ランエボと言えば三菱自動車の一番トガった部分を担ったクルマだ。当時としてはハイパワーなエンジンと、常に最新のフルタイム4WDシステムを搭載。見かけはセダンだが紛れもないスーパーカーだったランエボの歴史を振り返ってみたい。今回は、ランサーエボリューションVI。
エボVIはエンジンをリファイン。「トミマキ」エディションも発売
エボVをさらに進化させたランサーエボリューションVIは、1999年1月に発売された。基本的なボディデザインや内部機構に大きな変化はないが、細部の仕様変更でポテンシャルアップが図られている。
えっ! ナンバープレートに、アルファベットが入っているのはなぜ?【くるま問答】
エンジンはこれまで同様に4G63型だが、水温制御方式の変更、クーリングチャンネルを装備したピストンの採用、エンジンオイルクーラーの大型化、インテークパイプ径の拡大、ターボチャージャー吸入口径拡大などを施している。カタログのパワースペックは変わっていないが、エンジンフィールを向上させた。
エクステリアの変更点は、ナンバープレートの装着位置を左側に移設し、インタークーラーへの導入空気量を増大させ、さらにフォグランプの小径化による前面開口部面積の拡大で冷却性能の向上を図っている。さらにリアウイングも2段式とするなど、空力面でもポテンシャルアップが図られている。
1999年にはWRCで電子制御の駆動方式が採用され、トミ・マキネンがスバル・インプレッサやトヨタ・カローラといったライバルのWRカーたちを抑え、グループAマシンで前人未踏のWRCドライバーズタイトル4連覇を達成した。
その記念モデルとして、99年12月には「トミー・マキネン エディション」も発売された。(編集部註:人名はトミ・マキネンとしているが、車名はトミー・マキネンだった)
ランサーエボリューションVI(1999年) 主要諸元
●全長×全幅×全高:4350×1770×1415mm
●ホイールベース:2510mm
●車重:1360(1260)kg
●エンジン型式・種類:4G63インタークーラーターボ・
・DOHC[16V]直列4気筒
●排気量:1997cc
●最高出力:280ps/6500rpm
●最大トルク:38.0kgm/3000rpm
※( )内はRS
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