■地域限定だった新安全運転支援システムを欧州全域で導入
ボルボは2019年4月15日、クルマ-クルマ間で滑りやすい路面や危険箇所を共有し、警告するシステムを欧州全域で導入すると発表しました。
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道路上の安全を改善するという意欲的な目標へ向けた、さらなるステップとして、欧州全域で業界初の革新的なコネクテッド・セーフティ技術を利用できるようにします。
この技術は、ボルボ車同士が互いに通信し合い、クラウドベースのネットワークを介して付近の滑りやすい道路の状況や危険な場所に関して、リアルタイムでドライバーに警告するというものです。
「ハザード・ライト・アラート」と「スリッパリィー・ロード・アラート」は、2016年に初めて、スウェーデンとノルウェーのボルボ「90シリーズ」で導入されました。
本年4月中には欧州全域のボルボのドライバーが、この機能を利用できるようになり、2020年モデルのボルボの新型車全てに標準装備され、またすでに販売された特定のモデルにも後付けで装備することができるといいます。
「車両同士がリアルタイムにセーフティ・データを共有できれば、事故を回避するのに役立ちます」と、ボルボ・カー・セーフティ・センター所長のマリン・エークホルム氏はこのように述べ、次のように続けました。
「ボルボのオーナーは、他のドライバーの安全に直接貢献しており、前方の潜在的に危険な状況に対して早い段階で警告を受けられるのです」
※ ※ ※
ボルボが安全性に関して調査した結果、実際の交通状況に合わせて速度を調整すれば、事故のリスクを大幅に減らすことができることがわかっています。
行く先にある危険な状況を適切なタイミングで人々に警告し、時間に余裕を持って対処できるようにすることで、コネクテッド・セーフティ技術は、ドライバーとして、より正しい行動をとれるようサポートし交通の安全性を高めることが可能です。
また、これらの機能が欧州全域で利用できるようになったことで、ボルボは他のブランドにも車両同士がブランドの垣根を超えて、交通安全に関する匿名データを共有するよう繰り返し呼びかけようとしています。
■安全性について他社との連携も想定
ボルボがこのセーフティ・システムの導入を開始したとき、自動車業界では初めての試みでした。そこで、具体的な機能を紹介します。
「ハザード・ライト・アラート」を搭載したボルボ車がハザード・ライトを作動させると、ただちに付近でクラウドサービスに接続されている全てのボルボ車に信号を送り、事故を未然に回避するためにドライバーに警告します。これはブラインド・コーナーや丘の頂上などの見通しの効かない道路でとくに便利な機能です。
一方「スリッパリィー・ロード・アラート」は、かなり前方を走行している車両から匿名で路面状況に関する情報を収集し、滑りやすい路面に近づいていることを事前に警告することで、現在の道路状況と前方の道路状況に関するドライバーの意識を高めます。
また、ボルボは2019年3月、ドライバーがより適切な行動をし、安全に運転できるよう支援することを目的とした多くの発表を行ないました。
2020年以降、すべてのボルボ車の最高速度が時速180キロに制限されます。また2020年代初頭には、ドライバーモニターカメラやその他のセンサーを設置し、ドライバーが明らかに酩酊しているか注意散漫になって、死亡や重大な怪我に至る事故の危険を冒すと思われる場合に、車両が運転に介入できるようするとしています。
さらに、ボルボは、安全に関する知識を集約したセントラルデジタル・ライブラリーを、誰もが容易に利用できるようにすると発表しました。
ボルボでは、すべての人々の交通安全のため、自動車業界にもこのデジタル・ライブラリーを利用するように奨励しています。
なお、「ハザード・ライト・アラート」および「スリッパリィー・ロード・アラート」は、2016年以降に販売されるボルボの「スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャー(SPA)」または「コンパクト・モジュラー・アーキテクチャー(CMA)」をベースにした、すべてのボルボ車で利用可能になります(日本導入は現段階では未定)。 【了】
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