ゴルフカートが街へと活躍の場を広げる
健康・ヘルスケアから介護まで、高齢者の生活を支援する製品・技術・サービスの4つの専門展示会が集結する「東京ケアウィーク2019」が2019年2月6日(水)~8日(金)、東京ビッグサイトで開催となった。
シニアカーの行動半径が拡大!悪路も走れそうな大径タイヤを装着
その4つの専門展のうちのひとつ、超高齢社会を支える「まちづくり」のための商品・技術・サービスに特化した専門展の「第2回 超高齢社会のまちづくり展(CareCITY 2019)」に、ヤマハ発動機が参考出品しているのが、2つの低速モビリティ・コンセプトモデルだ。
「YNF-01」は、2018年10月に同じ東京ビッグサイトで開催となった「第45回 国際福祉機器展 H.C.R.2018」に出品したもの。大径タイヤと4輪独立サスペンションを持つバギー風の乗り物で、このコーナーでもすでに紹介した参考出品モデルだ。
そして、YNF-01と同じく参考出品として展示されるのが、ゴルフカート(ヤマハ発動機の商品名としてはゴルフカー)を公道走行に対応するように仕立てた一台。7人乗りの電気自動車「AR-07」である。ゴルフカーに、ヘッドライトやフラッシャー、ブレーキランプなどを装備したもので、すでに小型自動車として登録され、ナンバーが装着されていたが、ドアもなければシートベルトもない。
これは、国土交通省の提唱する「時速20km未満で走行する新モビリティで、ドアなどを持たず、低速走行のため高齢者ドライバーでも安心して運転ができる」というグリーンスローモビリティ領域の乗り物。ゴルフカーよりも最高速度を抑え、最高速度は19km/hということだ。
車両サイズは全長3960×全幅1330×全高1840(mm)。ホイールベースは2940mmとなり、最小回転半径は4.5m。搭載するのは、ゴルフカーのバッテリーモデル同様、72Vモーターとリチウムイオンポリマー電池(74.6V×74Ah)を搭載する。他にも「AR-04」という4人乗り(ナンバーは黄色い軽自動車と同じものとなる)モデルもラインナップとなる(全長は3120mmと短くなり最小回転半径も3.5mとなる)ようだ。
さらにラストマイル移動サービスシステムとして、ゴルフカーベースの低速モビリティに路面画像認識による低コストな自動運転システムを搭載した「Public Personal Mobility(PPM)」の紹介も行なわれた。
新たな移動サービスとして、ゴルフ場から、街へと活躍の場を広げるおなじみのゴルフカート。近い将来、街中で目にする機会が増える可能性は高い。
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