BMW Motorradの発表したiRace Kitの凄さとは、経験の浅いライダーや免許を取ったばかりのライダーであってもレーシングコースで驚くべきパフォーマンスを実現することを可能とした支援プログラムだという点にある。その詳細をお届けしよう!TEXT●大家伝(OYA Den)
昨年のR1200GSの自動運転化によって、BMW Motorradはオートバイ補助システムの可能性における将来への魅力的な展望を明らかにした。このことも含めてBMW Motorradでは独立して動作するアシストシステムをテーマにした、包括的な調査結果に基づく量産型オートバイにて使用するためのいくつかの技術システムの開発に成功。これを受け、2019年9月からS1000RR用にiRace Kitが発売される見通しだ(日本への導入時期などは発表に含まれていない)。
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発表ではこのiRace Kitは支援プログラムということなのだが、このプログラムを使用した際にはマシンを完全に自立させ、ライダーの力量より遥かに速いラップタイムで周回することができるというもの。つまりiRace Kitが加速、ブレーキ、変速、ステアリングのいずれにおいても完全な自動操縦を行うことで、ライダーはまったく新しい次元のモータートランスポートフィジックスに入ることが可能になるのだという。
その技術的基盤はスーパーバイク世界選手権の現在のすべてのレーストラック、ならびにニュルブルクリンク・北コースやマン島TT・スネーフェルマウンテンコースといった有名コースにアクセスできるGPS対応のソフトウェアユニットである。実際にTFTディスプレイのユーザーインターフェースにより、特定のレーストラック用に特定のライディングモードを選択することが可能。これにABS ProおよびDTCアシストシステム用のターゲットコントローラが、スロットルバルブおよび6速ギアボックスと連動して、それぞれのトラック位置および路面状態に合わせて1/1000秒単位で正確に調整。その結果、驚くほど短い時間で初心者モード、スポーツマンモード、アドバンストモード、アンリミテッドモードの4種類のライディングモードを駆使したステップアップを可能とし、驚異的に速いラップタイムにアプローチすることができるというもの。
具体的には初心者モードの場合だと経験がほとんどない、またはまったくないライダーでさえも当該コースの現在のレコードに最大8秒まで近づくことを可能としているという。
これがスポーツマンモードの場合はレーシングコースの走行に慣れているライダー向けとなり、ブレーキングポイントが少し遅れて設定。より鋭いスロットルレスポンスと相まって、当該コースの現在のレコードに最大5秒まで近づくことが可能。
さらにアドバンストライディングモードの場合だと経験豊富なレーシングライダーのためのものとなり、DTCダイナミックトラクションコントロールと組み合わせた後のブレーキングポイントでも、最大7.5度のドリフト角と最大12%のスリップが得られる。これにより当該コースの現在のレコードに最大1.5秒まで近づくことが可能。
そして無制限ライディングモードの場合となると、ライダーのコンディションが万全かつ正しいタイヤが装着されていれば、当該コースの現在のレコードタイムを達成することさえ可能。そのためにドリフト角は17.5%、トップスリップ角で最大22.5度に調整される。
なお自動曲げ制御もGPSをサポートしていて、前輪部の2つの電磁アクチュエータを含む複雑なジャイロスコープシステムと組み合わされ、方向の変化を高精度に制御。
BMW Motorradにおける自律レーシングシミュレーションの責任者・Phillip-Magnus Schalk博士によると、「このKitの開発には、スーパーバイク世界チャンピオンライダーの経験に基づいています。特にブレーキングポイントに関し、貴重なプログラミングデータを提供。 この特許取得済みのシステムがS1000RRライダーの大多数を、オートバイのまったく新しい世界に入ることを可能にしてくれるでしょう。そして将来のある時点で、システムを他のモデルに統合することさえ可能になると考えられます」という。
そしてライダーのRosarioFröschleはマン島TT・スネーフェルマウンテンコースでS1000RR iRace Kitを体験し、「これまで1度もこのコースを走ったことがなかったので、最初のラップを初心者モードでトライ。それはまったく恐ろしいとしか言いようのない体験でした。しかしすぐにiRaceが私よりもすべてのことを上手くできることに気づき、そこからは信頼して4周目まで無制限ライディングモードでマシンを走らせました。その走りのデータログからは、この1週間後にTTウイナーとなったピーター・ヒックマンが記録した16’50”202から約8秒遅れのタイムをマーク。その走りは純粋に狂気と表現するのが相応しいものでしたが、完全に安全なものでした」とコメントしている。
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