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業界ニュース 2019.2.11

大手国策企業と民族系がしのぎを削る 中国自動車メーカーの特徴と自動車市場の今

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■中国の自動車メーカーは国策企業と民間企業

 中国で1番売れている自動車ブランドである一汽大衆は、第一汽車とフォルクスワーゲン(中国語で大衆)の合弁会社のブランド名です。2番目に売れている上海大衆も同様に、上海汽車とフォルクスワーゲンの合弁会社のブランドです。

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 このブランドのもと、フォルクスワーゲン車を生産・販売していますが、上海汽車はそのほかにもGMとの合弁会社や、自車オリジナルのROEWEやMAXUSとったブランドを持っており、それら全体を指して、上汽集団(SAIC)といいます。この上汽集団が中国最大の自動車メーカーであり、25%ほどのシェアを持っています。

 次いで、東風汽車と第一汽車が続きます。東風汽車(DFM)は湖北省武漢市に本拠を構え、日産やホンダとの合弁会社を持っています。以前は「第二汽車」という社名で、中国で2番目の自動車メーカーという歴史あるメーカーです。

 第一汽車はその名の通り中国初の自動車メーカーで、中国共産党総書記が使う公用車ブランドとして知られる「紅旗」を傘下に持つ歴史と伝統あるメーカーです。

 以下、長安汽車集団(Changan)、北京汽車集団(BAIC)、広州汽車集団(GAC)と続きます。これらのメーカーはすべて外資との合弁会社を持ち、中央または地方政府と深い結びつきを持ちながら成長してきた国策企業です。

※いずれも2018年第1四半期の販売台数集計値

 外資との合弁会社を持つ大手自動車メーカーが中国市場の主役であるとすれば、もうひとつの主役が「民族系」と呼ばれる叩き上げの民間企業です。ボルボを買収し、さらにダイムラーAGの筆頭株主となった吉利汽車(GEELY)がその代表格でしょう。

 そして、いま世界でいちばん新エネルギー車(PHV/EV/FCVを指す)を数多く売っている比亜迪(BYD)も注目です。もとは世界有数のリチウムイオンバッテリーメーカーでしたが、その技術力をクルマに転用。プラグインハイブリッド車を開発し、国内外で高く評価されています。

 また、SUVが大人気の中国市場において、その火付け役と言われている長城汽車(GREATWALL)は、販売台数を急激に伸ばし、一躍、人気メーカーとなりました。

 こういった民間企業は、外資との合弁を持つことができなかったため、その逆境を跳ね返すがごとく独自の開発力・販売力を身に着け、中国オリジナルブランドとしてはトップクラスの販売台数を積み上げるほどになりました。

 では、実際に中国市場での販売台数やどんなブランドが売れているのか見てみましょう。

■まだまだ成長中の巨大市場 中国の人気ブランドと産業振興の政策

 日本の5.5倍、そしてアメリカの1.6倍……これは中国における1年間の自動車の販売台数です。日本524万台、アメリカ1723万台、中国は2930万台となります。

 しかも中国では、環境対策や渋滞対策のため、新規ナンバー取得に厳しい制限を掛けている地域もあるなど、販売台数を抑制する政策を採っています。北京在住の知人に聞いたところ、ガソリン車のナンバーを取得するのに5年かかったそうで、それでも長い方ではないと言います。

 逆に言うと、そうした政策にもかかわらず毎年3000万台近く売れているということであり、「ひとり当たりの保有台数の低さや、GDPの伸びしろから見てもまだまだ伸びる」(中国トヨタ総代表 小林一弘専務役員・2018年北京モーターショーにおいて)という意見も納得です。

 それほど巨大な中国市場ですが、どのような自動車メーカーが人気で、どんなクルマが売れているか、ご存知の人は少ないのではないのでしょうか。

 例えば、中国でいま一番売れている自動車ブランドは「一汽大衆」、2位が「上海大衆」(2018年1Q集計値)です。この名前を見て、どんなクルマなのか思い浮かぶ方は少ないでしょう。日本人には知られていないブランドのクルマが、年間に何百万台も売れているのが中国市場なのです。

 それではなぜ、このような特異な巨大市場ができあがったのか、その背景には、自国の自動車産業を起ち上げ、育てようとした中国の政策がありました。

 中国においては、外資自動車メーカーが単独で自動車メーカーを設立することができないため、中国の自動車メーカーと合弁会社を設立し、その会社で製造販売をするというルールがあります。

 これは、中国の自動車メーカーが、合弁相手の外資メーカーのノウハウを吸収することで、自国の産業育成につなげようとする狙いがあります。

 そして外資との合弁会社は、基本的に提携先の車両を生産・販売しています。例えば上海大衆ブランドのクルマは、フォルクスワーゲンのモデルを現地生産したもの、ということになります。

 一汽大衆も同じです。つまり上海大衆と一汽大衆は、フォルクスワーゲンのモデルをそれぞれ別の会社で作って売っている、ということになります。

 これはフォルクスワーゲンだけではなく、トヨタやホンダも複数の合弁先を持っており、それぞれの合弁会社で同じクルマを作っています。

 このような外資との合弁会社によって現地生産された「外車」が、中国市場の一大勢力となっています。

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(くるまのニュース くるまのニュースライター 佐藤耕一)

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