規制値を守りつつもじつは600馬力を想定して作られたものも!
最近はダウンサイジングターボが主流となっており、排気量自体は小さくし、ターボの過給でトルクを稼ぐという車両が輸入車を中心に増えつつある。しかし、やはりターボといえば背中を蹴飛ばされるような強烈な加速Gが魅力という人もまだまだ多いハズ。そこで今回は、中古で狙える至高のターボエンジン搭載車を独断と偏見でピックアップしたい。
悪燃費ゆえの巨大胃袋!? バカでかいガソリンタンク容量をもつ国産乗用車4選
1)日産 RB26DETT(R32~R34スカイラインGT-R、初代ステージア オーテックバージョン)
R32~R34のスカイラインGT-Rと初代ステージアのオーテックバージョンに搭載されていたRB26DETT型エンジン。
2568ccという中途半端な排気量は、当時のグループAを戦ううえで総排気量に過給係数の1.7を掛けた値を参戦車両の排気量とするというレギュレーションに対応するために逆算で導き出された数字であった。
カタログの馬力こそ当時の自主規制値である280馬力だが、それは仮の姿で、本来は600馬力を想定して作られたエンジンだったのである。
2)トヨタ 1JZ-GTE(70スープラ、ソアラ、マークII3兄弟、クラウン)
トヨタには3リッターの2JZ-GTEエンジンも存在していたが、2.5リッターとなる1JZ-GTEエンジンはあのトヨタ2000GTも手掛けたヤマハ発動機が手掛けたエンジンなのである。ノンターボの1JZ-GEエンジンも存在するがそちらはヤマハの手は入っていない。
そんな1JZ-GTE型エンジンは、純スポーツカーのスープラ(70系)はもちろん、ラグジュアリークーペのソアラや、マークII3兄弟、果てはクラウンといったセダンにまで幅広い車種に搭載されていた。
ライバル同士切磋琢磨しあった頃のエンジンも登場!
3)スバル EJ20ターボ(初代レガシィ、インプレッサWRX STI)
スバルのアイデンティティでもある水平対向エンジンだが、現在でも現役のEJ20型ターボエンジンは1989年に登場した初代レガシィに搭載されてデビューしている。
デビュー当初は220馬力だったパワーも(ワゴンとセダンATは200馬力)、2005年に登場した限定車インプレッサS203では320馬力を達成。現在販売中のWRX STIも308馬力を叩き出している。
4)三菱 4G63ターボ(ランサーエボリューション、シャリオ、RVR、エアトレック)
EJ20を紹介したならこちらも紹介しないわけには行かないのが、三菱の4G63ターボエンジンだろう。インプレッサとランサーエボリューションが互いに切磋琢磨していた頃のエンジンであり、2006年に登場したエボ9まで採用されていた。
ランエボばかりに注目が集まるが、じつはシャリオやRVR、エアトレックと言ったRV、SUV車にも搭載(ややデチューンされていたが)されていたことがある名機だ。
5)ダイハツ JB-DET(コペン、オプティ、ムーヴ)
660ccの軽自動車用エンジンながら、贅沢にも4気筒を採用したJB-DET型エンジン。660ccで4気筒となると1気筒当たりの容量が少なくなり、トルクや燃費面で不利となるが、4気筒らしいスムースなフィーリングや高回転域で伸びる感覚は3気筒ターボでは味わえないものだった。
コペンのほか、オプティやムーヴにも搭載されていた同エンジンだが、これをベースにRB26DETTと同じくレギュレーションに沿った排気量713ccに拡大し、ストーリアX4に搭載されたのがJC-DET型エンジンとなる。
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