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業界ニュース 2019.1.28

ホンダの“本気”を感じる1台──ホンダCB1000R試乗記

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ストリートファイター系のバイクが広がり始めたのは2000年代前半だった。ストリートファイター系とは、スーパースポーツバイクのカウルを取り外したうえ、フラットタイプのバーハンドルにカスタムしたネイキッドバイクを指す場合が多い。

当初は、ウイリーやジャックナイフなど、曲乗りを楽しむエクストリームライダーが好んでカスタムしていたが、そのあと大手メーカーからもストリートファイター系を意識したモデルが登場し始めた。そのうちの1台が、2007年に登場したホンダの初代「CB1000R」だ。スーパースポーツバイク「CBR1000RR」の998ccエンジンを搭載したストリートファイター系リッターネイキッドだった。

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とはいえ、本来のストリートファイター系に見られる荒々しさはなく、主に欧州向けのバイクだったせいか、どちらかというと石畳の小さな街並みにも似合いそうなエレガントなバイクだった。

筆者も当時、大いに気になっていたモデルだったが、残念ながら日本国内向けの正規販売はおこなわれたなかった。並行輸入された車両をまれに目にしたものの、いずれも高価だったため購入は諦めたのであった。

あれから約10年の月日が流れ、2017年に登場したのが2代目のCB1000Rだ。初代の魅力であったヨーロピアンテイストやストリートファイター系の雰囲気を残しつつ、新しいコンセプトである“ネオ・スポーツ・カフェ”を掲げているのが特徴だ。

今回試乗した2代目のCB1000Rは、日本で生産される初の日本向け仕様だ。「CBR1000R」のエンジンを搭載する点はこれまでとおなじであるが、ほかの部分は大幅に設計が見直された。スタイリングも、従来のストリートファイター系と異なり、近年流行しているクラシカルな要素を取り入れている。

特徴的なデザインのエンジン、立体的に絞り込まれた燃料タンクの流麗な形状、

シルバーに輝くヘアライン加工されたサイドのシュラウド、コンパクトなシングルシート風のテール部……あらゆる部分のデザインが凝っていて、クラシカルな雰囲気さえ漂う。

とはいえ、エンジンまわりのマッシブなシルエット、フラットに近いバーハンドル、やや前下がりの面構えとライディングポジションは、ストリートファイター系を彷彿させる。

CB1000Rのデザインは、さまざまな要素を凝縮しているにもかかわらず、一切の破綻がないからすごい。

デザインもさることながら、テクノロジーもこだわっている。たとえば、クラッチレバーを握るときの重さを軽減する「アシストスリッパークラッチ」、クラッチレバー操作なしにシフトを可能にする「クイックシフター」、スロットル操作に対する出力特性やエンジンブレーキの強さを選べる「走行モード」システムなど、最新テクノロジーを多数備える。

スーパースポーツバイクをネイキッド化したモデルの多くは、ベースモデルのパーツからグレードダウンしたものを使うケースが多い。ところが、CB1000Rはそういった妥協がみられない。スーパースポーツが使うパーツを、ほぼそのまま流用しているのだ。ホンダがCB1000Rにかける意気込みはホンモノだ。

ホンモノと思う点はほかにも複数ある。足まわりに軽量かつ優れた減衰特性をもつショーワ製の「SFF-BP(Separate-Function Fork Big Piston)倒立フォーク」や、コントロール性の高いラジアルマウントキャリパーが遠慮なく奢られていたりするあたり、妥協なき1台であるのがうかがえる。

CB1000Rを走らせてすぐに「コイツはヤバイ!」と直感する。CBR1000RR譲りのパワフルさを受け止める車体が、あまりにも小さく、そして軽すぎるからだ。1000ccクラスの車格とは思えない軽快感である。とても、車重が212kgあるとは思えない。一般的なネイキッドバイクより低く、やや遠いハンドル位置も軽快感をさらに高める。

なにしろ走行中、ライダーの視界に両手はおろかメーターパネルすらほとんど入らないのだ。カウルもなにもないコンパクトなフロントまわりは、視覚的にも軽快感を大いに高める。

カウルなどがないぶん、高速走行時は風圧をまともに浴びてしまう。が、それはバイクに乗る醍醐味と思えば問題はない。それに、アシストスリッパークラッチなどの最新機能によって長時間のライディングや混雑する街乗りは疲れにくくなっているのだ。

とはいえ、CB1000Rは誰もが自在に操って楽しめるバイクではないかもしれない。理由はいくつかあるが、ひとつはハンドルの遠さだ。Uターンなどフルロックターンするときは、ハンドルがさらに遠ざかってしまうので、もう少し手前にあってもいいのでは? と、思わなくもない。

デザインやテクノロジー、走行性能に一切の妥協がないCB1000Rは、ノーマルのままとことん走り込み、限界まで使い倒したいと思う1台だった。細部をカスタムするのも、よりバイクを楽しむうえで大切かもしれないし、「ここさえ変えたらもっと自分好みになるのに……」と、考えてしまうバイクが多いなか、CB1000Rはそのままの姿でいつまでも乗り続けたくなる貴重なバイクだったのだ。

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(GQ JAPAN 日沼諭史)

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