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業界ニュース 2019.3.3

幻のグループSモンスターマシン、トヨタ222Dとはどんなマシンだったのか【自動車博物館へ行こう】

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メガウェブ ヒストリーガレージには歴代のWRCマシンが展示されているが、その中に見逃せない1台がある。WRCに参戦することはなかったが、いまなお語り継がれる伝説のマシン「トヨタ222D」だ。

500psの3S-GTE改をミッドに縦置き搭載したモンスター4WD
1980年代半ば、トヨタはセリカ ツインカムターボでWRCを戦っていたが、グループB規定(連続した12カ月間に20台の競技用車両を含む200台を生産すれば20台の競技用エボリューションモデルを製作できる)の下で、それまでの常識では考えられなかったミッドシップ4WDのモンスターマシンが次々と登場。もはや軽量なFRマシンでは太刀打ちできなくなっていた。

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そこでトヨタも本格的なグループBマシンの開発に着手。それが「222D」の開発コードで呼ばれるプロトタイプだった。しかし、その開発途中、グループBマシンによる度重なる事故のため、FIAから、より安全とされる「グループS」規定への移行が発表された。

グループSはグループBよりもパワーが抑えられているものの、「10台のプロトタイプを製作すればホモロゲーションを取得できる」というもので、グループB以上に開発がヒートアップする可能性を秘めていた。FIAとしては、安全性を高めながら、生産台数の規定を緩和して自動車メーカーの参戦と開発を促し、WRC人気をさらに上げようという狙いもあった。

さっそくトヨタはこのグループS規定の下での開発に変更。「222D」は究極のラリーマシンとしてさらに特化していった。コストを抑えるためできるだけ市販車とパーツを共有すべく、また広告効果も考慮し、初代MR2をベースに開発が進められたが、エンジンを縦置きミッドシップにして4WD化するなど、「222D」はもはや市販車とは関連のないモンスターマシンになっていた。

ところが、1986年のツールドコルスでグループBマシンのランチア・デルタS4が大事故を起こし、天才ヘンリ・トイヴォネンが帰らぬ人となってしまう。

この事故を受けてFIAはグループBの廃止を決定、そしてそれに続くはずだったグループS計画も断念。WRCは市販車に近いグループAに移行することになった。

この混乱の中、トヨタの「222D計画」も頓挫、陽の目を見ることなく開発は中止された。そしてその後、トヨタはグループAのセリカGT-Fourで成功していくことになり、222Dはいつしか忘れ去られてしまった。

1987年のデビューに向けて開発が進めれていたという「222D」プロトタイプカーの生産台数はわずか2台。いまも、メガウェブ ヒストリーガレージとイギリスのトヨタモータースポーツに保存されている。

トヨタ 222D 主要諸元(1985年プロトタイプ)
●全長×全幅×全高=3985×1880×1290mm
●ホイールベース=2470mm
●車重=1023kg(一次試作目標値)
●エンジン=直4DOHCターボ
●排気量=2053cc(3S-GTE改)
●最高出力=500ps以上
●サスペンション=前後ダブルウイッシュボーン
●駆動方式=4WD

メガウェブ ヒストリーガレージ
東京・青海、トヨタのテーマパーク・メガウェブの隣のヴィーナスフォート内にある展示スペース。トヨタをはじめとする世界のヒストリックカーが展示されていて、“クルマの歴史”を見ることができる。モータースポーツの歴史に関するコーナーもあり、自動車の再生工房「レストアピット」では名車の復元作業も見学可能。ノスタルジックな街並には、展示車だけでなく、ミニカーショップ、カフェなどもがあり、ゆっくりと雰囲気を楽める。 1Fのカフェバーに隣接するショップ「グリースGPS」では、レースなどモータースポーツで活躍したクルマのミニカーを販売。2Fの奥、非売品だがやはりモデルカーや書籍が並ぶ「コリドー」も見応えがある。

●住所:東京都江東区青海1丁目3-12
●入館料:無料 
●休館日:不定休/時間:11:00~21:00(施設により異なる)
●駐車場:なし(ヴィーナスフォートパーキングをご利用ください) 
●問い合わせ先:☎03-3599-0808●クルマでのアクセス:首都高速湾岸線 臨海副都心出口/有明出口より約5分/首都高速11号台場線下り台場出口より約5分
●公共交通機関でのアクセス:りんかい線「東京テレポート」駅より徒歩約3分/新交通ゆりかもめ「青海」駅直結、「お台場海浜公園」駅より徒歩約7分

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  • nan*****|2019/03/03 19:45

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    もはや軽量なFRマシンでは太刀打ちできなくなっていた
     ↑
    と言うよりヨーロッパの専用設計車両が速く走るので、市販車を改造した車両では勝てなくなった訳ね。ちょうどこの頃からトヨタでもモータースポーツ活動を活発化する事になり、山下某氏を中心とするモータースポーツ推進室が造られている。車両的にも222Dを造ったが、実はこの車両は殆ど報道されなかった。
    一方でWRCは更に加熱し、86年にはトイヴォネンとナビのセルジオ·クレストが亡くなっている。更にマルク·スレールも重症、確かベッテガも亡くなった筈。FIAではGr.Bから専用設計を強めたGr.Sを始める筈やったが、Gr.A規定での開催を決める。これに付いて上記山下室長は「安全性の為Gr.Sにと言う話だったが、今回Gr.Sを止めるのも安全性と言う事で首尾一貫していない。」とトヨタらしい意見を話している。
    WRCに翻弄された悲運の車両が222D。
  • ude*****|2019/03/04 12:38

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    パイクスピークかパリダカに・・・・

    いやいや、幻は幻になったから永遠の神秘性を得た
  • yuk*****|2019/03/15 17:39

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    人が死なない自動車競技なんてあるかいや。

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