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業界ニュース 2019.2.2

【検証】アルピナか、それともBMW Mか? 選択の決め手はここにある!

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アルピナを選ぶべきか、BMW Mにするべきか、どちらも理想を追求したモデルで、しばしば議論される話題ではあるが、今回はアルピナD5 SとBMW M5をとおして、ふたつのブランドが目指すもの、理想の極め方、それぞれの魅力を探ってみよう。(Motor Magazine 2019年1月号より)

真っ向競合するものではないが、それゆえ難しい
BMWブランドを中心とすると、そのサブブランドとして「M」と「i」がある。「M」はもちろんスポーティな走りを目指し、「i」は電動化に向かう新しいパワートレーンを開拓している。

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一方、アルピナもBMWブランドのファミリーのひとつとして考えてもいいだろう。ただしアルピナ・ブルカルト・ボーフェンジーペン社はBMWとは友好的な協力関係にあるものの完全な独立資本で、これまで50年の歴史を持つ自動車メーカーとして立派にやってきている。創業者のブルカルト・ボーフェンジーペンは会長になり、長男のアンドレアスが社長を引き継ぎ、次男のフロリアンがサポート。いわば家族経営の会社だ。

今回のようにM社のモデルとアルピナ社のモデルが比べられたりすることは多い。価格的にも性能的にも似たような数字になるからしかたがないが、実はマーケットでは競合するのではなく、お互いに補完し合う関係にある。まったく異なるクルマのキャラクターは、ユーザーのチョイスの幅を広げるものだ。

Mモデルがピュアスポーティなドライビングを目指しているのであれば、アルピナは何を目指しているのか。答えは意外と簡単で、豪華で快適で速いリムジンを目指している。もちろんアルピナもレースに参戦しニュルブルクリンクで走行テストをこなしているのでサーキットレベルの走りも備えている。その上で、とことん快適性にこだわっているのだ。

実はアルピナのそうしたポジションは、本来BMW本体が目指している理想ではないか、と個人的には思っている。それをなぜアルピナ社が実現できているのかというと、それは生産規模にある。アルピナは年間でたった1700台ほどしか生産しない。Mモデルでも年間数万台は売れているから、その規模がいかに小さいかわかるだろう。つまり大量生産ではできない、ハンドメイドの良さが生きているのだ。

ひとつの例がエンジンの組み立て作業だ。アルピナ社ではマイスターがエンジン組み立ての最初から最後までひとりで行う。ピストンの重量を合わせたり、燃焼室の容量をメスシリンダーで測ったりしながら、コツコツとパーツを選びながら組み立てていく。だからアルピナ車の走りのスムーズさは別格だ、と評価されるのだ。

こうしたモノづくりは、効率という面からは決して良いとは言えない。だが、最高級の製品になっていることは間違いない。

BMWアルピナ D5 S ビターボ アルラッド
それぞれが信念とこだわりを持って作っている
では具体的に、この2台を見ていこう。

BMW M5はV8ツインターボエンジンをリファインして搭載している。最高出力600ps、最大トルクは750Nmだからいくらハイグリップタイヤを履いても2輪駆動では不都合が多い。普段の運転でも後輪の摩耗が早くなったりするなど、パワーアップによるデメリットが現れてきた。そのため、新型M5は4WDを採用している。

Mモデルなのに4WDかと思うかもしれないが、Mモデルだからこそ、4WDならではの走りの楽しさを追求している。あくまでも後輪駆動をベースとして、不都合が起きない程度に前輪にも駆動力を配分するようにプログラムされているのだ。サーキットを走るケースでは、コーナリング状態で不安定な領域など、事前に4WDにしてアクセルオンに備える制御も入る。

0→100km/h加速3.4秒を実現したのも4WDにより発進時のロスを少なくできたからだ。

さらにエンジンパワーに合わせたボディ補強も半端ではない。エンジンルームは左右のストラットタワーから後ろ向きにはバルクヘッドに向けて斜めの補強、前向きにはラジエターの背面に向かって斜めの補強材が入っている。

M5のボディは軽量化と高剛性化を徹底。リファインされたエンジンも軽量化しているが、ルーフをCFRPにしたり、トランク内のバッテリーをリチウムイオン化するなど、軽量化対策が施された。

こうしてM5は足腰が強いアスリートに仕上げられている。ドライブモードを選ぶにも項目が多く、最初は戸惑うかもしれない。エンジンのレスポンス、ダンパーの硬さ、操舵力をそれぞれ3段階に変えることができる。DSCも通常のオンの状態からMDM(Mドライブモード)で少しテールスライド気味に走らせることも、オフにすることもできる。2WDも選ぶことができるところがBMWらしい。

ダンパーをコンフォートにしても一般的には硬い部類に入るが、不整路面を走ってもガタガタという余計な音がしない。おかげで乗り心地を悪く感じることはない。ハンドル操作にあくまで忠実な走りで、一般道を走る限りはすべてに余裕があるのがM5だ。

一方、BMWアルピナD5 S ビターボ アルラッドは、3L直列6気筒ツインターボディーゼルを積む。326psを4000-4600rpmで発揮し、700Nmを1750-2500rpmで絞り出す。0→100km/h加速は4.9秒、200km/h加速20.1秒というのはかなり速い。巡航最高スピードは275km/hだから、D5 Sの速さに不満を持つオーナーはいないだろう。

一転、低い回転数で力があるディーゼルエンジンによるゆとりのある走りは、車内を静粛に保ち、ドライバーをストレスから解放する。乗り心地はストローク感たっぷりで、うねった路面を通過するときも乗員は身構える必要がない。これも長距離ドライブで疲れないポイントのひとつだ。

アルピナの見た目の美しさは、アルピナホイールによるところが大きい。ホイールアーチとタイヤの隙間が綺麗に見えるように車高が調整されているところも、少量生産車らしい心配りだ。

計器盤が、M5とD5 Sでは異なるところもあるのはおもしろい。たとえばM5が油温計の部分は、D5 Sでは水温計になる。

BMW M社とアルピナ、規模こそ違えど、それぞれが随所に信念とこだわりを持ってつくっているから、きちんとキャラクターも変えられている。選ぶのは貴方だ。(文:こもだきよし)

BMW M5
BMWアルピナ D5 S ビターボ アルラッド 主要諸元
●全長×全幅×全高=4960×1870×1485mm
●ホイールベース=2975mm
●車両重量=1940kg
●エンジン=直6DOHCディーゼルツインターボ
●排気量=2993cc
●最高出力=326ps/4000-4600rpm
●最大トルク=700Nm/1750-2500rpm
●トランスミッション=8速AT
●駆動方式=4WD
●車両価格=1299万円

BMW M5 主要諸元
●全長×全幅×全高=4965×1905×1480mm
●ホイールベース=2980mm
●車両重量=1950kg
●エンジン=V8DOHCツインターボ
●排気量=4394cc
●最高出力=600ps/6000rpm
●最大トルク=750Nm/1800-5600rpm
●トランスミッション=8速AT
●駆動方式=4WD
●車両価格=1703万円

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(Webモーターマガジン Motor Magazine編集部)

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