATの子会社となっていたアウトビアンキに生産が移管され77年まで生産を継続。オレンジが眩しいチンクェチェントは77年式と言うから、アウトビアンキでラストシーズンに生産された1台です。これもレアな理由の一つと言えるでしょう。

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(Auto Messe Web 『Auto Messe Web編集部』)

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