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業界ニュース 2019.2.14

メカニズムの進化でリッター180kmを実現!スーパーカブ60年の歴史を辿る(1980年~1989年編)

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1958年(昭和33年)8月に初代スーパーカブ「C100」が登場以来、今年で60周年を迎えるスーパーカブ。1980年代は、点火方式を「ポイント式」から「CDI」へ。また、バッテリーは6Vから12Vに変更。1リッター=180km走破の超低燃費モデルが登場したのもこの時代。着実に進化を遂げた1980年代注目のスーパーカブをご紹介しよう。REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki)

1981年(昭和56年) スーパーカブ50

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新たに「CDI点火」や「自動油圧式カムチェーンテンショナー」を採用

 1981年(昭和56年)、スーパーカブ50は大きな2つの進化を遂げた。それは、

1:点火方式を定期的にメンテナンスが必要な「ポイント式」から、メンテナンスフリーの「CDI式」になったこと。

2:カムチェーンテンショナーが「マニュアル式」から「自動油圧式」に変更され、メンテナンス性が大幅に向上したこと。

 これらは同系エンジンを搭載したモンキーやゴリラ、ベンリィなどにも継承され、ホンダ横型エンジンの進化を知らしめた。

 1981年のスーパーカブ50用エンジンは、最高出力4.2psから4.5psに向上。このエンジンで、燃費はリッター105kmを達成した。ちなみにこの時代のスーパーカブのエンジンは「エコノパワーエンジン(※)」と呼ばれている。

※「燃費(エコノミー)」と「出力(パワー)」をともに向上させたエンジンという意の造語

 1983年(昭和58年)には、吸排気ポート、吸排気バルブ、ピストン、イグニッションコイルを変更。
 これよりパワーは5.0psまで向上。しかし同年、すぐさまエンジンを改良。低中速を重視してトルクを0.51kgmから0.52kgmにアップし、最高出力を4.5psに引き下げている。

 外観は、発売当初(1958年/昭和33年)から好評の基本レイアウト〈アンダーボーン、プレスフレーム、レッグシールド、水平型空冷4サイクルエンジン、前後17インチの大径タイヤ〉はそのままに、泥ハネの阻止や風防性をさらに高めた新大型レッグシールドを採用し、より頼りがいのある機能的なスタイルにアレンジされているのがポイントだ。

 当時の資料を見ながら、新しい機構をおさらいしてみよう。

新たにオートカムチェーンテンショナーを導入

 カムチェーンの調整が不要となった、油圧式の自動調整オートカムチェーンテンショナーを採用。これにより、カムチェーンがメンテナンスフリーとなった。

新しいロータリー式チェンジ機構

 停車時のみ3速(トップ)からニュートラルへチェンジが可能なミッションを採用して操作性と安全性をアップ。このミッションは、走行中、ドラムロックプレートがシフトドラムの溝に当り、3速からニュートラルへのチェンジを防ぐシステム。

耐久性を高めたクラッチ機構

 振り子の原理を応用して耐久性をアップした、新しい自動遠心式クラッチを採用。

進化したアクセルグリップ

 アクセルの開閉操作をより確実に行え、操作フィーリングも向上させた巻取式のアクセルグリップを採用。

新開発の「エコパワーエンジン」

 燃費(105km/L)と出力(4.5PS)を、ともに向上させた新設計4サイクル49ccのエコノパワーエンジン。

 空気の流れをスムーズに、かつ流速を高めるため、吸気管の形状と吸気バルブの小径化をはかった。また、これにより吸気慣性を積極的に利用でき燃焼室内への充てん効率も高めている。

 ピストン、コンロッドなどの往復運動部分の軽量化、カムシャフト軸受部分のフリクション(摩擦抵抗)低減、発電用コイルコア(鉄心)の小型化をはかり、磁気ロスの低減など摩擦損失を減少している。

燃焼効率アップの理由は?

