現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 知られざる最先端の自動車事故損害調査がここに。EDRデータ抽出が技能コンテストの新競技に! …あいおいニッセイ同和損害調査

ここから本文です

知られざる最先端の自動車事故損害調査がここに。EDRデータ抽出が技能コンテストの新競技に! …あいおいニッセイ同和損害調査

掲載 更新
知られざる最先端の自動車事故損害調査がここに。EDRデータ抽出が技能コンテストの新競技に! …あいおいニッセイ同和損害調査

あいおいニッセイ同和損害保険(AD損保)のアジャスター部門子会社・あいおいニッセイ同和損害調査(AD損調)は3月9日、AD損保の研修・研究部門子会社であるあいおいニッセイ同和自動車研究所(AD自研)埼玉センター(さいたま市岩槻区)で、同社アジャスターの自動車事故損害調査技術・知識を競う「GINOCON(全国技能コンテスト)」を開催した。PHOTO&REPORT●遠藤正賢(ENDO Masakatsu)

 同社では、エアバッグ制御用コンピューターに内蔵されており、一定以上の衝撃が加わるとその前後5秒間の挙動に関する詳細な車両情報を記録する「EDR(イベントデータレコーダー)」を、ボッシュの「CDR(クラッシュデータリトリーバル)」で抽出し、自動車事故の損害調査に活用する取り組みを、2017年より行っている。

極太タイヤが地球とドライバーを救う:ミシュランX one

 このことを踏まえ、2012年より隔年開催されており今回で4回目となる同コンテストでは、EDRデータ抽出と証拠保全の実技および、EDRに関する知識を競う「先進技術対応」の競技が初めて実施されることとなった。

「先進技術対応」競技は現行トヨタ・ヴォクシーおよびカローラフィールダーを用いて行われ、出場選手は外装全体だけではなくオドメーターやシートベルトタグ、コーションプレートやタイヤのサイズ・空気圧・残り溝などを手際よく確認・撮影。その後CDRを車両に接続し、随時画面などを撮影しながらEDRを抽出していた。

 なお、シートベルトタグの確認は、その製造年と車両の初度登録年を比較しエアバッグ制御モジュールの交換有無を確認するため。コーションプレートとタイヤの確認は、車両装着タイヤが純正指定サイズと異なる場合、ホイールセンサーから抽出される速度のデータを補正できるようにするため行われているという。

 単にEDRデータを抽出するに留まらず、実車の状態や実車から得られる情報も漏れなく保存することで、EDRデータの客観性、証拠能力を最大限確保するよう注力していることが窺えた。

 「整合性判断」の競技では、当事者間の主張が異なる事故においてどちらの主張が妥当か、またその根拠となる損傷はどのようなものかを、損傷を受けた実車から判断し回答した。

 そのうち、駐車場から後退で出庫した車両に右リヤドア以降を衝突されたトヨタ・マーク2は衝突時にマーク2が走行中だったかどうか、車線変更した車両に左側面を衝突されたトヨタ・シエンタは衝突時のシエンタの速度が法定速度内だったのか、あるいは大幅に超過していたのかが争点。

 特にシエンタでは、複数ある損傷のうちどれが今回の事故かも見極めなければならず、より高度な事故状況の再構築能力を求められる内容となっていた。

 さらに「説明責任」の競技では、軽微な損傷で長期未入庫となっている契約者に対し訪問調査を行い修理見積を提示・説明する際に、適切な言葉遣いやビジネスマナーを用い、分かりやすく説明するのに加え、契約者からの質問に対し適切に回答できるかをロールプレイングした。

 契約者は左フロントフェンダーおよびバンパーを損傷したレクサスGSのオーナーで、アジャスターである選手はフェンダーおよびバンパーを修理する見積書を提示するものの、契約者はすでに修理工場で見積もりを取っており、こちらは両方とも交換とされているのに納得できない、という状況で進行。これに対し、修理での対応にいかに納得してもらうか、その説明内容が選手によって大きく分かれた。

 そして「業務知識全般」の競技は、ごく一般的な筆記試験ではなく、来場者も楽しんで見学できるようクイズ番組形式で実施された。

 選手は短時間で回答しなければならないプレッシャーや司会の厳しいツッコミに耐えながら、損害調査業務に関する難易度の高い問題に挑戦。一人だけ違う回答をしたところ、その選手だけが正解という場面もあり、観客席からは静かなどよめきが起こっていた。

 全国14の同社技術調査部からそれぞれ代表1人が選手として参加した今回は、埼玉技術調査部の南木進吾選手が優勝し、中国四国調査部の竹内康平選手が準優勝、東北技術調査部の市川信治選手が3位。表彰式では同社の黒田昌浩社長より各選手へ賞状やメダルが授与された。

