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業界ニュース 2019.2.23

圧倒的な存在感!90年代に誕生したメルセデスSクラス(W140)はどこが優れていたのか

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メルセデス・ベンツが長年に渡って掲げてきた「最善か無か(Das Beste Oder Nichts.)」という哲学を体現した最後のSクラスともいわれるのが、3代目のW140シリーズ。6世代に渡るSクラスのなかでも、特に個性の強いモデルとして知られています。売り上げ的には決して成功とはいえなかった3代目Sクラスの魅力を紹介したいと思います。文・西山昭智

W140シリーズの概要

    マイチェンした新型Sクラス…どこが進化した?

メルセデス・ベンツのフラッグシップセダン、Sクラスは、現在まで6世代に渡って生産され続けています。そのなかでも異色の存在が、1991年に登場した3代目SクラスのW140シリーズ。熱烈なファンを持つ隠れた名車です。
2代目Sクラス(W126)の世界的な成功を受け、満を持してデビューしたW140シリーズ。先代Sクラスのフロントマスクを受け継ぎながらも、全体的に迫力あふれるスタイリングへと生まれ変わりました。
大柄になったボディは、全長5,120mm×全幅1,885mm×全高1,500mm、ホイールベース3,040mmというビッグサイズ。くわえて、全長5,220mm、ホイールベース3,140mmのロングボディも存在しました。
1991年当時の日本におけるラインナップは、300SE(1000万円)、500SE(1400万円)、ロングボディの500SEL(1520万円)と600SEL(2100万円)、2ドアクーペの560SEC(1466万円)の5機種。エンジンは、300SEの3.2L 直6、500SE/SELの5.0L V8、560SECが5.6L V8、600SELが6.0L V12というものでした。


豪華な装備と贅沢な空間

2代目Sクラス(W126)では、車両重量が1.6~1.8tに収まっていたのに対し、大柄になったW140シリーズでは、もっとも軽い300SEでさえ2,040kg、V12を搭載する600SELにいたっては2,240kgと、軒並み2tオーバーの巨体となっていました。
重量増は、ボディ剛性アップと快適性の向上によるもので、静粛性が高められた車内は走行中でも快適に保たれていました。その快適性に大きく貢献したのが、二重構造の複層ドアガラスです。ガラスを2枚合わせて間に空気を挟むことで、外音を遮断する構造になっているのですが、逆にこれが車両重量増の一因にもなってしまいました。
また、シフトゲートをRレンジに入れるとリアフェンダーからポールが出て駐車時の指標になるリアガイドロッドが設定されていたり(のちに廃止)、ルームミラーの電動化、ドアのロックをエア圧で行なう機構など、装備内容がW126時代よりも豪華になっているのも特長です。このほかにもガラススライディングルーフや、レザーシートの標準装備化などもありました。
これらの快適装備とボディサイズ拡充が生み出した居住性の高さと圧倒的な静粛性、さらに車高調整システム&ダンパーを採用したサスペンション(前=ダブルウィッシュボーン/後=マルチリンク)などにより、極上の乗り心地と贅沢な空間を堪能できるようになっています。

途中、モデル名を変更(Sが数字の前になった)行ないながら1998年まで販売されたW140シリーズですが、振り返ってみれば1991年から1998年とわずか7年しか生産されず、他のモデルよりも短命でした。
しかしW140にこそ、真のメルセデス・ベンツらしさが宿っていたのかもしれません。

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