■前輪駆動の最新スポーツ車5選
FF(フロントエンジン・フロントドライブ)は1970年代から広がり始め、いまでは軽自動車から中型モデルはFFが主流となっています。
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FFは重量物であるエンジン、トランスミッションなどが一ヶ所に集まることから駆動輪に高い接地性が発揮され、さらに広い室内空間を得られるというメリットがあります。ここまで普及している現状では、FF車にしか乗ったことがないドライバーも多いのではないでしょうか。
また、FFの特徴としてタイヤのグリップレベルを超えなければ、フロントタイヤが操舵されている方向にクルマを引っ張ってくれるので、安定した走りができます。
一方で、後輪駆動車や4WD車とは明確に異なるFFならではのスポーツドライブも、持ち味のひとつです。技術の進歩でFF車に付きモノだったアンダーステアや、急激なタックインは鳴りを潜め、より気持ちよい走りが可能になりました。
そこで、FF車の中から数少ない最新の国産スポーツ車を5台ピックアップして紹介します。
●マツダ「デミオ 15MB」
マツダ「デミオ」は1996年に「小型ステーションワゴン」として発売。スペースと実用性の確保を追求した設計でしたが、2002年に登場した2代目からは1.5リッター車にはスポーティグレードの「SPORT(スポルト)」もラインナップしました。
現行モデルは2014年に発売され、2015年に「15MB」が追加ラインナップされました。
「デミオ 15MB」は他車にはない特殊なグレードで、モータースポーツを気軽に楽しむために設定されました。「MB」は「モータースポーツベース」という意味があります。
プレミアムガソリン仕様となっているエンジンは、1.5リッター直列4気筒で、ノーマル車から6馬力アップした116馬力を発揮。これにギア比を最適化した6速MTのみが組み合わされます。
また、前後のブレーキは大径化され、あらゆるシーンで思い通りの走りを発揮できるように作られています。
価格は156万600円と他車に比べて低価格で、装備は簡素化されていますが、数々の安全装備やエアコン(マニュアル)も搭載されていますので、モータースポーツ入門はもちろんスポーツドライブ、普段使いも問題ありません。
●ホンダ「シビックタイプR」
現行のホンダ「シビック」は、1972年発売の初代「シビック」から数えて10代目に当たります。
歴代「シビック」は国内外のレースに積極的に参戦し、スポーティなイメージがありましたが、1997年には1.6リッターとしては驚異的な185psを発揮するエンジン搭載の初代「シビックタイプR」がデビューし、FFスポーツとしての地位を盤石にしました。
2017年にデビューした現在の「シビックタイプR」は、2015年に発売された10代目「シビック」をベースにしたものではなく、設計段階から通常の「シビック」と「タイプR」を同時開発することで、走行性能アップと実用性を高めたといわれています。
現在の「シビックタイプR」に搭載されるエンジンは2リッター直列4気筒VTECターボで、最高出力は320馬力と強力です。
ギア比のローギアード化と、減速時にエンジン回転数を自動に同調させ「ヒール&トウ」を不要とする「レブマッチシステム」が組み合わされた6速MT、サスペンション形式の変更などにより、先代の「シビックタイプR」に続いてドイツ・ニュルブルクリンク北コースで「FF市販車世界最速」のタイムを記録しました。
このように驚異的なパフォーマンスを誇る「シビックタイプR」の価格は450万360円(消費税込、以下同様)と、かつての国民車イメージが強い方は「もはや『シビック』の値段じゃない」と嘆くかもしれませんが、それだけの性能を備えたクルマといえるでしょう。
■スポーティさと実用性も兼ね備えたコンパクトスポーツ3車
●日産「ノートNISMO S」
日産「ノート」は2005年にデビューしたグローバルに展開されたコンパクトカーです。初代は1.5リッター直列4気筒エンジンを搭載した、比較的オーソドックスなモデルでした。
