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業界ニュース 2019.2.21

歴史あるワーゲンの4WDは“安全”にくわえ“爽快”だ!──フォルクスワーゲンの最新4WDモデルを試す

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意外なことにフォルクスワーゲンの4WDは長い歴史を有する。彼らが4WDの乗用車を最初に量産したのは1984年だった。記念すべき1作目は「パサート ヴァリアント シンクロ」で、シンプルな構造ながら幅広いコンディションに対応出来るビスカスカップリングを採用していた。

ちなみに世界初のハイパフォーマンス・フルタイム4WDモデルとされる「クワトロ」をアウディが発表したのは1980年だ。そのわずか4年後、フォルクスワーゲンもフルタイム4WDモデルを発売していたのは知る人ぞ知る歴史上の事実である。

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おなじグループに属するフォルクスワーゲンとアウディは、当時、4WDモデルの覇権を巡って激しく衝突する関係だった。1987年、標高4000mを越えるアメリカ・コロラド州のパイクスピークで繰り広げられるヒルクライムレースで、ヴァルター・ロール選手がアウディの「スポーツ・クワトロS1」で新記録を樹立したのはつとに有名である。しかし、この年のウィナーはフォルクスワーゲン ゴルフの4WDスペシャルを駆るヨーヒ・クライント選手だったかもしれなかったのだ。

車両の前後にエンジンを搭載し4WD化した特製の“ツインエンジン ゴルフ”を駆るクライント選手は、パイクスピーク参戦初年度の1985年にいきなり3位入賞と健闘した。

翌年は、パワーアップしたエンジンを搭載し再挑戦したが、4位と不本意な結果に終わった。そこで1987年に、ふたたびマシンの熟成を図って出走した。区間タイムでロール選手のクワトロを上まわり、総合優勝を確実視されていたものの、フィニッシュまであとわずかのところでサスペンションにトラブルが発生し、あえなくリタイアに終わってしまった。

余談であるが、2018年にフォルクスワーゲンは、専用開発した4WD電気自動車「I.D. R」でパイクスピークに復帰、参戦した。電気自動車としての新記録を達成しただけでなく、100年を越すパイクスピークスの歴史上、最速のタイムで総合優勝を果たしている。

1984年のパサートから、連綿と4WDを作り続けてきたフォルクスワーゲンは2000年にニューモデル「ボーラV6 4モーション」を投入した。これは、前後車軸のトルク配分を自由に制御できるハルデックス・カップリングを採用したフォルクスワーゲン初のモデルで、以降登場したフォルクスワーゲンの4WDモデルはいずれもハルデックスを搭載し、その多くに4モーションの名が与えられている。

前置きが長くなったが、長野県・斑尾(まだらお)周辺でおこなわれたフォルクスワーゲン雪上試乗会でテストしたのは「ティグアンTDI 4モーション」と「パサート・オールトラックTDI 4モーション」の2台だった。どちらもハルデックス・カップリングの4WDシステムが与えられたターボディーゼル・モデルだ。

悪路に強い4WDと低速トルクが豊かなターボディーゼルの相性は抜群だった。しかも今回はさまざまなコンディションで安定した性能を発揮するミシュランの最新スタッドレス・タイヤ「X-ICE3+」を装着しているとあって、雪上でどんな性能を発揮するのか試乗前から楽しみで仕方なかった。

まずはパサートオールトラックで雪に覆われた一般道を走行する。試乗会場周辺の道はどこも除雪が行き届いた圧雪路で実に走りやすい。もちろん、スタッドレス・タイヤを履いたフォルクスワーゲンの4WDモデルがこんなところでスタックするはずもない。いや、それ以上に驚きだったのは、雪道でのハンドリングが思いのほかスポーティだった点だ。

前述のとおりハルデックス・カップリングは状況に応じ、前後トルク配分の調整が可能である。最新世代のシステムはトルク配分を電子制御するが、パサート車載のドライビング・モードを切り替えると、このトルク配分やスタビリティの設定も変更されるらしく、ハンドリング特性まで見違えるように変わったのだ。

たとえば「ノーマル・モード」であればリアタイヤがしっかりと安定したハンドリングを示すのに対し、「スポーツ・モード」はブレーキングでフロント荷重にすることで容易にオーバーステアを引き出せたのであった。

本来、スポーツ・モードは乾いた舗装路を想定し、チューニングしたはずだ。だから、まさかフォルクスワーゲンが雪道でテールスライドを演じられるとは思わなかったので、このときは意外であると同時に大いに爽快感を味わえた。

続いては特設コースでティグアンを走らせた。深い穴が掘られたモーグルコース、定常円旋回やスラローム走行が楽しめるハンドリングコース、そして滑りやすい坂道での挙動をチェックできる登坂コースが用意されていたが、いずれも安定して走行出来るとともに、パサートとおなじく、ドライビング・モードでハンドリングが大きく変化することを確認できた。

フォルクスワーゲンだから、雪道でも安全なクルマ作りがなされているのは想像に容易い。それにくわえ、“ファン・トゥ・ドライブ”まで追求されていたのが意外だった。「4モーション、なかなかやるじゃないか……」 そんなひとりごとを、つぶやいてしまうほど実り多い試乗会だった。

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(GQ JAPAN 大谷達也)

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