■多様化するクルマの使い勝手
ここ数年、『クルマ離れ』というキーワードを度々目にします。とくに、若年層の『クルマ離れ』はクルマ業界にとって、この先を左右する問題です。
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いまのユーザーは、クルマに対してどのようなニーズを求め、『クルマ離れ』が日本経済に及ぼす影響はどれほどのものなのでしょうか。
クルマが日常に欠かせなかった80年代から90年代は、デートやレジャーなどをきっかけにクルマ時代のステータス性が販売のウリとなっていました。
しかし、インターネットを始めとする情報化社会が普及するにつれ、パソコンやスマートフォンといったデバイスが一般的となり、興味を引くものが世の中に溢れると同時にクルマに割く時間が減少し、ユーザーの興味が薄れていきます。
また、クルマ自体も「安全性能」や「環境性能」といったグローバルな問題をクリアするべく、さまざまな技術革新が行われ、結果としてクルマ単体のコスト感が上がり、車両価格の上昇へとよりユーザーから離れているのです。
クルマ業界では、マイカー保有(1966年)の定着化やAT限定免許の開始(1991年)といった背景をもとに、運転免許を取得する人が年々増加。現在では、運転免許の取得率が女性の方が多いという調査結果も出ているといいます。
さらに、最近ではアウトドアや車中泊といったクルマを「移動」以外の使い方をするユーザーも増え、自動車メーカーもさまざまな施策で『クルマの良さ』を打ち出しているようです。
多様化するユーザー動向について、自動車イベントを企画・運営する広告代理店スタッフは、次のように話します。
「世の中で流行っているものを取り入れるのはどの業界も一緒ですが、クルマを主体とする場合には『いかにクルマを使いたくなるか』という切り口が重要です。そのため、ここ数年では『アウトドア』をテーマとしたイベントに参加・企画する自動車メーカーが増えています。
さらに、『車中泊』が流行れば、車中泊のし易さをウリするなど、常に流行りを抑えたコトを考えられます。少し前には、なんでもかんでもインスタグラムを活用しようともしていました。それほどまでに、ユーザーのニーズは多様化していると思います」
流行りを取り入れる施策は、多くの業界で見られます。しかし、クルマを使うとなるとどうしても接する機会のハードルが高くなるようです。
■「クルマ離れ」が日本経済をダメにする?
日本でクルマが一般的に普及して約半世紀経ちます。では、あらゆる要素や社会的背景によってクルマを使う場面は変わっていのでしょうか。
クルマの使う場面について、「くるまのニュース」で実施した『クルマは買うもの?借りるもの』というアンケートでは、約9割のユーザーが「買うもの」と回答。
ユーザーの『クルマの使い方』については、「通勤や普段の足として」というコメントが多く見られたほか、「週末はドライブに使いたい」といったクルマを楽しみのひとつとして捉えている人も多くいました。
一方で、都会であれば「カーシェアリング」で十分という意見も存在。自分が住んでいる地域によって必要な重要度が違うことが分かります。
このようなユーザーニーズの変化には、単に「クルマに対する魅力が減った」というよりは、地域格差の問題や人々の生活に関わるライフスタイルの変化ともいえるのです。
日本の基幹産業「自動車業界」。自動車メーカーだけでなく、関連する部品メーカーや製造・物流業界をひっくるめると日本経済への影響は計り知れません。世界の有力企業ランキングでもトヨタ・ホンダ・日産を始めとする日本の自動車ブランドが活躍しています。
この先、お膝元の日本で「クルマ離れ」が進むと韓国の「サムスン依存」ならぬ、「クルマ依存」となる可能性も出てきます。
ユーザー自身の「クルマ」への関心と自動車メーカーや関係省庁が提案する「手の届きやすいクルマ」という部分が歩み寄ることで、日本の将来が決まるといっても過言ではないようです。 【了】
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