2012年発売の2代目「ノート」では、1.2リッター直列3気筒直噴ミラーサイクルエンジンにスーパーチャージャーを組み合わせ、ダウンサイジングされました。
現行の「ノート」といえばエンジンで発電した電力でモーターを駆動して走行する「e-POWER」搭載車が話題ですが、一方で、スポーツドライブを愛するドライバー向けに「ノートNISMO S」がラインナップされています。
「ノートNISMO S」専用の装備は多岐にわたります。チューニングコンピューター/エキゾーストシステム/サスペンション/フロント強化スタビライザー/ブレーキシステム/ボディ補強/ブリヂストン「POTENZA S007」タイヤなどにより、キビキビと走るコンパクトスポーツに仕上がっています。
内外装では、エアダクト付きの専用フロントバンパーの採用や、260km/hスケールの「NISMO」ロゴ入りのメーターでスポーティさを演出しています。
また、「ノートNISMO S」は、高圧縮比化し、ハイリフトカムシャフトの採用などのチューニングで140馬力を絞り出す1.6リッター水冷直列4気筒エンジンを搭載。これに5速MTが組み合わされ、パワーを使い切れる走りが楽しめます。
「ノートNISMO S」は操る楽しさがある実用的なコンパクトカーとして、類まれな一台ではないでしょうか。
●スズキ「スイフトスポーツ」
初代スズキ「スイフト」は2000年に「カルタス」の後継車として発売。88馬力の1.3リッター直列4気筒DOHCエンジンを「ワゴンRプラス」と共通のプラットフォームに搭載したクロスオーバーSUV風のルックスでデビューしました。
2003年のマイナーチェンジでは115馬力を発揮する1.5リッター直列4気筒エンジンを搭載し、専用サスペンション/ブレーキを搭載しエアロパーツを装着した「スイフトスポーツ」が誕生。低価格だったこともあり「モータースポーツ入門用」として広く受け入れられました。
2017年発売の4代目「スイフト」の「スイフトスポーツ」では1.4リッター直列4気筒直噴ターボエンジンを搭載し140馬力を発生させています。
30mmワイド化されたトレッドや20mm拡幅したフェンダーによって、「スイフト」シリーズ唯一の3ナンバー登録となりますが、ボディ剛性の向上と軽量化を高い次元で両立したことで、6MT車で970kg、6AT車で990kgと軽量な車重を実現しています。
モンロー製ストラット&ショックアブソーバーで締め上げられた足回りと、クロスレシオ化された6速MTを駆使してワインディングをドライブすれば、このクルマの楽しさがわかるはずです。価格は6MT車で183万6000円からと、内容に対してかなりお買い得感があるといえるでしょう。
●トヨタ「ヴィッツGR SPORT“GR”」
初代トヨタ「ヴィッツ」は、それまでの「スターレット」の実質的な後継車として1999年デビュー。70馬力の1リッター直列4気筒エンジンを搭載するベーシックコンパクトカーですが、衝突安全性能や環境性能の高さ、室内空間の広さが高く評価され、国内外問わず人気車種となりました。
これまでも「RS」というスポーティグレードが用意されていましたが、現行モデルは欧州仕様の「ヤリス」が世界ラリー選手権で活躍しているのを受け、2017年に新たなスポーティグレードの「GR SPORT“GR”」が登場します。
109馬力を発揮する1.5リッター直列4気筒エンジンは数値だけを見ると平凡ですが、ローダウンされた“GR” 専用チューニングの足回りには、減衰力を高めたショックアブソーバーや専用ブレーキキャリパーとスポーツブレーキパッドが採用され、さらにシャシの各所に剛性アップが施されています。
なお、「GR SPORT“GR”」は幅広な205/45R17タイヤを収める都合上、最小回転半径5.6m(「マークX」でも2WD車は5.2m)となっていますので、「ヴィッツ」のコンパクトさを求めて買うと狭い駐車スペースなどで苦労することがあるかもしれませんので、ご注意を。
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