 燃焼室内の混合気をムダなく良く燃やすために、シリンダーヘッド部とピストン頭部の間に最適なスキッシュエリアと角度を設け、ピストン頭部形状を改良。混合気のカクハン効果を促進させ、確実な火炎伝播を得て燃焼効果の向上を実現。

 燃焼室は熱エネルギーを出来るだけ失なわないように、表面積と容積の比(サーフェイスボリュームレシオ)の低減をはかった半球形としている。

●1981年スーパーカブ50(スタンダード)の主要諸元
エンジン形式:空冷4スト単気筒OHC49cc/ボア×ストローク:39mm×41.4mm/最高出力:4.5ps/7,500rpm/最大トルク:0.48kgm/5,500rpm/ミッション:自動遠心式クラッチ3速/乾燥重量:73kg/価格:11万4000円(発売当時)

1982年(昭和57年) スーパーカブ50 SDX

パワーは5.5PSを発揮し、低燃費のリッター150km!

 1982年(昭和57年)に登場したスーパーカブ50SDXは、燃費を105km/L→150km/L、最高出力を4.5PS→5.5PSに向上させた、新設計の空冷4サイクル49ccエコノパワーエンジンを搭載。

 コンパクトな燃焼室と凹型ピストンを組み合わせ、理想的な燃焼室の球型化に設計。火災伝播をより確実に行い、燃焼効率を向上している。

 また、吸排気系を改良し、空気の充填効率を向上。加えてボールベアリング付きカム軸受けを採用し、摩擦抵抗を極限まで低減しているのもポイントだ。

 この新型スーパーカブに搭載のエンジンは、エンジン技術の基である“良く燃やす”という、「燃焼効率の向上と回転、摺動部の摩擦抵抗低減」を徹底して追求している。

 スーパーカブ50 SDXは、セル付きとセルなしの2種類あり。

●1982年スーパーカブ50 SDX(セルなし)の主要諸元
エンジン形式:空冷4スト単気筒OHC49cc/ボア×ストローク:39mm×41.4mm/最高出力:5.5ps/9,000rpm/最大トルク:0.48kgm/6,500rpm/ミッション:自動遠心式クラッチ4速/乾燥重量:74kg/価格:13万7000円(発売当時)

1983年(昭和58年) スーパーカブ50 スーパーカスタム

「副吸気回路」の新採用でリッター180kmを実現!

 1983年(昭和58年)に登場したスーパーカブ50スーパーカスタムは、低燃費を実現するため、吸気ポート部に「副吸気回路」を新たに採用した“新エコノパワーエンジン”を搭載。

 「副吸気回路」とは、吸気チャンバーと副吸気通路で構成。この吸気チャンバーに混合気を蓄えておき、吸入時に勢いよく燃焼室内へ送り出すことによって、燃焼室にたっぷりと混合気が詰め込めるというメリットがある。

 また、急速な混合気の流入が渦巻き(スワール)を発生し、これらの相乗効果により素早い燃焼がうながされ、燃費性能が高まるのも「副吸気回路」のメリットだ。

 “新エコノパワーエンジン”は、「副吸気回路」に加え、イグニッションコイルの改良により、電圧を高めてスパーク性能を向上。すぐれた火炎伝播性能を発揮させ、燃焼効率をアップ。

 これらにより、使用頻度の高い中低速域での使いやすさを重視しつつ、リッター180kmという驚異的な低燃費を実現している。

●1983年スーパーカブ50 スーパーカスタム(セルなし)の主要諸元
エンジン形式:空冷4スト単気筒OHC49cc/ボア×ストローク:39mm×41.4mm/最高出力:5.0ps/8,000rpm/最大トルク:0.50kgm/6,000rpm/ミッション:自動遠心式クラッチ4速/乾燥重量:74kg/価格:14万4000円(発売当時)

1986年(昭和61年) スーパーカブ50

12VのMF(メンテナンスフリー)バッテリーを新採用

 1986年(昭和61年)に登場したスーパーカブ50より、既存の6Vバッテリーから、バイク用バッテリーの主流になりつつあった12VのMFバッテリーに変更。

 12V MFバッテリーのポイントは、6Vバッテリーよりも安定した電力を供給。また、補水の手間がかからないため、メンテナンス性に優れているのもポイントだ。

 同モデルより、防犯性に優れたキー付きタンクも新たに導入された。

●1986年スーパーカブ50(スタンダード)の主要諸元
エンジン形式:空冷4スト単気筒OHC49cc/ボア×ストローク:39mm×41.4mm/最高出力:4.5ps/7,500rpm/最大トルク:0.52kgm/4,500rpm/ミッション:自動遠心式クラッチ3速/乾燥重量:74kg/価格:13万5000円(発売当時)

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(MotorFan MotorFan編集部 北 秀昭)

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