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業界ニュース 2019.2.19

欧州で日本車が激売れも? トランプ大統領も驚愕! 輸入車の「関税ゼロ」はなぜ実現されたのか

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■日本は1978年から輸入車への関税はゼロ

 日本は、世界屈指の自動車生産国で世界の多くの国々へ完成車や自動車部品を輸出しています。クルマの輸出入には関税というものが掛かり、『自国の産業を保護育成するために、輸入される海外製品に対する税』のことです。

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 関税は、自動車のような工業製品から、牛肉、果物など食料品まで様々な物品に課せられており、2019年1月現在、自動車(乗用車)の輸入関税はアメリカでは2.5%、EU諸国では10%、中国では15%(2018年6月末までは25%)です。

 一方で、日本では1978年から『自動車輸入関税』はゼロになっています。自動車を生産する国で関税ゼロが40年以上も続いている非常に稀な状況です。なぜ、日本は自動車への輸入関税がゼロなのでしょうか。

 関税は、自動車の販売価格に反映されるため、実質的に関税を負担するのはその国のユーザーとなります。簡単に言うと、海外製品に関税を課すことによって値段を少し高くして販売を抑制し、国産品の販売を促進することが目的です。

 シンガポールなど関税という名前ではなくても、自動車購入に対して多額の税金が課せられており、日本では約300万円のトヨタ「プリウス」を購入するのに約1500万円もの大金が必要となります。

 日本の自動車産業は、戦後急速に発展しました。1950年代から1960年代にかけて日本政府が高率の関税や外国車に対する輸入規制などさまざまな政策によって自動車産業の保護、育成を行って来たことが大きな理由です。  当時の日本車は国際競争力が非常に弱く、最高レベルの保護が必要でしたが政府にガッチリと守られたことで、日本の自動車生産は飛躍的に拡大しました。

 1960年から1969年の10年間で世界の自動車総生産は約1.9倍となり、アメリカは1.3倍、西ドイツとフランスは1.8倍、イタリアは2.5倍という状況において、日本の年平均伸び率は35.1%という数字を誇ります。

 世界総生産におけるシェアも、日本は1960年時点でわずか3.1%だったのが1969年には15.7%と驚異的な伸びを見せたのです。

 なお、1965年10月に乗用車の輸入自由化を解禁しましたが、関税はまだ高く(ホイールベースによって35%から40%)諸外国からの再三の引き下げ要求にこたえる形で、『36%(1968年)⇒20%(1970年)⇒10%(1972年)」と順次引き下げられ1978年には0%となりました。

 日本は、先進国で唯一の完成車に対する非関税国となり現在に至ります。日本の自動車市場は世界にも例がない開かれた市場なのです。

■8年後には、EU諸国における日本車への関税がゼロに!

 2019年2月1日、日本とEU諸国の間で「EPA(Economic Partnership Agreemen=経済連携協定)」が発効されました。これにより、工業製品や農林水産品のほとんどの関税が即時撤廃され、自動車部品も9割以上が即時撤廃し、関税がゼロとなります。

 現在、10%の関税が課せられている日本製の乗用車に関しても8年後には完全撤廃。車両価格300万円の乗用車に掛かっていた関税10%分の30万円がゼロになるというわけです。

 この状況を日本の自動車メーカーはどのように思っているのでしょうか。日本自動車工業会では、「日本-EU経済連携協定(EPA)」の大枠合意の際、西川廣人会長(当時)が以下のようにコメントしています。

「日-EU経済連携協定交渉が大枠合意に至ったことを歓迎します。2013年4月に交渉が正式に始まって以降、4年にわたり厳しい交渉が続けられてきました。

グローバルに事業を展開している日本の自動車産業にとって、自由貿易の拡大は極めて重要な課題であり、世界貿易の3割超を占める日本とEUによる経済連携がもたらす意義は非常に大きいといえます」

※ ※ ※

 2017年の1年間、EU諸国全体で約1504万台の新車が販売されました。このうち日本車全メーカー合計の新車販売シェアは約13%となり、そのうち「トヨタ4.2%(レクサス0.3%)」、「日産3.6%」と続きます。

 品質の良さや部品供給の速さ、ハードの信頼性などが人気の理由となり、なかでも欧州で人気のある3台は、トヨタ「ヤリス」、日産「キャシュカイ」、トヨタ「C-HR」です。

 トヨタ「ヤリス」は、日本では「ヴィッツ」という名称で販売されていますが、日本以外はすべて「ヤリス(YARIS)」という車名で販売されており、WRC世界ラリー選手権にもエントリーしています。

 欧州では、常に販売ランキングの上位に位置しており、フォルクスワーゲン「ゴルフ」や「ポロ」などがライバルです。

 日産「キャシュカイ」は、日本で2014年まで販売されていた日産デュアリスに相当します。欧州はもちろん、中国でも大変な人気となっています。欧州で人気の理由はコンパクトな都会派SUVというキャラクターで、オフロード性能よりも、車高低めのスタイリッシュなデザインのため人気です。

 トヨタ「C-HR」は、2017年4月から欧州で販売されました。発売からおよそ1ヶ月で受注台数が8万台を超えるなど大人気となっています。

 売れ筋は、ハイブリッドモデルとなり販売台数の8割を占めるとのこと。トヨタのSUVといえば、アメリカでは「RAV4」が爆発的ヒットとなっていますが、欧州ではコンパクトなサイズが好まれているようです。

 世界各国で、問題となっている「関税」。アメリカ合衆国大統領のトランプ氏による発言でも度々ニュースに取り上げられています。

 そんななか、自動車大国日本が諸外国から輸入されるクルマに対しての「関税」をゼロにしていたことは意外と知らない人もいたのではないでしょうか。 【了】

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(くるまのニュース くるまのニュース編集部)

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