こんな記事も読まれています

ゲレヴァー好きですか?レストアされたレアなオフローダー「メルセデス 300 GD」で冒険の旅へ、150万キロ感動の物語
ゲレヴァー好きですか?レストアされたレアなオフローダー「メルセデス 300 GD」で冒険の旅へ、150万キロ感動の物語
AutoBild Japan
アルピーヌF1、中国GPで新"軽量版"シャシー投入&フロアアップデートも実施……最下位脱出に向け奮闘中
アルピーヌF1、中国GPで新"軽量版"シャシー投入&フロアアップデートも実施……最下位脱出に向け奮闘中
motorsport.com 日本版
【最新スーパースポーツ試乗】世界限定2500台、オフロードも走れるポルシェ911ダカールのオールラウンド性能
【最新スーパースポーツ試乗】世界限定2500台、オフロードも走れるポルシェ911ダカールのオールラウンド性能
カー・アンド・ドライバー
渋滞へトラックが「ノーブレーキ突入」衝撃の映像!? NEXCO緊急の注意喚起が話題に「運転の上手い人はこんなことしません!」
渋滞へトラックが「ノーブレーキ突入」衝撃の映像!? NEXCO緊急の注意喚起が話題に「運転の上手い人はこんなことしません!」
くるまのニュース
ついにランクル250正式発表520万円から!! 争奪戦必至もやっぱり欲しいーー今日ランクルに新たな歴史が始まる
ついにランクル250正式発表520万円から!! 争奪戦必至もやっぱり欲しいーー今日ランクルに新たな歴史が始まる
ベストカーWeb
MINIの小型電動クロスオーバー『エースマン』がデビューへ…北京モーターショー2024
MINIの小型電動クロスオーバー『エースマン』がデビューへ…北京モーターショー2024
レスポンス
バイク「満タン航続距離ランキングトップ10 2024】10位でも500kmは余裕、1位は600kmオーバー!125から大型車までの大混戦に
バイク「満タン航続距離ランキングトップ10 2024】10位でも500kmは余裕、1位は600kmオーバー!125から大型車までの大混戦に
モーサイ
レクサスが「1泊10万円」のキャンプを発表! レクサス新型「GX」の展示&試乗もある非日常体験!? 6月に開催へ
レクサスが「1泊10万円」のキャンプを発表! レクサス新型「GX」の展示&試乗もある非日常体験!? 6月に開催へ
VAGUE
新車もセルフレジ的な販売にするしかない? トヨタのディーラー従業員に「一律1万円支給」に見る新車販売現場の深刻な現状
新車もセルフレジ的な販売にするしかない? トヨタのディーラー従業員に「一律1万円支給」に見る新車販売現場の深刻な現状
WEB CARTOP
レクサスが「LC500」「RC F」を販売終了!? ひっそり姿消していた…? 自然吸気V8・2ドアクーペに何が? 英国から欧州、日本に広がるか
レクサスが「LC500」「RC F」を販売終了!? ひっそり姿消していた…? 自然吸気V8・2ドアクーペに何が? 英国から欧州、日本に広がるか
くるまのニュース
小さくても手抜きなし! 全面進化した小排気量モトクロッサーKTM「65 SX」発売
小さくても手抜きなし! 全面進化した小排気量モトクロッサーKTM「65 SX」発売
バイクのニュース
[カーオーディオ 逸品探究]アルパインの自信作、「Xプレミアムサウンドスピーカー」の実力は…
[カーオーディオ 逸品探究]アルパインの自信作、「Xプレミアムサウンドスピーカー」の実力は…
レスポンス
ジープ グランドチェロキー SRT8は 圧倒的なオーラを放っていた【10年ひと昔の新車】
ジープ グランドチェロキー SRT8は 圧倒的なオーラを放っていた【10年ひと昔の新車】
Webモーターマガジン
スズキ「新型スイフト“セダン”」!? 精悍顔「コンパクトセダン」は意外と現実的! 次期型「ディザイア」なCGがスゴイ
スズキ「新型スイフト“セダン”」!? 精悍顔「コンパクトセダン」は意外と現実的! 次期型「ディザイア」なCGがスゴイ
くるまのニュース
「Try, Hyundai EV試乗会 KONA&IONIQ 5」の追加開催決定! 5月11日(土)から4都府県で順次開催
「Try, Hyundai EV試乗会 KONA&IONIQ 5」の追加開催決定! 5月11日(土)から4都府県で順次開催
カー・アンド・ドライバー
スバル伝説のスタイリッシュクーペ「アルシオーネSVX」ってどんなクルマ? 32年前の“右ハンドル仕様”を米国で発見
スバル伝説のスタイリッシュクーペ「アルシオーネSVX」ってどんなクルマ? 32年前の“右ハンドル仕様”を米国で発見
VAGUE
ますます魅力的……ホンダ軽商用バンN-VANが一部改良 Nシリーズ10周年記念車はアウトドアテイスト満点!!!
ますます魅力的……ホンダ軽商用バンN-VANが一部改良 Nシリーズ10周年記念車はアウトドアテイスト満点!!!
ベストカーWeb
トヨタ新型「ランクル250 エアロ仕様」初公開! オシャ&タフな精悍スタイル!? リアスポイラーも設定
トヨタ新型「ランクル250 エアロ仕様」初公開! オシャ&タフな精悍スタイル!? リアスポイラーも設定
くるまのニュース

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

195.0310.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

10.0374.8万円

中古車を検索
シエンタの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

195.0310.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

10.0374.8万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村