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業界ニュース 2019.3.7

最高落札額は53億円! クラシック・フェラーリが超高値で取引されている理由

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クルマの美術的価値は数年前に不動になった

 もともとオークションとは絵画や彫刻といった美術品、骨董品の売買から始まったとされている、欧米の上流階級を中心として立ち上がった文化だった。その証拠に、いまでもオークションの主催者として知られるメジャーな2大オークショニア、「サザビーズ」や「クリスティーズ」では、アートがオークションの中心になっている。

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 現在、クルマのオークションで最も人気がある「RMサザビーズ」は、美術品の取り扱いで歴史ある英国の「ササビーズ」(1744年創業)と、クルマを取り扱うオークションとして北米や欧州で活動を行なうメジャー団体「RMオークション」(1976年創業)とのパートナーシップによって2015年に誕生している。

 それまでクルマはいかに我々が価値を感じようとも、あくまでも工業製品として扱われてきたものだった。だが「RMオークション」の誕生は、クルマは美術品的価値を持っているものだと世界が認めた瞬間とも言えるだろう。

フェラーリクラシケ鑑定書の重要性

 クラシックカーイベントなどに付帯して開催されたクルマのオークションは、当初コレクターを対象とした、あくまでも自動車趣味の延長にあるものだった。したがって取引価格も、確かに高価ではあったが、美術品などに比べればまだ理解できる範囲内。しかし、それを大きく変える後押しとなったのが、「フェラーリクラシケ」の設立である。

 フェラーリは、過去のモデルを自社で鑑定し、ヴィンテージモデルにお墨付きを与るといった事業を、前社長であるルカ・ディ・モンテゼーモロの号令で2006年にスタート。20年以上を経過した車両に製造者であるフェラーリ自ら鑑定書を発行し、その価値を証明するのである。

 もちろん、証明書の取得は簡単ではない。クルマをいったんマラネロまたは全世界にあるフェラーリクラシケの認定ファクトリーに入庫し、そこでクラシケ専任の鑑定者が、シャシーナンバーとエンジンナンバーを照合し、機械機能部品や内外装パーツがオリジナルもしくはそれに準拠するものかどうかを確認する。 そこで修理が必要と判断された箇所は、純正部品やパーツが欠品の場合はワンオフ製作してレストア。単なる修理やレストアではなく、あくまでも“工場出荷時のオリジナル状態”に戻すことが目的だ。もちろん、時間も予算も大きくなる。

 そうして無事にクラシケの証明書を取得した個体は、晴れて“血統”が明らかとなり、“本物”のお墨付きが得られる。美術品であれば、オークションの際に真贋が常に話題となるが、生産社自らがお墨付きをあたえたとなると、その安心感は格段に向上。クラシケ取得にはそれなりに費用がかかるが、それを補ってあまりある価値が得られるというわけだ。

 そして、このクラシケの存在がオークションで大きな影響を果たす。2000年には7億7000万円(当時価格700万ドル)で取引されていた1962年式「フェラーリ250GTO」が、2014年のオークションにて約40億(当時の価格で3811万5000ドル)でハンマープライス。コレクターに落札されたのである。

個体が持っているヒストリーは唯一無二

 しかしこれで終わりではない。2018年8月に米モントレーで開催されたRMサザビーズのオークションでは、1962年式「フェラーリ250GTO」(シャシーナンバー3413GT)が53億円で落札。オークションは39億円からスタートし(これだけでも十分すごいが)、あっという間に取引金額がせり上がり、最終的には53億円という自動車オークション史上の最高額となったのだ。

 シャシーナンバー”3413GT”を持つこの個体は、39台製造されたとされている250GTOのなかで、3号車となるもの。戦績も興味深く、1962年のタルガフローリオでレーシングドライバーのフィル・ヒルがテストカーとして使用し、最初のオーナーは、フェラーリのプライベーターであるエドアルド・ルアルディ・ガバルディだった。

 彼はこのマシンでレースに10戦出場し、実に9回の優勝。1位を逃した残りの1戦も2位という成績を収めた。1962年シーズンのイタリア国内GT選手権のタイトルを獲得したほか、1963年のタルガフローリオのGTクラスで優勝、1964年にはドライバーは異なっているが、同じタルガフローリオのGTクラスで再度優勝を果たしている。落札価格には、車両の状態だけでなく、こうしたヒストリーも重要だというわけだ。

 過去には未公開の個人間取引ではあるものの、250GTOは、当時の邦貨換算額で史上最高額の53億円(5200万ドル)や、邦貨換算で約76億円(5200万ポンド)で譲渡されたというニュースもあった。

 振り返ってみれば、フェラーリやポルシェ、メルセデスといった歴史あるクラシックモデルが軒並み億超えの価格を付けていた10年前ほどとは異なり、現在の取引価格はかなり穏やかになってきたが、それでも、ヴィンテージフェラーリの値段は高止まりという状況が現在も続いている。これ以上増えることの無い個体数とその、個体が持っているヒストリーは唯一無二。フェラーリや第1期ブガッティなどは、これからも美術品のように取引されてゆくだろう。

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(Auto Messe Web 『Auto Messe Web編集部』)

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みんなのコメント

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  • f92*****|2019/03/08 15:15

    違反報告

    あるクラシックカーをクラシケに出した友人がバンパーを追加注文したらそれだけで5〜600万円追加されたとか。
    最初の頃にはもっと安かったんだけどクラシックカーの相場高騰に沿って価格も値上がりする整備費用ってどうなんだろうね。

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