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業界ニュース 2019.2.13

昔見かけた顔面スワップ車、なぜ最近見かけなくなったの?

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フロントマスクをほかのクルマと入れ替えた顔面スワップ車(フェイス・スワップ車)やニコイチ化(2台のクルマの要素を1台に融合する)は、1980年代を中心に見られた大幅な改造車といえるだろう。スペシャリティカーやハイソカーといわれたジャンルが中心で、ブランド(販売チャネル)違いの兄弟車が主だった。最近見かけなくなった理由を考えてみた。文・塚田勝弘

シルビア+180SXの「シルエイティ」が代表例

    37年間もの歴史!初代から最終型まで。日産 シルビアはどう進化してきた?

顔面スワップ車の代表例は、日産 S13型シルビアと180SXの兄弟車を使いフロントマスクを入れ替えた車種で、シルエイティ(180SXにシルビアの顔を移植)、ワンビア(シルビアに180SXのフロントセクションを移植)などがある。
筆者もハワイで240SXを見たことがあるが、こちらは改造車ではなく日産による北米向け仕様だった。ほかにもトヨタ マークII/チェイサー/クレスタの3兄弟の顔をそれぞれスワップしたり、トヨタ カレンにセリカの顔を移植したりするなど、80年代、90年代くらいまでは多くの例があった。


カスタマイズ、ドレスアップ熱が冷めつつある!?

毎年、1月に開催される東京オートサロンには、数多くのクルマ好き、カスタマイズ好きが集結し、多くの来場者でごった返す。顔面スワップ車どころではなく、ベース車が判別できないほどのカスタマイズが施された出展車もあり、その多くは公道走行不可が多くなっている。つまり、ショーカーの要素がかなり入っている。
大人気の東京オートサロンではあるが、ドレスアップ、カスタマイズ業界は、1980年代から2000年くらいまでの大盛況ぶりからすると、残念ながら少しシュリンクしているのは大方の見方だろう。
ドレスアップ、カスタマイズは凝れば凝るほど、費用がかかる。DIYでコツコツと自分流で楽しむ人は今も昔もいるが、顔面スワップ車のような比較的大がかりな改造を楽しむ雰囲気も少なくなっている。構造変更になるケースが多く、そこまで手間暇をかける文化がなくなりつつあるのかもしれない。


スペシャリティカーからSUV、ミニバン中心に

さらに、主にベース車となるスペシャリティカー、ハイソカーといったブームが終焉し、ノーマルやライトチューニング&ドレスアップ程度で乗る人が多いSUVやミニバンが中心になってきたという事情もあるかもしれない。
トヨタC-HRに代表されるSUV、アルファード/ヴェルファイアなどのミニバン、ハイエースなどの1BOX系でもドレスアップは依然人気ではあるが、C-HRとレクサス UXの顔面スワップをする人やニーズはあまりなさそうな気がする。
あまりにもステレオタイプな見方ではあるが、若者(若者以外も含めて)のクルマ離れ、ドレスアップ&カスタマイズの先鋭化(よりマニア化している)、あるいはマイルド化やメーカー系ドレスアップの普及なども、顔面スワップ車を見かけなくなった理由といえるのかもしれない。


安全装備の進化も大きく影響!?

また、最近のクルマには、衝突被害軽減ブレーキ用のカメラやミリ波レーダー、レーザーレーダーなどのセンサー類がフロントを中心に、フロントグリルやバンパー内などに配置されている。こうした安全装備は自分のみならず、他者(ほかの車両や歩行者)なども守る安全装備であり、顔面スワップをしたことで、こうした先進安全装備が作動しなくなる可能性も高い。
さらにいえば、ボディ剛性の面にも悪影響があるのは明らかで、衝突安全性の面でもデメリットは大きそう。昔は、かなり古くなったクルマで遊ぶ(ドレスアップ、カスタマイズする)という文化もあり、こうした安全装備に関してもデリケートではなかったという時代背景もあるはずだ。

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